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違憲判決は「日本の青空」

2008-04-19 | 政治
今週は雨にも祟られ、体調も悪く、とうとう山登りはできなかった。しかし何となく気分が良い。なぜなら名古屋高裁が日本国憲法施行以来初めて、政府の行為を憲法九条違反と認定したからだ。このスッキリ感は何とも言えないくらい嬉しい。

 日本国憲法で戦争を放棄して戦力である軍隊をもたないと決めてからも、自民党政府による憲法九条違反は数限りない。警察予備隊と称して軍事組織を作って以来、保安隊、自衛隊と名前は変わってきたが軍事組織であることはまちがいない。軍隊ではないとごまかし続けてきた日本政府。外国からは日本には軍隊を持たないという憲法があるのに、憲法を守っていない国(法治国家ではない)というそれなりの評価をされて大国としては扱われてこなかった(経済大国であって倫理は問題外だった)。そして今度は九条2項を削除して、自衛軍を持とうとしている。

 日本が法治国家ではないというのは、何度もこのブログで書いてきた。憲法を守ろうとしない自民党政府の首相をはじめとした政治屋の言動を見ていると、法律は自分のためにあると考えている独裁者と変わらないと感じてきた。自分にとって不利と思う裁判の判決は無視し、当然のごとく靖国に参拝を続けたコイズミ首相。そして今回の憲法九条違反の判決に対して「自衛隊の活動に何ら影響はない」と平然と言い放つ官房長官や防衛相。

 最高裁判所が憲法判断をしなくなって久しい。いや憲法九条に関しては一度も憲法判断をしたことがない最高裁判所。統治行為には司法が口を出さないと、政府の憲法解釈を無制限に許してきた最高裁判所。三権分立とは名ばかりの裁判所だった。だからこそ、今回の青山邦夫裁判長と二名の裁判官の勇気ある判決を、「日本の青空」だと思う。日本にもまだ良識ある裁判官がいた。司法を立て直すためには、このような裁判官にこそ司法改革を担って欲しいと思う。裁判員制度などで司法改革の本来の目的をごまかさず、真の三権分立を作り上げることこそ、いま必要な改革である。

 直ちに自衛隊は中東から撤退すべきだ。