人生アラカルト

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「この写真は私」ーこの先は?

2016-02-27 19:18:59 | 80はミステリーゾーン
夕刊トップに東日本大震災で一枚の写真にまつわ
る話が載っていた。

震災はもうすぐ5年目を迎える。
私は2年前に石巻を訪れた。当時、どこも津波に
襲われた場所は更地になっていて、震災当時と
変わらない風景が広がっていた。

同じ石巻でも、震災に遭った土地がある一方、津
波被害に遭わなかった高台は地震以前と同じ生活
保たれていて、意外な感じを持った。

        ♦

カメラが趣味の大阪に住む男性(69)が震災Ⅰ
か月後南三陸町を訪ね、落ちていた写真を拾い集
め洗浄、後に展示会を開いた。

中に肩を寄せ合う若いカップルの写真があった。
ある日「その写真は私」という女性が現れた。

驚く男性は一緒に写っていた男性の安否を尋ねた。
二人とも、家を流され、男性自身水に流されたが
泳いで九死に一生を得ていた。
二人は結婚の約束をし、写真を拾った男性は結婚
式に招かれた。

          ♦

大勢の子供が亡くなった大川小学区など、震災の
悲劇に満ちたニュースの中で、明るい話題は残念
ながら少ない。

私も石巻では、路傍の墓をかたどった石の上にヘル
メットが被さっていて、思わず車を停め、合掌し
た。
大川小学校では横に小高い山があるのに、待機して
いた児童たちは波に流された。子供達が哀れでしよ
うがなかった。私にできることは一巻のお経をあげ
ることだった。


震災のニュースでは、テレビの映像に新聞の一枚の
写真ではかなわない。でも、明るい話はどんどん発
掘してほしい。