全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

’19春闘結果を考える

2019年04月01日 21時10分01秒 | 組合創立10周年


 トヨタ春闘については前回、昨年に続いて今年も「賃金改善分」が非公開にされていることの問題について述べました。今回は回答全体の問題について述べます。
トヨタが3月13日に示した回答は次のようなものです。
まず賃金について。①「人への投資」も含め、全組合員一人平均10700円とする。②本交渉終了後、「頑張った人がより報われる」会社を目指し、賃金制度維持分や一律分のありかたも含めて評価・昇格・処遇制度について棚卸しの上で見直しを行う。賞与について。組合員ひとり平均120万円。冬賞与については継続協議とし秋に労使協議を改めて開催する。と言うものでした。

中身を見ると大問題が
「人への投資」として学卒採用の正社員ばかりではなく、途中入社の人や非正規雇用の人の処遇を改善するのは当然のことです。しかし、トヨタは「きわめて優位性の高い賃金水準にあるため」「一律ではなく成長し続ける人が報われる環境整備を」(第2回労使協での上田本部長の発言)というのは大問題です。トヨタでも各人の間では大きな賃金格差があります。全体の底上げは絶対に必要です。また下請け各社の賃金水準を引き上げるためにも、トヨタの賃金改善は必要です。現在でもトヨタの賃金制度は上司の評価に基づく格差賃金です。この差を一層拡大し、上司の目にかなったものだけ賃金が上昇していく、このような制度は、職場に競争を持ち込み、協力を破壊し、働くものの疲弊を増大し、職場を荒廃させ、トヨタの競争力の強化を阻害することにもなります。

これでも組合か
 また、年間賞与の妥結の先送りにも私たちは反対します。「組合員一人ひとりの意識や行動が会社の期待値にとどいてなかった」とトヨタ労組の西野委員長はへりくだっています。これが労組委員長の態度でしょうか。トヨタ自動車は今年度若干利益を減らしましたが、これは米中の貿易摩擦の影響であり、組合員の責任では全くありません。「危機感が足りない」などと言われる筋合いはありません。
私たちの労苦に自信を持ちましょう。
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