近所のスーパーの備蓄米の店頭販売価格は、だいたい3千5,6百円ぐらいのようだ。
ただしそれ以外の米はあいかわらず4300円前後で売っているので、備蓄米の販売が終われば再び4300円ぐらいの米を買わざるおえなくなるだろう。販売する側も仕入れ値を下回る価格で売るわけにはいかないだろうから、これまでに買い入れた米は政府が補助金でも出さないかぎり値段は下がらない。今年の新米が出回るまでは無理なのかもしれない。その新米にも先物買いの予約が例年になく多いようなので、いわゆる先物取引のようになっていて、価格低下の足かせになっている。
原因は去年の米不足だ、1カ月以上にわたり店頭から米が消えた。市場での動揺は大きかったろう。
普通の人は、最悪「しかたがないパンや麺類などでも食って、しのいでおくか」で済むが、外食産業の人達は大変な危機感であったろうと思う。
米がなければ、吉野家も寿司屋も商売にならない。
今年度の経営方針の中でも米の確保が経営計画の最重要事項となったことだろう。高かろうが、品質が少しばかり落ちようが、量の確保が第一。もし今年も米の不作となったら、そこで企業生命が終ってしまう。特別なルートを持たない中小零細企業ならなおさらだ。そんな背景があるのではないかと思う。
でもやっぱり米が高いのは、一般庶民にはこたえる。
もし外国で主食の値段がいきなり倍になったら抗議デモも起きるだろう。
近所のスーパーでイタリア産のスパゲッティー1Kの値段が約300円だった。つまり5Kで1500円。「ここしばらくはイタリアかぶれになったつもりで、毎日スパゲッティーでも食っておくか」という気持ちにもなる。
人間とは欲深なもので、そうなるといっそうお米が食べたくなるのである。