とうちゃんのぷらぷら日記

アウトドア系の日記及びうんちく

PM2.5

2013-11-29 21:50:08 | 昔の話
自分は高校生のころイルカさんのファンだった。
イルカと言ってもドルフィンではなく歌手のイルカさんだ。
レコードを買いポスターを部屋に飾った。
イルカさんの本「とんがらし」も買って読んだ。
そんなイルカさんの初期の歌に「川崎のキツネさん」という曲がある。
川崎ぜんそくをテーマにした歌で、コンコンという咳をきつねに比喩した歌詞なのだ。

山本コータロウのいた「ソルティーシュガー」には「鼻毛の歌」(ひがしのひとし作詞作曲)という曲があった。
鼻毛が伸び~る じわじわ伸び~る♪
スモッグのおかげで鼻毛が伸びるという、やはり大気汚染をテーマにした曲だ。

かように昔の日本の空気は汚れていた。
忘れもしない昭和45年ごろのことだ。
我が家の欅の葉っぱが8月だというのにはらはらと散り始めたことがあった。
我が家は川崎ぜんそくの川崎市に近いのだ。
なんだかよくわからない、えたいのしれないものが漂っていたのだろう。
当時は欅の葉も散らすような大気汚染だったのだ。

中国のことを偉そうにとやかくは言えないのであるが、
山に降り積もる雪の中にも
中国から飛来したPM2.5が沢山含まれているという。
冬山では、雪を溶かして飲み水や調理にも使用するのだが
雪を溶かした水がドス黒いのは勘弁してもらいたいものだ。

辻まことの世界

2013-11-24 07:54:27 | 我が家に残したい本
辻まことの文章や絵は、知らずに昔から読んだり見たりしていたようなのですが、
辻まことという人物を意識して読むようになったのはここ20年くらいのことです。

特徴的なのは独自の自然観やものの見方です。
日本人は昔から山と深く関わって生きてきましたが
今は生活の場として山に関わる人が少なくなり、
それとともに最近は、
山と人との接点も少なくなっていると思います。
山に対する見方もおのずと一面的なものになっているのではないか、
辻まことは、そんなことを考えさせる作家です。

辻まことの大きな特徴は自ら狩猟を行ったことです。
狩猟をしたことのある人でないとわからない、
山の動物(けもの)と対峙し、
その息遣いまでも感じるような体験をしています。
山里の生活や自分が生きている意味までも
辻さんは作品の中で読者に語りかけます。

「ムササビ撃ちの夜」「けものみち」「イヌキのムグ」など
独特な作品世界です。

辻さんと同じ体験をするのはむずかしいのですが、
せめて辻まことの本を読んで、
そういう世界があったことを知るべきだと思います。

辻まことの本に登場する場所は、
自分にとっても馴染のある所が多いのです。

ところで理由はよくわからないのですが、
辻さんの本は出版された本ごとに重複する作品が多く
作品を読むためには非効率的に本を購入することになります。
いっそ全集を購入したほうが分かりやすくて便利だと思います。

藤倉から小河内峠 御前山 11月16日

2013-11-16 20:35:29 | 山行
武蔵五日市駅前の自転車屋さん
レンタサイクルがあります。


藤倉8:30発

春日神社の天狗様


小林家住宅は重要文化財ですが改修工事中で骨組みだけになっていました。残念


さすがは歴史のある峠道です。
こんな山の中に突然現れる立派なお屋敷は
まったく日本昔話に出てきそうな風景です。



藤倉のバス停から人しか通れない道を歩いて30分ぐらいかかる所にあります。

さらに峠道を進んでいくと
こんな山の中に7000年も前の太古の遺跡が


遺跡があるということは、このへんは本来人が暮らすのに向いた土地なのでしょうか
現代の社会システムの中では不便な場所なのかもしれませんが
シンプルな縄文人の生活には向いていたのかもしれませんね。


小河内峠着10:30 奥多摩湖が見下ろせます


ここまで小林家住宅の大工さん以外一人も会いませんでした。

惣岳山11:30
少し早いですが山頂が混んでいるといけないのでお昼ご飯にしました。

横浜名物にんにくぷんぷん弁当→(やや見苦しいが味はよい)

本当は生姜焼きにしようと思ったのですが、生姜が少ししかなくて
冷蔵庫をみたら青森県産の特大ニンニクがあったので、ひとかけすりおろしたのです。
でも量が多くて・・・・・
途中電車の中で炊き立てのごはんに温められ、にんにくの匂いが車内に漂ってしまいました。
すがすがしい朝の時間に申し訳ありません。

テルモス2つの中は紅茶とコーヒー(いずれもインスタントでなく本格的なもの)
ちなみにテルモスは下界ではサーモスと呼ばれています。

御前山着12:00


気温10度

10度といえば・・・ヘイ・10度♪ 
いまポール・マッカートニーが来てるんですよね
70越してもスーパースターですね。


御前山の避難小屋も立派ですね
トイレも水場もあります。


境橋から多摩川 境橋14:30着


帰りは満員バスに満員電車 過酷な帰路でした。


<コース概況>
藤倉行きのバスは最初混んでいても、払沢の滝入口あたりまででほとんど降りてしまい
終点まで乗っていたのは3人だけでした。

小林家住宅の改修工事は26年度完成予定です。
完成後は藤倉から小河内峠へ抜ける峠道は魅力あるハイキングコースとなることでしょう。(メインルートは小林家住宅を通らないので注意が必要)

峠近くの山腹をトラバースするところは道幅がやや狭くなっています。

御前山から栃寄、境橋方面 沢筋の登山道は台風?による倒木のため通行止めとなっている箇所があり林道を通るように誘導されています。

季節にもよると思いますが。土曜日、日曜日の境橋バス停はバスが満員通過する可能性があります。駅まで歩いた方が早いかもしれません。

初霜のころ

2013-11-14 22:03:00 | 山行
今日は霜が降りました。
初霜です。
作物の植えていない畑は真っ白です。
いよいよ冬の季節となりました。

11月の下旬ともなれば谷川岳の天神平でスキーの初滑りをしたものです。
初めてのスキーも天神平でした。
なにしろ山スキーでしたので、初心者の私はリフトに乗るのも一苦労でした。
むろん上から滑るなど及びもつかぬこと、
なめくじが這うように斜滑降をして、必死の思いで降りてきました。
スキーなんか嫌いだと思ったものです。

当時のスキー道具は、骨董品のようなもので、
竹のストックに反りのまったくない重たい山スキー、
ビンディングはワイヤーで登山靴を固定する方式のジルブレッタ125というシンプルなもの、
それは明治時代のレルヒ少佐のスキーに限りなく近いものでした。

夜行電車で土合まで行き、ロープウエイが動きだすまで雪が吹き込む乗り場の横で、シュラフにくるまって寝たこともありました。

天神平のスキー場横のブッシュの中にテントを張って年越しをしたこともあります。
いやあ根性ありましたね。



2年前のゴールデンウイークにひさしぶりに山スキーで新潟の山へ出かけましたが、
やはり登山靴でなくゲレンデブーツでないときびしいですね。

オーディオマニア

2013-11-09 19:41:52 | 音楽 美術
オーディオマニアというのは大げさで
正統なマニアに怒られてしまいそうですが
やはり自分もオーディオは嫌いではありません。

本当に音楽が好きな人は自分で楽器をやったり
コンサートへ行けばよいのでしょうが
オーディオにはそういうのとは、また違う視点があります。

オーディオを楽しむには
自分なりの音楽へのこだわりと
好みのオーディオ機器の選択が大切だと思います。




私のは、50年ほど前のアナログ製品が中心で、
いわゆるビンテージものに分類されます。
アンプは真空管を使用したもので
コントロールアンプのマランツ#7に
パワーアンプがマッキントッシュのMC240
ターンテーブル(レコードを回す機械)はイギリスのガラードという
真空管システムとしては、オーソドックスな組み合わせです。




スピーカーにはユートピアグラフの箱にタンノイのスピーカーを左右に2つずつ、計4つ入れたのを使用しています。
コンセプトはずばりコンサートホールです。
細かい音を拾って出すというのではなく
いかにコンサートホールの臨場感が出せるかに主眼を置いています。
スピーカーがとても大きいのも、ホールの空間が感じられるようにするためです。




作られてから50年ほどになる古い機器ですが、音はもちろん、
オーディオの佇まいからも当時の技術者達の意気込みが感じられるような製品で
今でもまったく物としての魅力が衰えていません。
良いものはいつの時代になっても良いのです。



(お料理教室でも活躍しています)

千葉さんのCDだって、そこで弾いてくれているように聞こえます。

千葉純子&平野智子 デュオリサイタル

2013-11-09 08:54:51 | 音楽 美術

昨日は千葉純子さんと平野智子さんのデュオリサイタルでした
(めぐろパーシモンホール2013年11月8日 金曜日)

お天気も寒くもなく暑くもなくで
いい感じだったのではないでしょうか

-印象的だった曲など-

<プラークン バイオリン・ソナタ>
プラークン没後50年にちなんでの選曲とのお話
現代風な曲調というんでしょうか
聴いているこちら側も演奏者と真剣勝負する必要のある曲でした。
きっと曲の解説がなければ
よくわからずに終わってしまったところが沢山あったと思います。

<ラヴェル 水の戯れ>
なぜか昔レコードで聞いたワイセンベルグの展覧会の絵を思い出しました。
ピアノの華やかさを感じさせる曲でした。

<サンサーンス ハバネラ>
千葉さんが突然中央通路から登場し、そのままヴァイオリンを弾かれていました。
予定外の演出であったとか。
ヴァイオリンの響きもよかったのですが、ピアノとヴァイオリンの位置が離れていることから音源がくっきり2か所に分かれ、ホールいっぱいに互いの楽器の音が響いていました。
へんな言い方ですが、まるでステレオで聴いているようです。
他の方も音がすばらしかったとおしゃっていましたので、同じ思いだったのでしょう。
それまでのホール真ん中での演奏はいく分おとなしめに聞こえていたのだと思います。

コンサートの最後 小さな女の子がブーケを持って舞台の千葉さんの所へ
大人達の視線の中スポットライトを浴びてステージに向かう姿はほんとにかわいらしかったですね
たいへん良く出来ました。

千葉さんのCDは、演奏も録音も秀逸です。
今回サインしていただいたCDはストラディヴァリウス「ジュピター」での演奏とのこと、
ついこの間ストラディヴァリウスのことをテレビでやっていたので聞いてみたくなりました。

浜口陽三の版画(文化の日のお散歩)

2013-11-03 20:26:27 | 音楽 美術
今日は東京にヤボ用があったので
そのまま帰ってしまってはもったいないと思い
神田駅から水天宮駅まで歩きました。

今日は祝日なので
立派な国旗が2本おったっています。
さすが日本橋


橋を渡る所でクルージングの船が走ってました。


兜町にやってきました。

東京証券取引所も今日は観光客がちらほらで、閑散としています。

水天宮ではカラーメゾチント技法で有名な浜口陽三さんの版画を見ました。


浜口さんといえば
パリの屋根 さくらんぼ レモン 毛糸などを題材に
音楽をかなでるようなデザインと
陰影に満ちた静物の版画が魅力です。
ポエムですね。

ほの暗い玄関なんかに飾ると引き立ちますね。
パリの屋根とサクランボの作品は昔から特に有名ですね。
小学生のころ百科事典でよく見たのが
「パリの屋根」の版画でした。
それで浜口さんには未だに思い入れがあるんですね。


美術の先生も褒めていました。
画集を授業中に回覧したこともありました。

その「パリの屋根」を展示していました。
思ったより小さな作品ですね。

最後に来たのは文化の日らしい場所でした。


英語の勉強 「旅路の終わり」

2013-11-03 17:49:32 | 我が家に残したい本
旅路の終り シェリフ/バートレット


第一次世界大戦を題材にしたイギリスの小説です。
英語の勉強にと思い渋谷の宮益坂の古本屋で購入しましたが・・・
さっそく挫折してしまいました。


まったく奇跡的に訳本を早稲田の古本屋街の100円コーナーで発見。
英語の勉強の挫折記念にと現在でもペアで手元にあります。
この小説は自分の記憶が正しければ、太平洋戦争中の日本のプロパガンダ放送で
連合軍向けに朗読し、放送したことがあるのではないかと思います。


フランス レジスタンス文学

2013-11-02 23:18:57 | 我が家に残したい本
フランス レジスタンス文学5冊 岩波叢書です。

「人間のしるし」 
「世界の重み」 
「羅針盤のない旅行者」
以上、クロード・モルガン
「海の沈黙・星への歩み」 バルコール
「アヴィニョンの恋人」 エルザ・トリオレ
 
海の沈黙では、思い出があります。
神田で有名なある古本屋さんでのことです。
とある女子大生・・・・・・・
バルコールの「海の沈黙」を探しているのですが、ありませんでしょうか。
店主(少し大きな声で)・・・・
それなら岩波文庫で出ているよ。もっとよく調べなくちゃだめだよ。
当時「海の沈黙」は文庫版で復刻されたばかりでした。

噂どおり、不勉強なお客は怒られてしまうおっかない店なのです。

でもです。
私が以前ある全集を買い求めたときのこと、それは同じ店とは思えないほど丁重な対応でした。
(念のため)


ケニアの英雄

2013-11-02 22:50:46 | 我が家に残したい本
「ケニヤ山のふもと」 ジョモ・ケニヤッタ
「残酷なる草原」   ジョン・L・ブロム

ケニア建国の父ジョモ・ケニヤッタの著書と
ケニアの抵抗運動をチェコスロバキヤの作家であり映画監督でもあったブロムがレポートした本

「ケニヤ山のふもと」はキクュ族について文化人類学的な立場から書かれためずらしい本です。
それも、著者は今でもナイロビの国際空港にその名を刻むジョモ・ケニヤッタです。

「残酷なる草原」は、時代を感じさせる内容で
アフリカのほとんどがヨーロッパ諸国の植民地であったころの話です。
当時のヨーロッパ人はケニア独立につながる抵抗運動(マウ・マウ団)について
偏見に満ちた見方をしていました。
本レポートはそれでも白人としては中立的な立場のルポです。

山之口貘の詩集

2013-11-02 22:02:56 | 我が家に残したい本
今回は、自分がどうにかなってしまった時に
これ幸いとダンボールや古紙の回収日に棄てられないよう、
特別な本については、少しばかり本のうんちくを書いておき、
家のものが捨てにくい雰囲気を作っておきたいと思います。


山之口貘の詩との出会いは渋谷の大盛堂書店でした。
高校生の時です。

なにげない立ち読みが縁でしたが、その後、貘さんの本を収集するまでに傾倒しました。

貘さんは生きる為に様々な仕事をしましたが、生涯詩人であることにこだわり続けた人でした。
あくまでも自分の本業は詩人であるというスタンスです。
それでも「定本山之口貘詩集」と「鮪に鰯」の二冊で全部の詩が収まってしまうのだから59歳まで生きた詩人としてはごく少ない詩の量です。当然詩人としての収入は少なく、貧乏だったそうです。
(「鮪に鰯」は亡くなった後に出版された遺稿集)

貘さんの詩は一見なんの変哲もない文章なのですが、実は単なる思い付きではなく、
考えぬかれた末に完成している詩なのです。
金子光晴をはじめ多くの人が貘さんの詩を賞賛していますが、
最近、貘さんの詩を学校の教科書でも取り上げるようになったそうで、たいへん嬉しく思います。


<山之口貘に関する評論など>


貘さんの娘さんの泉さんの文章もすてきです。

追伸
思潮社 新編山之口貘全集が9月に出版されたそうです。
ぜひ買わなくては

猫は魔物

2013-11-02 15:47:31 | 日記
昔、我が家には1階が作業場で2階を物置として使っていた古い建物がありました。
ある日私が2階へ行ってみると、そこには一匹のノラ猫が、
猫は私の出現にひどく驚いた様子でした。
きっと気持ちよく昼寝でもしていたのでしょう。

部屋の出入り口は一か所なので、
私はピシャリとその引き戸を閉めてしまったのです。
さて、さて、猫ちゃんは、どうするか、
私はいじわるをして、猫の反応を観察しました。

私の予想は次の3つです。
1.猫は私に対して威嚇の姿勢を見せる
2.逃げ口はないかとパニックになり暴れ回る
3.部屋の隅の方へ隠れる

当初猫は逃げ口を探してパニックになり暴れ回っていましたが、
逃げ口はどこにもないとわかると意外な態度を見せました。

猫は突然落ち着き払った様子となり
なんと自分から私にすり寄ってきたのです。
「ねえねえ、お兄さん仲良くしましょうよ~」という感じでしょうか
私に顔や体をすり寄せて来ます。

これには私もびっくり
予想だにしなかった行動です。
みょうに人間臭い、打算的な態度に見えないでしょうか。
どう考えてもこれは、今はこの人に媚びを売っておき、身の安全を確保した上で
逃げ出す算段を考えましょうと、先の先まで読んだ行動と思われました。
そして、その目はやはり別なことを考えていたのです。

この猫は最初、飼い猫が主人と仲良く遊ぶようなそぶりをしていましたが
私が出口のところから少し離れたのを見ると、脱兎のごとく引き戸に駆け寄り
あわてて前足で戸を開けようとしているのでした。

そうはさせじと私が、少しばかり開いた戸を押さえてしまうと、
猫は「あーしっぱいしたチクショー」という態度はおくびにも出さず
また何事もなかったかのように先ほどの甘える仕草をするのでした。
私は、だいたいの猫の行動が読めたので
解放してやることにしました。

動物がこれほどまでの手の込んだ態度をとることができるのが驚きでした。