春の小樽赤岩がいい。
木漏れ日、新緑の芽出し、カタクリの群生…。
それらの中に岩が点在しているなんて、夢のようだ。
クライマーもハイカーも、まるで新緑のように爽やかに映る。
雪融けが早いのは残念だが、雪の中で感じる春にはある程度満足した。
少しずつ岩との遊びに向けて体を整えていかなければならない。
なので、誰かが居てくれて仲間に入れてくれそうなら赤岩に行く。
後ですーさんがやってくるのはわかっているので、早朝から一人で魔人岩に行く。
人がいない時に下地の泥や石を取り除き、安全ビレイポイントや休憩処を整える。
そして、体が整っていない今は、まだまだできそうにないムーブを考えながらルートを眺める。
左足の置き場所や置き方、左手の持ち場所や抑え方について複数選択肢を考える。
すーさんは、安定してカチクラックを抑えられるようになってきていている。
やりこんでいる成果だ。
かっぱは、1本目はリードしてみた。
考えた複数選択肢を全て試す。
うまくいかない。
シーズン開始期なので、単純に左手が持ち切れていない、というのが結論らしい。
2日前にも来ているので、新緑が少し増えているのがわかる。
おじさん2人で眺めるには素敵すぎる風景だ。
コーヒーをゆっくり味わえるくらいの下地は整った。
面倒な場所だけどトライする方が少し増えるといいなあ。
2本目は、TRで複数選択肢練習と、上部の確認。
核心部分の数手を越えれば、披露していてもなんとかなるか…?
カタクリ群落の小道を抜けて、44へ向かう。
N道御大とHYさんが44に居ることはわかっていた。
福岡から遠征に来ているというお2人を合わせて4人で登っていた。
最近暑くなってきているせいか、南から訪れる方が多い。
ネット情報の普及で青巌峡だけでなく、道内の各岩場を楽しみたいという方が増えているようだ。
お2人とも満足できる成果を上げられていて、こちらもうれしくなる。
『ベルボトム』をやってみる。
疲労感のある体でガバ主体のルートを登るのは好きだ。
ルートを知っていてもドキドキ感を味わえる。
無事ノーテン通過。
HYさんがTRで『折込センター』をやっていた。
リードにしようか迷ったが、そのままTRを借りてやる。
TRだとどうしても登り方が雑になる。
雑にならないように意識したが、やはり雑になった。
福岡からの遠征の方は、今後も来道されるとのこと、遠くから来られる方の話を聞いていて、こっちも次はどこをどう登ろうか、と小さな夢が広がっていく。
暖かく穏やかな日。