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全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

いよいよ判決近ずく(トヨタ社員労災認定裁判)

2020年07月14日 21時02分05秒 | トヨタ自動車
トヨタ自動車本社(豊田市)

判決日が迫る
判決日は7月29日午後1:10から名古屋地裁で行われます。(当初は6月29日判決予定でしたが延期されていました)
 もうすでに当ブログにて、トヨタ社員Kさんの労災認定裁判の闘いについて報道してきました。2011年6月17日 トヨタ労基署へ労災申請しましたが不支給処分となり、 2015年7月10日 名古屋地裁に労災補償不支給処分撤回訴訟(労災認定裁判)を起こし闘いが始まりました。
 これまで5年の歳月をかけて、21回の公判を開き実態を明らかにするなど国との争いではありましたが、トヨタ自動車との争いでもありました。「死人に口なし」と言われるように、原告と弁護士はゼロから始まり徹底的な調査を行う中、証言者が現れるなど実態が明らかになってきました。それだけに勝利判決を確信しています。ぜひ当日傍聴にご参加くださいますようお願いいたします。(30分前にお越しください)

自死に至る簡単な経緯と事件の概要
① 2008年9月 リーマンショック発生 トヨタ大幅な赤字転落。 人員削減と残業制限② 2008年4月~2009年9月 三好工場の新型プリウスの「CVJ」自動組み立てライン制作を 責任者として担当(CVJの自動組み立てラインは初めての試み)。不具合・トラブルが多発したためライン完成予定は半年延長され、2009年9月になった。③ 上司からのパワハラ。具体的な指導なしに大声での罵倒。(証言者あり) ④ 2009年9月末から中国天津の「TFAP(ティファップ)」の製造ラインの改造を担当。上司、同僚からの指導・支援体制もなく一人で問題を抱え込み苦悩。パワハラも続いていた。 ⑤ 「2020ビジョン」作成のCVJチームのまとめ役、2009年5月頃から12月まで。「CVJ」 の3年後、5年後。10年後のビジョンを作成する。⑥ うつ病の発症。2009年10月頃から妻に「毎晩寝汗をかく」「いつも仕事のことが忘れられない、 朝早く目が覚めてしまう」「仕事のことで焦っているから、深い眠りにつけない」「朝から食欲がない」「自信がなくなった」11月頃、スポーツジムを退会。12月頃から体重減少を気にするように。
2月12日、メンタルクリニック受診。「不安・うつ状態」と診断された。医師の勧めもあり仕事の ことを妻に話すようになる。
2010年1月20日自死。
労災申請から裁判への経緯
2011年6月17日 トヨタ労基署へ労災申請、2012年10月31日 不支給処分
2015年7月10日 名古屋地裁に労災補償不支給処分撤回訴訟(労災認定裁判)をしてから、実に5年の歳月をかけ2020年2月に2回の証人尋問を開廷して結審しました。
 尚、遺族は本日14日(火)トヨタ自動車に損害賠償を求めて提訴しました。(提訴時効との関係から判決前の提訴となりました)
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トヨタグループ企業車の生産を減産

2020年06月10日 22時15分14秒 | トヨタ自動車


トヨタ6月も減産
 世界的に収束の見通しが立たない新型コロナ感染問題は、私たちの生活に不安が広がっています。愛知の製造業は自動車産業が多くを占めており、そこで働く労働者が感染して生産に支障をきたすというものでは無く、非常事態宣言発令による車の販売が激減していることから、造っても売れないために減産をしているのが現状です。
 そこでトヨタグループ企業は6月の生産稼働日を調整して毎週金曜日を非稼働として休むことにしています。賃金補償はおおむね90%としていますが、下請け企業ほど厳しい状況です。全面生産がいつでもできるように生産要員は確保しているものの、派遣労働者は特に厳しい状況で愛知県労働組合総連合の労働相談では外国人労働者が雇止めに会っていることが明らかになりました。
 非稼働で休みになったとは言え、生産挽回のために年間カレンダーを変更してでもいずれは土曜日を振替にして、週6日体制で生産活動を再開するでしょう。労働者にとっては地獄のトヨタ生産方式が待っています。
 ATUは労働者の生活と命を守る観点から、出された要望は各社に申し入れていきますので、要望をお待ちしています。
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トヨタ自動車でコロナ感染

2020年03月20日 20時01分36秒 | トヨタ自動車
 トヨタ自動車が20日(金)、愛知県豊田市の高岡工場に勤務する20代の男性正社員1人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。濃厚接触者10人程自宅待機になっている模様です。14日(土)に発熱があり、16日(月)から休んでいたとのことです.20代の青年ですから、独身寮で生活していたとすると、寮生にも濃厚接触の疑いがあるのと、送迎バスで通勤しているとすると同乗者との接触も疑われ、職場の同僚の範囲だけでは済まないように思います。
 感染が明らかになった職場では、19日に感染防止の消毒をしたようですが、トヨタは生産優先で、その日に生産業務を続行しており、自工会会長で且オリンピック・パラリンピックの最大スポンサーであるトヨタ自動車の危機管理、安全配慮に問題はなかったのか問われそうです。
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トヨタ社員労災認定裁判・証人尋問報告

2020年02月19日 15時46分36秒 | トヨタ自動車

裁判後の報告会

 2020年2月10日と13日、折田(被災者)の労災認定裁判の証人尋問が名古屋地裁で行われ、原告側2名、国側6名、そして原告本人の9名が約11時間にわたって証言しました。
 被災者はトヨタ自動車の生産技術者としてCVJ(等速ジョイント)という駆動装置の生産設備の製造を担当していました。2009年頃に担当したのは、①、三好工場での新型プリウスのCVJラインの自動化、②中国の子会社TFAP(ティファップ)のCVJ製造ラインの改造(汎用化と自動化)、③2020年ビジョンの作成などをリーマンショック後残業ゼロ規制の中で業務を遂行しなければならず、2010年1月に自死されました。豊田労基署はこれらの仕事を特段困難なものではないとし、また上司のパワハラも認めず労災不認定としたため、被災者の妻が原告として、労災不支給決定取消を求めて名古屋地裁に提訴していました。

業務の困難性を証言
 まず被災者とともに、①の作業を担当した当時入社3年目の鎮西(同僚)の証言です。彼は「自動化はトヨタにとっても初めての試みであり。2009年4月に予定されていた号口(ごうぐち)移行(トヨタ用語で量産のこと)は不具合続発で直前に延期になり、その後もチョコ停(短時間の停止や)やドカ停(長時間の停止)が連発し、予定のサイクルタイムも実現できず、一体いつ号口に移行したのさえわからなかった」と証言しました。そして、「15年以上、生産技術者としてやってきた経験から言えば、当時の被災者のスキルでは無理があった」と断言しました。
 続いて三好工場の海外支援グループとしてTFAPに関わってきた鈴木(先輩)は次のように証言しました。②の「ラインの改造は中国現地の設備課の実力では無理。しかし被災者は上司から『SVレスでやれ(SV:スーパパイザー、ここでは日本の機械メーカーやトヨタ本体の技術者を指す。派遣すると数百万円の経費がかかる)』という指示をうけ、経費削減との狭間で悩んでいた」と。

パワハラも白日の下に
 上司からのパワハラについても鎮西は明らかにしました。被災者と鎮西は仕事の遅れやそれの打開プランについて連日のように上司の西GLと山下室長から怒鳴られ続けました。しかも具体的な指導は全くなく「機械メーカーにやらせろ」とかと言うだけでした。このパワハラが原因で鎮西も会社をやめています。この証言について、被告弁護士は「管理職として失格だと言っているのか」と鎮西さんに迫りましたが、鎮西は「私はそう思う」ときっぱり答えました。そして国側証人として出廷した同僚の巴月、伊藤も、先の鎮西、鈴木の証言を裏付けるような証言をしました。また2020年ビジョンの作成についても、国(会社)が言うような「夢を語る」ものではなく、部長も出席して30数回も会議を持った重要な取り組みであり、それを主導することを要請され被災者にとって大きな負荷のかかる仕事であったことも証言の中で明らかにされました。

中国業務の困難性を逆証…被告側証人
 そのほかの多くの証言の中から一つだけ重要な証言を紹介します。被災者の死後TFAP業務を引き継いだ入社4年の前浜証言です。彼が被災者の後を引き継いでTFAPのラインの改造をやり遂げたことをもって被災者がやっていた「中国業務は困難ではなかった」というのが労基署の不支給決定の一つの論拠でした。前浜は次のように証言しました。「カローラはやっていない(すなわち、汎用化はやっていない)。自動化もやっていない」。「予算・見積もりから始めた」と。すなわち被災者が手がけていた仕事を最初から見直し、簡略化し「SV」派遣の予算も付けたということです。これで被災者の業務が困難であったことが明らかになりました。

パワハラをごまかす…上司証言
 国側証人の最後に上司である西GLと山下室長が証言台に立ちました。西GLは次のように言っています。「ラインオフ(号口移行)に間に合わない場合、他ラインでバックアップもするし、自分も入ってみんなで相談してやる」と。しかし、どのような具体的な指導をしたのかはほとんど語られませんでした。唯一わかったことは「そんなことは外注メーカーにやらせろ」と言っていたことでした。製造ラインの不具合それ自体は機械メーカーの責任ではなくラインを設計した生産技術の責任です。上の発言は現場技術者の苦悩を無視した無責任な発言です。また、山下室長にいたっては、「多くのライン改造を手がけてきたが、この問題は記憶に残っていない。だから大きな問題は起こっていなかったのではないか」ととぼけました。一人の部下が死を選ぶような困難に遭っていたにもかかわらず「記憶に残っていない」とは絶対に許せない発言です。
 最後に被災者の妻である原告が証言に立ち、夫が仕事で落ち込み、体調を崩していった様子をとつとつと、しかし、しっかりとした口調で語り、裁判官に労災認定されることを訴えました。
閉廷に当たって裁判長は「今回をもって弁論を終了し、次回は判決とする」と宣言し、6月29日(月)13時15分を判決日に指定しました。
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トヨタ社員の自死は「パワハラ」が原因、労災認定される

2019年11月19日 13時01分24秒 | トヨタ自動車
労災認定
 11月19日の新聞報道で、トヨタ自動車の男性社員(28歳)が2017年に自殺したのは、上司のパワハラを受け適応障害を発症したのが原因として、業務との因果関係を認めて、豊田労働基準監督署が労災認定していたことが分かりました。
 男性社員は15年4月に入社、16年3月から本社で車両設計を担当。上司から日常的に「ばか」「あほ」と叱責され、人格否定の言動が目立ち「死んだ方がいい」との暴言も受けていたとのことです。
 男性社員は病院で適応障害と診断され同7月に休職。10月に復職したが、パワハラ上司とは別のグループに配属になったが席は斜め向かいで、パワハラ上司と毎日顔を合わせることが苦痛となり、男性は17年10月に自殺した。上司は社内調査に暴言があったことをおおむね認めたという。
 教育指導の再徹底を!
 現在名古屋地裁で取り組んでいるOさんの労災認定裁判もそうですが、遺族の気持ちは救済と言うだけではなく、トヨタの職場からパワハラによって命を落とす人がないことを願って裁判を闘っています。トヨタ自動車と言う巨大企業で毎年何人もの社員が命を落としています。華やかな車製造企業ですが、そこで働く社員のいのちが粗末にされることは絶対にあってはなりません。全社員への教育指導の再徹底を望みます。全トヨタ労働組合は賃金労働者の「いのちを守り、権利を行使する」立場で頑張らさせていただきたいと思います。 
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トヨタ社員労災認定裁判がありました

2019年10月21日 09時56分03秒 | トヨタ自動車
 10月17日(木)名古屋地裁1103号法廷にて弁論準備法廷が開かれました。

証人尋問法廷日程決まりました
本日の法廷は、閉廷後進行協議が開かれ、証人尋問法廷について、いつ、だれにするか、時間について、など双方で話し合いました。その結果、証人尋問法廷は、二日間の日程で名古屋地裁1103号法廷で開かれる予定です。

1日目2020年2月10日(月) 9時45分~17時  
   尋問予定者:(原告側)2名    (被告側)3名
2回目2020年2月13日(木) 13時~17時   
 尋問予定者:(被告側)2名 (原告側)妻(原告)

次回の弁論準備法廷の日程 2019年12月23日(月)10時 名古屋地裁1103号法廷です。

準備書面提出について

(1)被告国側は、猿田先生意見書に対して、2頁に満たない反論書を出した。
(2)原告側は、プリウスの2010年の生産台数について、当時リーマンショックにより、車の生産台数は減少傾向であったが、プリウスは売れていた。当時のプリウスは新型で、CVJについては、被災者が担当していた。元社員の協力も得て、プリウスの生産台数をグラフ化し証拠として提出。また争点整理も表にして提出しました。

法廷終了後に会場を移して、4回目の支援する会の総会を開きました。
<原告挨拶>
 皆様、本日は傍聴支援・総会参加有り難う御座いました。本日、証人尋問法廷の予定がほぼ確定しました。この秋にも証人尋問法廷が開かれるのでは?と予想していましたが、来年2月10日、13日と決まりました。私の思いをしっかり伝えられるよう準備していきたいと思います。長い期間にわたり傍聴支援、ご協力に感謝申し上げます。私の気持ちが揺らぐ時もありましたが、皆さんのご支援が励みななりここまでこられました悔いのないように頑張りたいと思っています。トヨタ研究の猿田先生には素晴らしい内容の意見書を書いて頂きました。是非皆様に読んで頂きたいと思います。昨年は厚労省要請にも参加させて頂きました。裁判も終盤を迎え、裁判所には是非労災と認めてほしいと思います。本日は有り難う御座いました。
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トヨタ社員過労自死労災認定裁判があります

2019年10月10日 22時53分42秒 | トヨタ自動車



 18回目の口頭弁論が、10月17日(木)13時15分から名古屋地裁にて行われます。
 
 多くの皆さんの傍聴をお願いいたします。2015年7月に労働災害認定請求提訴を起こして、実に4年の月日を数えることとなりました。この間弁護団は全く白紙の状態から始まり、本人が残した1枚のメモに書かれていたことを手掛かりに、聞き取りや調査をするなど懸命な努力をしてこられました。その甲斐もあって、頑ななトヨタ自動車の開かずの扉を開けることができ、元同僚の証言を意見書にまとめて裁判所に提出することができました。 また天笠医師の意見書や猿田名誉教授の意見書などどれを読んでも素晴らしい意見書を裁判長に出すことができました。弁護団の熱意はすごいです。本物の労働者の味方です。心強いです。私たちもそれに応えようと思い「支援する会」を組織して、原告や弁護団とともに歩んできました。何としても勝たせたい。ご支援を宜しくお願いいたします。

職場から過労死を一掃
平成30年度厚生労働省の調査報告では、過労や仕事の強いストレスが原因で労災申請は、脳・心臓疾患に関わるものが、請求件数877件(前年比37件増)、支給決定件数238件(15件減)うち死亡件数82件(10件減)、精神疾患に関する事案では請求1820件(88件増)、そのうち未遂を含む自殺件数は200件(21件減)であり、支給決定件数は465件(41件減)、うち未遂を含む自殺の件数は76件(22件減)となっています。申請件数も低いのですが、申請件数に比較して支給決定件数が少なく、審査は厳しいものがあります。過労死は減ることがない現実を表しています。厳しい現実を見据えて、職場から過労死を一掃する契機になるよう勝利させようではありませんか。
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豊田章男社長抗議書と要請書出しました

2019年09月26日 19時20分40秒 | トヨタ自動車



2019年9月22日
トヨタ自動車株式会社
代表取締役 社長 豊田章男 殿
知立市東栄3-25
西三河地域労働組合総連合内
全トヨタ労働組合
執行委員長 若月忠夫

抗 議及び要 請 書
 全トヨタ労働組合は教宣活動として、「機関紙」33号を9月16日(月)に堤工場、9月19日(木)高岡工場で午後3時過ぎから5時ごろまで配布活動をしました。
 その時に貴社の守衛員が門の外に出て(明らかにいつもの立門と違う場所)監視行動をしていました。私若月忠夫は、不審に思い守衛員に確認をしたところ、機関紙を受け取った人を数えるために「カウント機器」を持ちカウントしていたこと、さらにボイスレコーダーを持って録音なるものをしていたことが判明しました。
 また、人事担当者であろう社員が必ず機関紙配布をするたびに、配布する当組合員の傍に多いときは5人ほど立ち、かつ敷地外で社員の通勤通路の要所に立たせては監視行動を繰り返しております。
 19日高岡工場で配布していたことに対する、貴従業員の反応が、当組合のブログに以下のコメントでありました。
 『今日皆さんがチラシを配っていましたが、取りたくても取れないんです。ごめんなさい。上の人たちが取らないようにと言うんです。同僚同士で監視しています。なん何なんでしょうねこの有様は、ハラスメントですよ。』
 これらは明らかに人権侵害であり、労働組合の正当な活動に対する妨害でもあり、不当労働行為を働いている証拠です。トヨタ自動車は法律を犯しています。直ちにこうした行為を止めるよう抗議いたします。
追伸
 2020年の東京オリンピック開催の件で、貴社は従業員に数日ボランティア活動に参加するように強制している告発が当組合にありました。しかも有給休暇を利用するよう指示を出しています。自主活動とは会社の勝手な造語であり、会社管理にあるものは明らかに業務です。ボランティア活動にオリンピック委員会から要請されているのであれば業務として派遣すべきであり、強制しないように要請します。
                                                                 以上



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豊田章夫社長 なぜ!トヨタは不当行為を繰り返す

2019年09月22日 22時49分55秒 | トヨタ自動車
ヒトラーの雰囲気 
 
『今日皆さんがチラシを配っていましたが、取りたくても取れないんです。ごめんなさい。上の人たちが取らないようにと言うんです。同僚同士で監視しています。なん何なんでしょうねこの有様は、ハラスメントですよ』 これはATUのブログにコメントをいただいたものです。
 ATUは9月16日(月)トヨタ堤工場門前と9月19日(木)トヨタ高岡工場門前にて、機関紙33号を配布しました。従業員の目つきであったり態度からして、これまでの雰囲気と随分違っていました。
 そして相変わらず、いつもいない門前に守衛さんが立っており、後ろに手を組んでいました。おかしいなと思って確認に行ったら、受け取った人の数を数えるためにカウント機器を持っていました。さらにボイスまで持っていたのです。
 この行為は明らかに、労働組合に対する敵対意識から来るものであり尋常ではありません。ご承知のように労働組合は憲法等で認められていて、組合をつくること、会社と争いをすること、交渉をすることは認められています。それを拒むと「不当労働行為」として会社は処罰を受けることになります。

敵対扱いされる筋合いはない 
 組織に介入できる組合は何をやってもおとがめなしだが、ATUは組織外として、団体交渉はやるが、それ以外は何一つ認めようとせず、敵対関係とみなすトヨタ企業です。だから「コメント」にあるような行為が起こります。
 今回の機関紙のメインは、法律で「ハラスメント規正法」がつくられて企業に義務づけられました。すべての企業から「ハラスメント」を無くそうと呼びかけています。具体的問題として、アイシン精機(本社刈谷市、トヨタ系)の女子社員が上司に公私ともにセクハラを受けていたことを告発して、労使交渉をしている記事を載せています。(ブログ記事を参照ください)

労働組合を敵視することは市民を敵視するもの
 トヨタ自動車の行為は陰湿と言うだけでなく、明確な法律に違反していることを平然と行っているのです。このところ不祥事続きのトヨタですが対応が早いです。なぜなら法律に反している行為が世間に知られると困るからです。なのに労働組合に対する不当行為は平然と行うのは世間に知られないからでしょうか。ばれなければ良しとするトヨタの態度を改めるよう9月22日付けで「抗議書」を豊田章夫社長に郵送しました。
 皆さんに情報をお寄せいただいて、トヨタの理不尽さを世間に知らしめましょう。そしてまともな企業にしましょう。
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トヨタ社員労災認定裁判がありました

2019年08月07日 11時50分33秒 | トヨタ自動車
やっと出口が見えてきた! 

 7月3日名古屋地裁にて、16回目の口頭弁論が開かれました。2015年7月に提訴して4年になります。今回は裁判官が交代したため、冒頭、裁判長が今までの経緯と事件の概略を説明し、原告・被告双方に確認を求めた。主な争点は、業務過重性と上司からのパワハラとそれによりメンタル疾患の発症。以上の内容を、約10分間裁判長が説明。口頭弁論を閉じ、裁判官・原告・原告弁団・被告弁護団による別室で進行協議が行われました。

<進行協議後の報告集会>
梅村弁護士:
 本日は、弁護団から、トヨタ専門研究宇者・中京大学名誉教授猿田正幾先生から、被災者の仕事の過重性を明らかにする意見書を提出しました。意見書は60頁に上ります。弁護団としては、専門医の意見書、研究者の意見書、被災者の過重な業務や上司のパワハラについてほぼ言い尽くしました。裁判が長引いていますが、それは裁判所からの文書提出命令によります。トヨタが出した文書は、始め白塗りでどこに文字が書いてあるのかさえも不明でした。それが、黒塗りの文書が提出されさらに、黒塗りの部分の一部が明らかになった。そのやりとりに2018年末から2019年4月末ころまで時間を要した。しかし、結果的に、この文書提出命令の申請をやって良かった。その結果、被災者の業務内容がより鮮明になった。被災者の業務内容を確認でき、仕事の推定ができました。8年間の不明な部分が解明され、準備書面として提出することができた。本日の進行協議では、今後の進行について意見交換した。

証人尋問にへの準備
 原告側の意見書に対して、次回国側が反論しなければ口頭弁論は終息し、いよいよ証人尋問へと進みます。まだいつになるか予想は尽きませんが、原告・被告側は証人になってもらえる人を申請することになります。被告側が証人を申請しなければ、原告側から申請することもできます。4年の歳月が流れましたが、これまで原告の頑張りと献身的な弁護団の活動には胸が打たれます。

<原告挨拶>
本日は傍聴有り難う御座いました。今回、猿田先生の意見書を出して頂きました。内容に大変勇気付けられました。被災者の働き方に関連づけて、また同僚の発言に関連づけて書いてあります。是非皆さんに読んでもらいたい内容です。私も証人尋問に向けて準備したいと思います。特に主人の労働の質を強調できる様に頑張ります。ご支援よろしくお願い申しあげます。

この裁判は「トヨタの働かせ方」を変えていくたたかいです。頑張りましょう
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