とうちゃんのぷらぷら日記

アウトドア系の日記及びうんちく

フランス レジスタンス文学

2013-11-02 23:18:57 | 我が家に残したい本
フランス レジスタンス文学5冊 岩波叢書です。

「人間のしるし」 
「世界の重み」 
「羅針盤のない旅行者」
以上、クロード・モルガン
「海の沈黙・星への歩み」 バルコール
「アヴィニョンの恋人」 エルザ・トリオレ
 
海の沈黙では、思い出があります。
神田で有名なある古本屋さんでのことです。
とある女子大生・・・・・・・
バルコールの「海の沈黙」を探しているのですが、ありませんでしょうか。
店主(少し大きな声で)・・・・
それなら岩波文庫で出ているよ。もっとよく調べなくちゃだめだよ。
当時「海の沈黙」は文庫版で復刻されたばかりでした。

噂どおり、不勉強なお客は怒られてしまうおっかない店なのです。

でもです。
私が以前ある全集を買い求めたときのこと、それは同じ店とは思えないほど丁重な対応でした。
(念のため)


ケニアの英雄

2013-11-02 22:50:46 | 我が家に残したい本
「ケニヤ山のふもと」 ジョモ・ケニヤッタ
「残酷なる草原」   ジョン・L・ブロム

ケニア建国の父ジョモ・ケニヤッタの著書と
ケニアの抵抗運動をチェコスロバキヤの作家であり映画監督でもあったブロムがレポートした本

「ケニヤ山のふもと」はキクュ族について文化人類学的な立場から書かれためずらしい本です。
それも、著者は今でもナイロビの国際空港にその名を刻むジョモ・ケニヤッタです。

「残酷なる草原」は、時代を感じさせる内容で
アフリカのほとんどがヨーロッパ諸国の植民地であったころの話です。
当時のヨーロッパ人はケニア独立につながる抵抗運動(マウ・マウ団)について
偏見に満ちた見方をしていました。
本レポートはそれでも白人としては中立的な立場のルポです。

山之口貘の詩集

2013-11-02 22:02:56 | 我が家に残したい本
今回は、自分がどうにかなってしまった時に
これ幸いとダンボールや古紙の回収日に棄てられないよう、
特別な本については、少しばかり本のうんちくを書いておき、
家のものが捨てにくい雰囲気を作っておきたいと思います。


山之口貘の詩との出会いは渋谷の大盛堂書店でした。
高校生の時です。

なにげない立ち読みが縁でしたが、その後、貘さんの本を収集するまでに傾倒しました。

貘さんは生きる為に様々な仕事をしましたが、生涯詩人であることにこだわり続けた人でした。
あくまでも自分の本業は詩人であるというスタンスです。
それでも「定本山之口貘詩集」と「鮪に鰯」の二冊で全部の詩が収まってしまうのだから59歳まで生きた詩人としてはごく少ない詩の量です。当然詩人としての収入は少なく、貧乏だったそうです。
(「鮪に鰯」は亡くなった後に出版された遺稿集)

貘さんの詩は一見なんの変哲もない文章なのですが、実は単なる思い付きではなく、
考えぬかれた末に完成している詩なのです。
金子光晴をはじめ多くの人が貘さんの詩を賞賛していますが、
最近、貘さんの詩を学校の教科書でも取り上げるようになったそうで、たいへん嬉しく思います。


<山之口貘に関する評論など>


貘さんの娘さんの泉さんの文章もすてきです。

追伸
思潮社 新編山之口貘全集が9月に出版されたそうです。
ぜひ買わなくては

猫は魔物

2013-11-02 15:47:31 | 日記
昔、我が家には1階が作業場で2階を物置として使っていた古い建物がありました。
ある日私が2階へ行ってみると、そこには一匹のノラ猫が、
猫は私の出現にひどく驚いた様子でした。
きっと気持ちよく昼寝でもしていたのでしょう。

部屋の出入り口は一か所なので、
私はピシャリとその引き戸を閉めてしまったのです。
さて、さて、猫ちゃんは、どうするか、
私はいじわるをして、猫の反応を観察しました。

私の予想は次の3つです。
1.猫は私に対して威嚇の姿勢を見せる
2.逃げ口はないかとパニックになり暴れ回る
3.部屋の隅の方へ隠れる

当初猫は逃げ口を探してパニックになり暴れ回っていましたが、
逃げ口はどこにもないとわかると意外な態度を見せました。

猫は突然落ち着き払った様子となり
なんと自分から私にすり寄ってきたのです。
「ねえねえ、お兄さん仲良くしましょうよ~」という感じでしょうか
私に顔や体をすり寄せて来ます。

これには私もびっくり
予想だにしなかった行動です。
みょうに人間臭い、打算的な態度に見えないでしょうか。
どう考えてもこれは、今はこの人に媚びを売っておき、身の安全を確保した上で
逃げ出す算段を考えましょうと、先の先まで読んだ行動と思われました。
そして、その目はやはり別なことを考えていたのです。

この猫は最初、飼い猫が主人と仲良く遊ぶようなそぶりをしていましたが
私が出口のところから少し離れたのを見ると、脱兎のごとく引き戸に駆け寄り
あわてて前足で戸を開けようとしているのでした。

そうはさせじと私が、少しばかり開いた戸を押さえてしまうと、
猫は「あーしっぱいしたチクショー」という態度はおくびにも出さず
また何事もなかったかのように先ほどの甘える仕草をするのでした。
私は、だいたいの猫の行動が読めたので
解放してやることにしました。

動物がこれほどまでの手の込んだ態度をとることができるのが驚きでした。