とうちゃんのぷらぷら日記

アウトドア系の日記及びうんちく

見川鯛山先生の本

2014-04-29 17:22:54 | 本、作家
見川鯛山先生の本は、友人の別荘にたまたま置いてあったのを読んだのがきっかけだった。
とても面白い本だった。
友人の別荘は、近くにスキー場があったり、温泉があったり、美味しいそば屋があったりで、多い年には毎月のように訪れていたので、毎回少しずつ読んでいたが、ほどなく読み切ってしまった。
鯛山先生の本は、この別荘にふさわしいような本だった。
(独身時代はゴールデンウイークになると必ず友人の別荘で過ごしたものだ)
その後、古本屋に置いてあるのを見つけると中身も見ずに買った。




鯛山先生は栃木県那須高原に暮らすお医者さんだ。
先生の本には、ときにスケベな話あり、ときに胸を打つような人情話ありと、
那須高原の裏物語が繰り広げられている。
また先生は、スキーや魚釣りをこよなく愛するアウトドア趣味の達人でもあった。
あまり世間には知られていない作家のようだが、なかなか粋な本だ。

以前キンキンの「アドマチック天国」那須高原の回で、
那須高原のベスト何位というかたちで鯛山先生が登場したことがあった。
那須高原の宝というニアンスでの紹介であった気がする。

先生はすでに亡くなられたが、先生は那須の人達を愛し、
また先生自身も地域の人達から愛された人であった。


ゴールデンウイークは、ガーデン、ガーデン

2014-04-27 18:47:25 | 庭、花木、畑、ガーデニング
ゴールデンウイークだというのに何処にもいかずに
庭にテーブルとイスを持ち出して陣取っている。


2日目の今日はやや南風が強いが、快晴だ。

朝からコーヒーを飲んだり、昼ごはんのラーメンをここで食べたり、パソコンまで持ち出したりしてヨーロッパのカフェを気取っているのだ。

庭のぐるりを見回すと

エビネが咲いていた



風知草

風知草は、山に行って沢登りをしていると、これから登ろうという滝の横あたりの断崖に生えていることが多い。
土の付いた岩場の足場のわるいところに生えているので、本能的に風知草を見ると緊張する。これは園芸品種で黄色い斑入りなので緊張しない?

今日はコーヒーゼリーも作ってみた。
ペコちゃんのマグカップは、元々はプリンが入っていたものだ。
いくぶん小ぶりで、普段使いのカップとして便利に使っている。

「散るぞ悲しき」 硫黄島総指揮官 栗林忠道  梯 久美子

2014-04-27 00:49:38 | 本、作家
「散るぞ悲しき」を読んだのはもう4年ぐらい前であろうか。
前々から気になっていた本だったのだが、読んだのは文庫本になってからだった。
読んでみるとこれまでの戦記物とは、大きく異なる内容だった。

この本は、戦史に残る激戦地、硫黄島の最高司令官、栗林中将にスポットをあてている。
この稀有な将軍は、硫黄島で何を考え、何をしようとしたのか。
普通の戦記では、作戦内容や特筆すべき戦闘の様子などが中心となり、ここに記載されているような戦地の将軍と家族との私的な手紙のやりとりや、家族や縁者の心情を丹念に紹介するようなことはないであろう。

さらに筆者はこれまでに公開されている資料についても丁寧に読み返し、
適切な解説を加えている。
このことから栗林中将の人物像をより説得力のあるものとしている。
栗林中将は、実際大変魅力的な人物だ。

硫黄島の戦いでは日本軍2万1千名の守備隊のほとんどすべてが戦死したため、
彼らの戦いぶりや戦死時の様子などが遺族に伝えられることはほとんどなかった。
兵士の多くは30歳以上の妻子ある応召兵であったという。
ありていに言えば近所のおとっつあん達である。
おとっつあん達は家族や国を守るため、必死に戦って死んでいった。

この本はなによりも、日本の本土防衛の最前線で散っていった将兵達の心情を代弁しているようで、
涙なしには読むことが出来ない。
まさに「散るぞ悲しき」なのだ。

何回も読み返したら表紙がなくなってしまった。
日本人ならぜひ一度読んでもらいたい一冊だ。

職漁師伝 戸門秀雄 

2014-04-21 22:34:57 | 本、作家
職漁師伝 
渓流に生きた最後の名人たち
戸門秀雄著 農産魚村文化協会

最近買った本で注目の一冊

渓流魚を専門とする職業釣り師の記録。
労作です。
こういう本を出版していただくのはありがたいことです。
たいへん貴重な記録となっています。
渓流魚の釣りに興味のある方にはお勧めの本です。

取材地は
奥志賀
秋山郷
草津
嬬恋
奥多摩
尾瀬
銀山平
浜平温泉
乗鞍高原
などです。


この本に興味がある方は
こちらもお勧めです。

マタギ 矛盾なき労働と食文化 田中康弘著 
(株)えい出版社

秋田県阿仁マタギの記録です。
写真も多用されており、
ビジュアル的にもわかりやすく解説されています。


春はええですね

2014-04-20 16:51:49 | 庭、花木、畑、ガーデニング
この時期外でバーベキューなどやるとサイコーですね。
お花見のころはまだ外は寒いですが、ゴールデンウイーク前後で晴れていれば申し分ありません。


八重桜はこのころに満開になりますが、あまり話題となることのない不遇な桜です。
ゴージャスな咲きっぷりはきっと外国人にはうけると思うのですが。


今日は里芋の植え付けを行いました。
(写真なし)

さやえんどうの初物です。
採れ出すといっぺんに実るので大変です。




やまね工房のぬいぐるみ

2014-04-20 11:17:38 | 日記
大町山岳博物館に行ったときのことだった。
出口のおみやげコーナーに山の動物のぬいぐるみが置いてあった。
どれも手のひらサイズのかわいらしいもので、
とても気に入り購入した。
手作りと見えて、ぬいぐるみの一体一体で表情が違う。
いろいろ顔を見比べたすえ、一番かわいいと思ったモモンガを選んで買った。

その後子供へのプレゼントで買ったり、八ヶ岳の土産物屋で偶然置いてあるのを見つけて買い増したりで、我が家の動物のぬいぐるみは、だいぶ賑やかになっている。

ある日テレビを見ていると、
美智子妃殿下がやまね工房の「やまね」のぬいぐるみをお買い求めになられているのを見たことがあった。

陛下の御所にも我が家と同じぬいぐるみがあるのかと思うとなんだか嬉しい。
(あるいは愛子さまへのお土産だったのかもしれない)



映画と青春の作家 石坂洋次郎

2014-04-20 07:25:59 | 本、作家
「青い山脈」「陽のあたる坂道」「何処へ」「石中先生行状記」など
石坂洋次郎の青春小説を一生懸命読んだのは主に中学生のころだった。

石坂洋次郎の小説に悪人は登場しない。
安心して読める青春小説なのだ。
先生の小説は、最近ではすっかり本屋から姿を消してしまったが、
なんと言っても石坂洋次郎原作の映画は多い。

この本は自由が丘の古本屋で高校生のころに買ったものだ。
(自由が丘は陽のあたる坂道の舞台となっている)
謹呈として、ある人へ宛てたサイン本だ。
昭和29年9月とある。

当時からずいぶん丁寧なサインだと思っていたのだが
最近ネットのおかげでこの人物がどういう人なのかがわかった。
どうも映画のプロデューサーを務めた人のようだ。

不思議な縁で今では私の手元にある。

サハラに賭けた青春 上温湯隆の手記/サハラに死す 上温湯隆の一生

2014-04-19 17:22:34 | 本、作家
カミオンユタカシ
1975年5月、サハラに死す。享年22歳

「サハラに賭けた青春」は、上温湯隆青年がヨーロッパやアフリカなど50カ国を一人でヒッチハイクをしながら旅をした記録です。(本書では主にアフリカでの旅が中心となっています)
実に2年を超える長旅で、出発した時には17歳だった彼ですが、
帰国した時には19歳になっていました。

次に彼が挑んだのは、遊牧民と同じようにらくだを使ってサハラ砂漠を横断するという、
より高度な旅でした。
「サハラに死す」はその題名のとおり、彼がサハラ砂漠の旅の途中、
マリ共和国のメナカという所で亡くなるまでの記録です。
青年らしい新鮮な体験に満ちた手記で、上温湯隆が旅で考え、
感じたことが時間を超えて伝わってきます。

彼の旅は冒険へとステップアップしましたが、
志半ばで旅を終えることになりました。
それでも彼の目をみはるような行動力は、何よりも魅力的であり、
今でも優れた旅行記として読み継がれているのです。

最近文庫本として復刻されているのを見かけたことがあり、なつかしく思い出しました。

スパゲッティミートソース 山椒付

2014-04-13 20:18:09 | 料理 食 道具
今日の夕飯はスパゲッティミートソースだった。
ちょっと物足りない夕飯だが、ミートソースは一応手作りである。

野菜が足りないのと色合いがいまいちなので
山椒の葉を取ってきて散らしてみた。

思いの外おいしかった。

ただし私はもともと山椒の葉が好きだ。
真似をして食べて、まずいと言われても責任は持てない。

苔庭の秘密

2014-04-13 18:41:43 | 庭、花木、畑、ガーデニング
昔、高名な禅僧が寺の僧は鎌を使わずに庭の草むしりをするので指は黒くなっているものだ、というようなことをテレビで話されているのを聞いたことがあった。

禅宗のお寺には苔むした庭が多い。
京都の苔寺をはじめ各地の名園には禅宗の寺が多いような気がする。

寺の庭は借景に山を配していることが多いが、自分は清水や小川の流れる山際であるため自然と苔がよく生えているのかと思っていた。
ところがそればかりでもないようだ。

僧の日常の修行の一つである、雑草を取り、庭を美しく掃き清めることが、苔の庭を保つ秘訣となっているようだ。
自然そのものに見える苔の庭は、実は人が介してこそ維持できる庭の美なのだ。

自分も好奇心で実験してみた。
庭の一画だけではあるが、鎌を使わずに手で草を抜いてみたのである。
すると、自然に杉苔の仲間が繁殖するようになった。
(写真のとおりだが、こうなるのに10年かかっている)

また、落ち葉を掃かないと苔は枯れてしまうのだ。
いはや、寺の広い苔庭を管理するには、大変な手間暇がかかっているものと思われる。

淵上毛錢の詩

2014-04-12 21:47:38 | 本、作家
淵上毛錢全集 国文社 昭和47年

私が淵上毛錢を知ったのは、山之口貘の書いた文章に毛錢のことがたびたび載っていたからです。
貘さんと毛錢との縁は深かったようで、特に毛錢が貘さんへ寄せる信頼はたいへん厚いものでした。
毛錢は初めて出版する自分の詩集の序文を貘さんにお願いしています。
また、毛錢が亡くなると遺稿は全部貘さんのもとに送り届けらたそうです。

九州、水俣の名家の出である毛錢は、カリエスという病気で二十代の前半から闘病生活を続け、
35歳で他界するまで、人生の大半を病床に臥して生活した詩人でした。
いくぶんわがままな性格であったと言われている毛錢ですが、美男子だったそうで、
毛錢は、ベットに寝たきりで恋をし、結婚をし、詩を書き、交友関係を広げました。

山之口貘は毛錢の死について、「死んだというよりはむしろ、生き抜いたのであった。」と記しています。
ちなみに毛錢というペンネームは、
戦争と病気はもうせんでもいいという洒落と、
もう一つの本当の意味は、日本画の小川芋銭を尊敬していたからだそうです。

この淵上毛錢全集は、自分が学生のころ古本屋で見かけて買ったものですが、
そもそも毛錢の全集が出版されていること自体が驚きでした。

残した作品の数もさほど多くなく、
死後に、このような立派な全集が出版されているのは、
やはり毛錢という人物には、不思議な魅力があったのでしょう。

琉球的麺菜食楽店 ヤージ小 (鶴見区)

2014-04-06 19:36:03 | 料理 食 道具

ずいぶん前から気になっていた店なのですが、
隣り近所というわけでもなく、
旅行というほど大げさでもない微妙な距離感で、
なんとなく行きそびれていたのですが、
つい最近ようやくのれんをくぐることができた。

はじめてなので、まずは有名なソーキそばの中盛り
を頼んでみた。(大盛りはとんでもなく量があるようだ)

とくに大げさな感想はないのだが、
いわゆる普通の大衆食堂だ。
ただ、頼んでから出てくるまでが早い。

こんどはミミーガーやチャンプルーもたのんでみたい。
沖縄らしく暖かくなったらまた行こう。


定本「日本の秘境」 岡田喜秋 (旅行が旅であったころの話)

2014-04-06 11:19:53 | 本、作家
岡田喜秋さんの「日本の秘境」が復刻されました。
昭和30年代の日本の山村の奥地(秘境)を
著者が丁寧に時間を掛けて訪れた貴重な旅の記録です。

こんな時代に、こんな旅ができた人は羨ましいですね。

かつて著者が編集長を務めた
旅行雑誌「旅」が休刊になってしまったのも
今の日本では、旅行は出来ても
じっくりと時間をかけて行う「旅」は、
もう出来ない時代となってしまったからのような気がします。


「山村を歩く」では
「山村にひかれるのは、純粋な山とちがって、そこに生活が秘められているからである」
とあります。

山登りは、突き詰めれば山対自分ということになるのでしょうが、
山村を旅するということは、そこに暮らす人々を含めて理解する必要があり、
見るべき視点がより沢山あるということでしょう。

青森県の白神山地を早くから注目しておられたのも、さすがです。