10月12日 大東岳/大行沢「天国のナメ」・樋ノ沢 (2)
前夜、谷に強い風が吹いていたにも関わらず静かな晴れた朝を迎えた。遡行装備だけの軽装で小屋発6:30。山道を10分ほど石橋分岐に戻り入渓した。
河床一杯の岩盤上を水流が浅く飛沫を上げている。沢足袋を通しての水温は、さほど冷たくない。若手のSが終始トップ、初めは水際を歩くが次第に大胆に中央を歩き出す。岩盤表面の粗さか、沢足袋のフェルト底のフリクションがよく効く。
頭上を覆う樹林の緑、朝の光が紅葉し始めた梢と空を分けている。小屋下のハダカゾウキ沢を分け樋ノ沢となる10m滝(7:18,7:35)は、流れの右側をKさんが登りロープで確保してもらう。避難小屋7:40通過。
これより河床はもちろん両岸まで椀状に岩肌が続く、その名の通り樋状のナメ滝が断続する樋ノ沢が始まる。樋の段差の手前には釜が深い底を隠している。また、甌穴(おうけつ)といって水面下の岩盤には石コロが水流で鑿いた深い穴が明いている。両側は細いが密生したブナ林である。朝の光を浴びて黄緑色に輝いている。
幾つかの滝を巻き上がり源流の様相となっていき、奥の二俣(ハート型の釜)を右に辿り稜線9:30(970m付近)に出る。権現峠からの落ち葉道が続いていた。南面白山(1225m)10:30着、向かいに大東岳(1365m)が大きく紅葉色に染まっている。
再び、慎重に下降点に戻り11:10,15、元来た沢へと下り始める。ナメ沢での下りの不安もなく段差の傾斜にもフリクションが効き快適。一カ所右岸より懸垂下降。南向きの沢なので、光は水面に反射して眩しく白く、蛇行する足元を洗う水流とブナ林の紅葉は一幅の絵画だ。感動の瞬間が断続しながら避難小屋13:30着。
残ったビールを回して乾杯。沢装備を解いて腹ごしらえして下山14:45発。天気が良いせいか今日は来客も多し。登山口16:10着。そして、他のパーテイとの集合場所の青根温泉までは、買い物をしても車で1時間ほどの距離だ。
前夜、谷に強い風が吹いていたにも関わらず静かな晴れた朝を迎えた。遡行装備だけの軽装で小屋発6:30。山道を10分ほど石橋分岐に戻り入渓した。
河床一杯の岩盤上を水流が浅く飛沫を上げている。沢足袋を通しての水温は、さほど冷たくない。若手のSが終始トップ、初めは水際を歩くが次第に大胆に中央を歩き出す。岩盤表面の粗さか、沢足袋のフェルト底のフリクションがよく効く。
頭上を覆う樹林の緑、朝の光が紅葉し始めた梢と空を分けている。小屋下のハダカゾウキ沢を分け樋ノ沢となる10m滝(7:18,7:35)は、流れの右側をKさんが登りロープで確保してもらう。避難小屋7:40通過。
これより河床はもちろん両岸まで椀状に岩肌が続く、その名の通り樋状のナメ滝が断続する樋ノ沢が始まる。樋の段差の手前には釜が深い底を隠している。また、甌穴(おうけつ)といって水面下の岩盤には石コロが水流で鑿いた深い穴が明いている。両側は細いが密生したブナ林である。朝の光を浴びて黄緑色に輝いている。
幾つかの滝を巻き上がり源流の様相となっていき、奥の二俣(ハート型の釜)を右に辿り稜線9:30(970m付近)に出る。権現峠からの落ち葉道が続いていた。南面白山(1225m)10:30着、向かいに大東岳(1365m)が大きく紅葉色に染まっている。
再び、慎重に下降点に戻り11:10,15、元来た沢へと下り始める。ナメ沢での下りの不安もなく段差の傾斜にもフリクションが効き快適。一カ所右岸より懸垂下降。南向きの沢なので、光は水面に反射して眩しく白く、蛇行する足元を洗う水流とブナ林の紅葉は一幅の絵画だ。感動の瞬間が断続しながら避難小屋13:30着。
残ったビールを回して乾杯。沢装備を解いて腹ごしらえして下山14:45発。天気が良いせいか今日は来客も多し。登山口16:10着。そして、他のパーテイとの集合場所の青根温泉までは、買い物をしても車で1時間ほどの距離だ。