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証人尋問

2007年03月27日 16時56分23秒 | Weblog
トヨタ自動車内野健一さんを支援する会の「あともう少し頑張れば」に掲載されていたご遺族内野博子さんの文章がとても印象に残り、胸を打ちました。
 お読みなった人もみえると思いますが、是非皆さんにもお知らせしたいと思い、紹介します。

以下紹介文  

証人尋問
内野博子

証人尋問なんて、テレビドラマの世界しか知らなかった。
無罪の被告が自白を強要されて有罪になってしまう。
だが、その後、何度無罪を訴えても認められない時に、突然証人が現れてアリバイを証言。晴れて無罪となる…みたいな。
しかし、今度は私は原告。そして被告は国という名の豊田労働基準監督署長。
つまり、以前に申し立てた労災申請を却下した相手に対しての行政訴訟だ。
でも、当時の調査官も署長も代わり、実際に法廷に出てくるのは、国の検事やら国選弁護士やらの知らない人たち。
私は、一体、誰を相手に裁判をしているんだろうという感覚は否めない。
だが、今度の証人尋問は違う。
当時の夫の上司や同僚など、実際に関わった人達との直接対決だ。
ん?待てよ?何故、対決しないといけないの?
夫の上司は部下である夫に役割を指示したり、一緒に仕事をした人でしょ?
労災を認める発言をしていたのだから、原告側の証人になるはずじゃないの?…というのは私の素直な疑問。
でも、上司はまだバリバリの現役社員。
会社で労災を出したなんて発言をすると、クビになるかも知れないという不安の中で、被告側に回ったのだろうか?
そこで、事実を曲げて、どんな証言をするのだろうか?
一つ隠そうとすると、どこかでツジツマが合わなくなる・・・そんなリスクを負いながら。

私たち原告側でも、元同僚に無理にお願いをした。
すでに退職はしているものの、再就職先はやはり関連会社。
ご迷惑を承知で、頼むこと一つにも神経が擦り減る思いだ。
トヨタのお膝元に住んでいる私たち。
何のしがらみもない人なんていない。
家族との関係で断られたりもしたが、私にはその人たちを責められない。
自分たちのために、少しでも検討してくれて本当にありがとう。

でも、これだけは言いたい。

もし、あなたが夫の事を少しでも気にしてくれているのなら、その心に従って話して大丈夫です。
会社はクビにはできないはずです。
もし、夫の過労を認めた事で不当な扱いをされた時は、世の中の人々が黙っていません。
私たちも味方になって、必ず現状回復させます。
だから、安心して真実を話し、夫の努力を認めて下さい。
それが、夫や遺族の救済になるだけでなく、あなた自身の心も救うはずだから・・・。

以上
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