私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

中村不折の絵葉書   豪渓③

2009-08-07 13:50:05 | Weblog
 これで不折の豪渓絵ハガキは終わりにしようと思ったのですが。案外、人気がいいもんで、残りの絵ハガキも順次ご紹介して行きたいと思います。

             

 これが不折が描いた2枚目の豪渓の絵ハガキです。「鸚鵡石」と、題がつけられています。
 現在は、こんな石が、豪渓のどこかにあるのかもしれませんが、私は、もう幾度となくこの地を訪ねたことがあるのですが、まだ、かって一度も、この石は見たことがありません。又、この石には、柴山前権中納言持豊の歌が刻まれているといわれるのですが、そんな歌が詠まれたということも知りませんでした。
 どなたか、此の持豊と言う人物と一緒に、この場所をご存知の方がおられましたら、お教え願えればと思います。

  その歌は、この絵ハガキの説明によりますと、
  
   ことと走半爰よりとへよ安曳農
             山彦ならぬこたへ遠そ勢舞

 と書かれているというのです。
  
 「こととはば ここより問へよ 安曳(あしひき)?の
             山彦ならぬ 応へをぞせむ」
 
 とぐらいに読むのでしょうか。「安曳」は、どうしても「あしひき」とは読めそうにありませんが、この言葉が、次の「山」に懸かる枕詞としたら「あしひき}でなければなりません。どうでしょうか? もしかして、誰かが、「足」を「安」と勘違いして書いたのかもしれませんね。

 尚、お断りしておきますが、写真が少々ぼやけています。お許しください。