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京都文博でアルゼンチンタンゴを聞く

2010-12-04 23:34:15 | お勧め
改装のため、6日から休館になる京都文化博物館の別館で、
女性だけのアルゼンチンタンゴバンドによる演奏会を聞いた。
別館は元日銀支店で、明治時代を偲ばせる建物。

簡単に博物館別館の紹介をしよう。



完成したのは明治39年(1906年)で、重文に指定されている。
事務室があった広い部屋が、コンサートなどに利用されている。
本館は7階建てのビルで、京都ゆかりの作家による美術館、
フイルムライブラリーはじめ江戸末期の京の町屋を復元した家屋、
店舗(写真)などがあり、市の中心地でもあり多くの市民が訪れ
ている。



改装は常設展示室を中心に行われ、来年7月まで、休館となる。


さて、演奏会を開いた楽団はのは「タンゴ アルコイリス」。女性
7人がメンバーで、バイオリン2、ビオラ、ピアノ、バンドネオン、
コントラバス各1の編成だ。2007年に結成された。母体は京都
を拠点に活動する「オルケスタ アストロリコ」。
 
「アストリコ」にはバンドネオンの名手で、タンゴ界伝説のマエス
トロとして知られるの門奈紀生氏がいる。全てのメンバーが門奈
氏の門下生である。

私は前にがんを治療した時だから、かれこれ20年経つだろうか。
アストロリコ発足当時からのファンである。しっかりした技術の
本格派で、新鮮なアンサンブルに感心したものである。

アルコイリスノ演奏は、ピアソラの「リベルタンゴ」で始まったが、
母体の楽団がピアソラを得意としている。

「リベルタンゴ」はCMで有名だが、これがタンゴかと思うほど
リズムが難しい。演奏では少々がさついた感じ。会場の天井が
高く、マイクなしの舞台なので、音があちこち飛ぶのであろうか。

おなじみの「淡き光に」で、我に返った。タンゴはオーソドックス
な曲から始めた方がいいのでは。「夜のプラットホーム」「ジェラ
シー」はアストリコ伝統の音楽で、全く受け継いでいる。

「ジェラシー」はいつもは麻場利華さんのバイオリンが見事だが、今
回は外薗美穂さんが弾いていた。この人のバイオリンもすばらしい。
1回聞いたら忘れられない。

すごいと思ったのは、田中香織さんのバンドネオン。2006年から
始めたとパンフにある。わずか5年くらいここまで弾けるものか。あと
で演奏に参加した門奈さんと一歩も引かない確かなテクニックに驚嘆
した。

平花舞依さんは、前は平井かほるさんと云っていた。名は変わっても
アストロリコ、アルコイリスで支柱的存在。この夜もMAIさんのピアノは
冴えわたっていた。

アルコイリスはしっかりとした本格派アルゼンチンタンゴ」のアストロリ
コの伝統を受け継いでいるといえる。目をつむって聞いていると、アス
トロリコと間違うほどだ。

門奈さんはほかにもバンドネオンの複数の若手プロを育てている。

一方、聞く方は相変わらず年齢が高い。年齢層がさらに高くなってい
るようだ。


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