ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

石原慎太郎という存在

2006-05-04 | 日記風
まったく信じられないほど品格のない都知事がいたものだ。

 先月20日、東京都現代美術館で「カルチェ財団現代美術コレクション」の開幕式が開かれ、カルチェ財団インターナショナルの理事長や代表らフランス側・日本側の1500人が集まった。その席で、石原「都知事」は、以下のような挨拶というよりは、罵詈雑言を述べたらしい。

 「今日ここに来て、なにかすごいものが見られるんだろうと思っていました。ところが、実際は何も見るべきものはなかった」

 この「芸術の国連(ライザ・ルー)」とまでよばれるこの企画展には、コンゴのシェリ・サンバ、フランスのジャン=ミシェル・オトニエル、アイルランドのジェームズ・コールマン、アメリカのデニス・オッペンハイム、イタリアのアレッサンドロ・メンディーニやアメリカ女性作家のライザ・ルーまで、12カ国から32人の作家たちが出品している現代美術の結集と言うべきものだ。

 さらに「都知事」は、「ここに展示されている現代美術は、まったくもって笑止千万なものである」と彼は付け加えた。さらに、「見る者に説明を要する現代美術というのは無に等しい」そして、「日本の文化は西洋文化よりもよほど美しい」と、とどめを刺した。集まった参加者は、言葉を失った。嗤った人もいたらしい。

 石原慎太郎という人は、よほどフランスが嫌いらしい。フランス語は数を数えることができないほど駄目な言語だ、などと無知と偏見に満ちた発言を公式な記者会見などで披露して、名誉毀損の裁判を起こされているほどの人なのだ。

 しかし、信じがたいほど、おどろくほどの失礼で品格のない挨拶では無かろうか。このような人が「都知事」であることの恐ろしさは、アジアの人たちを考えることのできない首相と同じように、日本の将来を本当に危うくする。東京都民は恥とすべきだ。