朗らかな蜥蜴と16の世界 3rd space

カレー、ラーメン、その他グルメ、車etc. 主な行動範囲…福岡~筑後地区周辺。遠征もあり。

アンブロジア

2019年05月24日 | カレー、洋食
小説「ダイナー」読了。感想…①物語は常に語り手であるオオバカナコの目線で書かれており、序盤は常に何をされるかわからずいつどの瞬間に殺されるかもわからず怯えた緊張状態。「背中に包丁を刺された」「背中が引き裂かれた」などの表現から、何かをされてもそれが一瞬何をされたのかわからない心理状態。そして殺し合いなどなにかが不意に起こったときのわけのわからなさ、スピード感。読者もオオバカナコと共にえ?何が起こってるの?と感じます。最後のほうはなんかゴタゴタしすぎてしっかり読んでも何が起こってるのかイメージがついていきません。縦断が飛び交い弾が頭をかすめる状況で料理するカナコ。心臓つよすぎ。②そして読者が感じずにはいられないのが、少しずつ少しずつ変わっていくカナコの緊張状態緩和~ダイナーへの馴染み。極限状態が続いてるにもかかわらず生き延びるためだけに適宜適応しており狂犬菊千代とのやりとりやボンベロとの会話も中盤越えたあたりからかなり自然なものになってるし、ボンベロもいつのまにかカナコが死なないように、さらに解毒剤を自分より優先させたりする流れに。結果これは、オオバカナコとボンベロの愛の物語です。③カナコの頭の良さ?冷静さは異常。まあうまく行き過ぎではあるけど、何度も殺される寸前にまで至りながらも、冷静な判断と奇跡的偶然、悪運の強さで生き延び。そもそもこんなに頭よくて冷静だったらこんな場所にくることにはならない人生だったとは思いますけどが。④グロさはどうかというと、誉田哲也モノの心理的にきついグロさに比べると若干漫画チックな幼稚さがある気もします。例えるなら、「北斗の拳」みたいな。⑤これまた分厚い本ではありましたが、読みやすく面白かったです。しかもこれまたたまたまではありますがもうすぐ映画が公開となるみたい。そんなに新しい小説ではないんですけど。

 
仙台市のカレーレストラン、アンブロジア。雑居ビルのエレベーターを3階で降りたとこにあります。店内はフランス料理店を思わせる高級そうな雰囲気。海老野菜カレーを注文。ベースはわりとさらさらですが、和風とも欧風ともつかないオリジナルなカレー。美味しかったです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« サフラン | トップ | オリエンタル マースカレー »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

カレー、洋食」カテゴリの最新記事