安藤広重(歌川広重)と葛飾北斎は、私が小学生のころにブームだったような気がします。永谷園のお茶漬けでは、東海道五十三次のカードをもらった人も多かったのではないでしょうか。
やはり本物は違うと今回あらためて感心した作品です。
歌川広重
「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」
川向こう、夕立の強い雨に霞む遠景がリアルです。
川岸をわざと斜めに描いているのも夕立の臨場感を高めています。
「名所江戸百景 四ツ谷内藤新宿」
馬の後ろ姿のドアップです。マニアな浮世絵です。
注目なのは、馬がわらじを履いていることです。
当時は、馬用のわらじがあったそうです。
馬は大切にされていたので、けがをしないようわらじを履かせていたんだそうです
江戸時代に日本にやってきた外国人も、このめずらしい馬の姿に注目しています。
「名所江戸百景 王子装束ゑの木大晦日の狐火」(水木しげるさんが喜びそうな浮世絵です)
「名所江戸百景 深川洲崎十万坪」(ご存じ鷹の目線で描いた俯瞰図の名作)
「浅草田浦酉の町詣」(元祖猫窓の家です)
「東海道五十三次 庄野 白雨」「六十余州名所絵図 美作 山伏谷」(風や雨の表現がいいですね)
「六十余州名所絵図 対馬 海岸 夕晴」(対馬なんかも描いてるんですね)
葛飾北斎
「千絵の海 総州銚子」 (神奈川沖浪裏よりもっと躍動感があります)
冨嶽三十六景 (ゴールデンな名作ばかりです)
「東海道吉田」
「神奈川沖浪裏」
「凱風快晴」
「山下白雨」
「遠江山中」
「諸国瀧廻り 木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧」
これはすごい。
画狂老人の面目躍如の浮世絵です。
瀧の正面からと瀧を上から見た絵が同じ絵の中に描かれています。
和製キュビズムな作品です。
歌川国芳
「近江の国の勇婦お兼」
この絵を見て、はっと思い出したのは、ダリの「内乱の予感」です。
ヨーロッパの銅版画の影響だそうで、不思議な浮世絵です。