山のあれこれ

山の楽しみのあれこれを紹介していきたいと思います。

回想 皇海山(2)

2013-10-10 | 山想
2000年10月初めに松木川からモミジ尾根を経て皇海山を越えた。今回は紅葉の盛りを求めて同じコースを辿る。好きな山にはコース、季節を変えて何度も訪れることがある。林道は長いが2時間の歩きで到達できる不動沢コースも含めると、5回目の登頂になる。

2010年10月22日21時、池袋を出発して日光清滝IC経由、日足トンネルを抜けてかつての銅山の街足尾に入る。銀山平の かじか荘駐車場隅にテントを張り終え仮眠。
翌朝、車を奥の駐車場に移動して迎えのタクシーに一同乗り込み足尾ダムのゲートまで30分ほど(\5000)。渡良瀬川、仁田元川と久蔵川が合流し三川ダムともいう、かつて見渡す限り荒れ果て禿げ山が連なっていたのに植林が進み緑の山に回復しつつある。



快晴の下、メンバー5人は身支度を整え林道歩きから始まる。松木村跡、林道跡と歩き対岸は中倉尾根の岩壁を眺めながら渡良瀬川の河原歩きだ。右岸に巨大な岩門のようなウメコバ沢を過ぎてから足元を沢仕様に変える。水深は膝下程度で左右に渡り返すことになる。6号堰堤をハシゴで越えると三沢で松木川に名前が変わる。






川幅が狭まり山腹に紅葉が目立ち始め秋山らしくなり、谷が南西に曲がると青空を背に皇海山とご対面。左岸からの美しい滑滝はカマノ沢、まもなくこの谷唯一の淵を左岸の高巻きで越え河原(小屋跡)を過ぎるとニゴリ沢が入る。ここを50分ほど歩いて滝の手前にモミジ尾根取付(赤と黄色のブリキ板)だ。







初っ端から急登で県境尾根まで300mの標高差だが辛いのは200mほど、午後の陽差しに広葉樹の黄葉、紅葉と美しく緩傾斜に笹が拡がり絵画のようだ。国境平は笹と落葉松の広めの尾根。両側を落葉松林に挟まれた笹原にテントとツェルトを張った。群馬側に往復20分を息を切らせて水汲みから戻ると火付け名人により紫煙が立ち上っていた。焚き火を囲んで宴会と夕食に突入。





かじか荘7:15=タクシー=足尾ダムゲート7:40…ウメコバ沢9:50…三沢堰堤10:20…淵高巻11:35…ニゴリ沢出合12:02…滝手前モミジ尾根取付12:45,13:20…国境平14:50

10/24 暖かい朝で寝過ぎて起床、しかも美しい朝焼け。急いで食事済ませテント撤収し出発。笹原をかき分け県境尾根を南西にゆるゆると登っていく。ダケカンバの林の向こうに皇海の鈍牛の背が大きい。






皇海の鈍牛の背を目指して黒木の森を急登、シャクナゲが混じり始めると頭上が切れて北側の尾根に乗った、展望が拡がり標高2000mを越えた。皇海山(2143m)着、軽装のハイカー達が談笑しており重装備の我々はやや場違いか。百名山だし不動沢コースだとナント2時間で登頂できるのだから。


曇り空だし、まだ先が長いので早々に下山。不動沢コルより鋸山を目指す。崩れかけたルンゼ状を登り切ると鋸山(1998m)だった。皇海山を背にしばし関東平野の展望に見とれる。








六林班峠へは狭い笹尾根を南下する。1900m付近より伐採尾根が広くなり笹藪も深く
不明瞭となり、慎重に下りつつ昼過ぎに峠に到着した。
メンバーの表情に思わず笑みが浮かぶが庚申山荘を経て銀山平までの峠道はまだ4時間もある。









 
庚申山荘からは薄明に追われよく手入れされた歩道を駆け下り、一の鳥居より林道を急ぎ、銀山平の終点近くで幸いに我慢していてくれていた雨が降り出した。


国境平7:20…皇海山9:15,25…不動沢コル10:15,25…鋸山11:10,30…六林班峠12:30,45…庚申山荘15:15,50…一の鳥居16:35…銀山平駐車場17:30=かじか荘入浴=往路帰京

季節、コース、メンバーを変えて皇海山山頂を5回も踏んでしまった。


                       
コメント
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