山のあれこれ

山の楽しみのあれこれを紹介していきたいと思います。

2008年7月 北アルプス・黒部川奥の廊下より赤木沢遡行(2)

2008-07-21 | 山行
7/20 薬師沢小屋発(5:30)からしばらくは左岸の河原を、両岸の深い谷と樹林と曇り空、例年並みとは言え7月の黒部本流の水量と腹に響く沢音に若いS田さんは緊張顔。渡渉が始まるが、昨日に比べて余り冷たさを感じない。ドボンを覚悟した私は、肌着上下にクロロファイバーの冬用Tシャツとタイツをつけ沢足袋とスパッツは発泡ゴム製のせいか、股下まで浸かっても冷たくない。

1時間ほど(約半分)歩いたところで雨が降ってきたので雨具上とザックカバーを付け、その後も左岸をヘツる。残置ロープ地点では、S尾さんが先に越えて捨て縄をセットしてくれた。その後も、ヘツリ続けると前方左の屈曲部からミニナイアガラが顔を出す。なるほど、上手い表現だ。赤木沢出合はその手前になる。そこの丸い鼻先を回り込むところで、S尾さん、K田さんはなんとか通過、S田さんと私はあきらめて水に入った。水勢が弱かったこともありヘソ上冠水で越えられた。そんな訳で、ネット情報にあった小さなゴルジュの高巻きせずに赤木沢に入った(7:30)。

その後10~20mの階段状の滝が続く、イメージより水量が多いが楽に歩ける。やがて行く手が岩壁で遮られ大滝(40m)だ。手前には雪渓の残りが、3人連れの大阪のパーティと共に写真を撮りに真下まで行き(9:20),少し戻り岩溝から高巻く(9:40)。

大滝の上からは水量がぐっと減り、まもなく二俣(下の)でコーヒータイム。大阪パーテイは位置確認をしていたが当方持参のGPSにより現在位置バッチリ。この頃より晴れ間が見えるようになった。当初、中俣乗越を予定していたが、源頭部のお花畑が良いと聞き上の二俣を右に赤木岳を目指すことにした(10:25)。




それから源流の雰囲気が2時間ほど続き、ついに雪塊の下に流れが(12:10)消えた。遡行終了(2500m付近)、沢装備を解き靴に履き替えた。眼下に赤木平が穏やかに広がっている。束の間の青空の頭上に雪渓が見える。黒部五郎への夏山の稜線が見える。草原を横切り、雪渓の左端を登り切ると夏道に飛び出した(12:35)。頂上直下はガスの中だった。

赤木岳(12:45)(このとき大阪パーティが雪渓から上がってきた)、神岡新道分岐(12:30)、太郎平小屋(15:00)、缶ビールを買い込み薬師峠着(15:40)。テント に潜り込み早速、乾杯。途中ブランクを経て30年の憧れが繋がった。水量多めの7月のプランだったが、雪渓、お花畑と空気の澄んだ夏山を味わえた。

7/21 下山日、とかく好天となるもの。薬師峠発(7:05)、立山~剣の遠望、折立10:35。亀谷の白樺ハイツで汗を流して北陸道経由で帰京した。遠かった。
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