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人生アラカルト

どうせ過ごすなら楽しくね。

食道からがんの気配が消えた!

2012-10-09 20:15:59 | がん治療
2012年・10月・9日は記念すべき日になった。
半年ごとに受けていた食道の内視鏡による検査で
かすかな異常も見つからなかった。

2年前、内視鏡による手術で、胃と食道のがんを除去
した。うち、胃は「がん細胞が外に漏れている可能
性がある」という検査結果から、全摘手術となった。

残った食道は定期的に検査し、その度に、がんが潜
んでいそうな部分の組織を摘出して詳しく検査して
いた。

今回、あやしい部分は素人が見てもなかった。きれ
いなピンク色の食道が見られた。復活した! と思
った。

m医師は「内視鏡が滑るように入って行きました」
という。

そういえば、内視鏡を入れる前に飲む洗浄液のまず
いこと。のどにかけらる麻酔液のにがいこと。

問題があったときは、あまり気にならなかったが、
今日は神経に触った。これも、治ったせいなのか。

m先生は「ほかにできれば別のがんです」という。

それじゃあ、完治ではないのか。
と云おうとしたが、愚門のような気がした。

その夜、ご馳走をいっぱい並べて祝杯を上げた。
もちろん、一人でだ。新潟の娘宅でもお祝いをして
くれるそうだ。

「山中先生、ノーベル賞、おめでとうございます」

へっ、お前も大したことがない

2012-06-06 21:16:49 | がん治療
先日、病院で受けたCT検査の結果は、シロであった。
胃がんと食道がんを手術してから、2年と3カ月。ようやく
再発の恐れから一歩抜け出したと思った。

残っている食道は自分が見ても、きれいに甦っていた。
血液検査による腫瘍マーカーに異変は見られなかった。
自分の体調から、快調に元気が戻っていると、感じてい
た。

素直にうれいしい、と思った。万歳!!

だが。

緊張感が薄れたとたん、よくぼーと昼寝するようになっ
た。

今日のテニスに熱が入らない。吹矢も6年以上続いているが、
良く続いたものだ。そろそろ教室をやめようか。

フルートの先生から復活しないかとお誘いがあった。その
気にならない。

なら、なにをして過ごすのだ。


へっ、やっぱりおれは大したことがない。


看護師「ショコタン」

2010-12-30 20:07:07 | がん治療
ショコタンはこの病棟に来てまだ1年の若い看護師です。とっても働き者で
笑顔を絶やさず、患者に接しています。

ショコタンだけでなく、この病院はどの看護師さんも優しいのです。でも、
彼女たちの仕事はやさしいものではありません。治療に、看護に小走りで
す。

以前、入院していた時とは違って、病棟を回る看護師たちはみな小さな
パソコンを持っています。運搬車、あれなんというのかな、薬やら注射器
を積んだ押し車にパソコンを乗せて運んでいます。

「大変だな」と思うのですが、パソコンには患者のデータが全部入っている
ので、手術や投薬など治療に関することなど、間違えることはほとんどない
そうです。

ショコタンは私がつけたあだ名で、名札が「**祥子」でした。

ショコタンは優しいばかりではありません。

食道のがん手術をしたあと、2,3日経ってから朝食で、別に購入した栄養
価値の高いスープ温めようとしたところをショコタンに見つかりました。

「病院食は栄養士が患者の状態に合わせて作ります。他の物を食べると
影響があるかも知れません。口にするのはやめてください」

ショコタンに笑顔はありませんでした。

年を取ると、ずうずうしくなります。わがままがでます。ショコタンはビシ、と
そこをつきました。
 
いうことはありませんでした。

がんではなかった

2010-11-27 22:50:27 | がん治療
食道にがんの疑いということを書きましたが、組織検査の結果、
がん細胞は見つからなかったということです。お騒がせしました。

ホッとしたと同時に、また助かったと感謝の気持ちでいっぱいです。

自分はがん体質と思い込んでいるようです。がんであっても、その
都度処置して行けばいいわけで、そうするよりほかに手はありませ
ん。

病院の裏手にいらっしゃるお地蔵さんに、深くお礼を申し上げるとと
もに、入院中の患者さんの病気が早く治るよう、お願いしてきました。

これは、がんだ

2010-11-21 23:54:19 | がん治療
半年振りで食道の具合を内視鏡で調べてもらった。組織を取りま
す、といった医師の言葉に「ありゃ、またか」とがっかりした。

内視鏡で詳しく調べるとき、ヨード染色する。なんにもなければ、
食道内部は茶色に染まる。染まらないところがあれば、がんの
疑い濃厚なのだ。

取りだされた組織は調べたうえで、がんと告げられる。写真を
見せられたとき、一か所白い部分があった。素人の私でも、結
果の悪さを確信した。

今年の1月に食道のがん手術を受けた。胃にもがんが発見され
たので、手術を受けた。いずれも内視鏡による切除(ESD)であった。

初期がんであったので、切除後は抗がん剤は投与されていない。
しかし、食道に狭窄がおこり、10回以上拡張の治療を受けた。

胃はその後、後遺を恐れて、全摘した。

食道は5月に内視鏡検査を受けたが、異常は認められなかった
ので、半年後の検査という時間が開けられた。

その結果が、がん再発であった(いまのところ、私が思っているだけ)。

結果は24日に医師から告げられるが、変な期待はしていない。

1月の手術の際渡された資料を調べたら、「ESD後の局所再発は
1年以内に生じることが多い」と書いてあった。

治療としては再びESDを受けることになるが、「治癒が望みうる場
合が多い」という。素人にも分かるように資料は詳しく書いてある。
私は担当の医師を信頼しているので、心配はしていない。


じぶん、どこ切るのや

2010-11-16 00:37:56 | がん治療
がんで入院中の話。
病院の風呂で、くりから紋紋のおじさんが声を
かけてきた。

  大阪や京都で、youのことを「じぶん」という。
  何年、京都で暮らしていても、声が出掛かるほ
  どおかしな表現だ。

外科病棟に入院すると、だれかれなしに手術を
受けるか、予備軍だ。「胃と食道」と答えると、
「大変やな。おれはもう、なんべんも腹の中割って
るしな。足の動脈も取ってしもうた」
しばらく、理解するのに頭が混乱した。

「がん、か」
「そう」
「初期やったら直るで」 紋紋さんは、自信に満ち
た言葉を掛けてくれる。

大病院の病気は多岐にわたる。
原因不明の患者も多くいた。

「**さん。お薬飲みましたか」と看護師。
「忘れた。お前飲んどけや」
こんなサムライもいた。

この老患者、内視鏡検査があるにも関わらず、食事して検査を
中止させた。あとで、娘さんにこってり叱られていた。

それでも、24時間、びしーと病棟はタイムスケデュールで
動く。くりから紋紋氏も、薬拒否氏も、しばらくすると
退院して行った。

病院は絶えず患者が入れ替わる。






**さん、あなた癌ですよ

2010-10-23 21:48:48 | がん治療
私のがんは二度目。2009年の11月、私の戦いが再び始ま
った。

時間が経つと、以前知り得た知識は無くなり、危機感も薄れていた。

以前は、ネットがなかった、ネットは何万件というデータで、溢れている。
私のがんはどのクラスか。生存率は? どこの病院がいいのか。テレビ
でいうゴッドハンドの医者はだれなのだ。

頭一杯に広がる?印。ネットで示されるデータはいい加減なものもある。
それらの真偽について見る目の知識も必要である。

そして、実際は。

医師団による手術への説明会は、試験を受けるようなものだ。
同時に肝も試される。

医学的には幼稚園クラスの知識でも、知っているのとそうでない
のとでは大変な違いなのだ。

医師の説明は克明を極める。多くは確率で説明され、時には判断を迫
られる。手術による危険性についても、残らず説明がある。

聞き様によっては不安がつのるばかりである。
これでは、多くの人は「先生に全部お任せします」とお手上げ状態とな
るだろう。

しかし、これは患者としては絶対に言っちゃいけない言葉なのだ。

マグロや鯖やあるまいし、貴重なわが身を全面的に医師に預けていい
ものか。


がんや手術など治療法が分からないにしても、疑問や質問があったら、
積極的に問うべきである。