シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

見てる人、何人いるんだろ?・・「プリンス/アンダー・ザ・チェリームーン」

2006-09-09 20:16:31 | Weblog
86年プリンス監督・主演「アンダー・ザ・チェリームーン」

最初他に監督さんがいたような記憶があるんですが、途中クビにしたんでしょうか?

プリンスっていうミュージシャンのことは好きキライの評価がまっぷたつに分かれる人だと思う。この曲は好きだけど、こっちはね~~って人は少ないんじゃない?
それはあくまでもプリンスを容認する人がまな板に置く話題であって、それ以外の方は「見るのもいや」だと思う。

私は最初「見るのもいや」派でした。

しかし、相方は「いいよ、彼は」

そのうち電信柱の向こうから明子姉ちゃん(ひゅーまの姉)のように、こっそり見ているうちに「いいんじゃない、なかなか」

やはり圧倒的なのは「パープル・レイン」ですね。服は「宝塚」だが・・
曲はすごいです。「レッツ・ゴー・クレイジー」は人生の応援歌、何回聞いたかわかりません。

その彼が監督までした「アンダー・・」当時のインタビューで彼自身は
「フレンチ・フィルム、ブラック&ホワイト・・フレンチ・フィルム」
と恥ずかしそうに語っていました。

金持ちの令嬢をだましてお金をとろうとしている恋愛詐欺師(結婚詐欺師)のプリンスは、ある令嬢に接近、懇意になり、思うツボだぜと思うのだが、ふと気づくと彼女に恋している自分がいて・・

と物語自体に新味はないです。
でもサントラ盤にもなっているプリンス&レボリューションの「PARADE」の曲が魅力的、映画の筋などあまり気にせず見る作品かも。

ただ、評価は散々で数多くの最低賞をいただきました。でも、私は好きでしたぞ。

その後、プリンスは「サイン・オブ・タイム」まで、おつきあいがありましたが、「ラブ&セックス」(だっけ?)あたりから疎遠になり、名前が読めなくなったあたりで別れ話を切り出すこともなく、人生から去っていきました。
マイケル・ジャクソンほど実生活の崩壊はないようで、今もどこかで元気にやっていると風の噂に聞いています。



ちょっち丸っこいルパン・・「ルパン3世 カリオストロの城」

2006-09-08 21:32:33 | Weblog
79年劇場版アニメ「ルパン3世 カリオストロの城」は宮崎駿監督作。

原作はモンキー・パンチ、「アクション」に連載されていたころ、買ってまで読んでました。(ほかに「じゃりん子チエ」も目的だったけど)

原作のルパンと藤子ちゃ~~んは「合体」してますよね、男と女のシンボリックなマークが合体しているあたりがポップでおしゃれでした。
テレビ版からのルパンは「やらせてくれそうでスン止めされる状態」

もちろん、この「カリオストロの城」ではそんな合体シーンは望めるべくもありません。だって宮崎監督だもんね。

他の魅力的なキャラ「クラリス」姫もルパンの心を奪っちゃうしさ。

この作品は間違いなく素晴らしいアクション活劇で、笑えるし、楽しめます。
ルパンが屋根を駆け下りるシーンの笑いなんか、ほんとうに楽しい!

でも、きっぱりと好みが分かれると思う。
だってこんなルパン、ルパンじゃないって思う、ルパン3世ファンがいっぱいいると思うもの。

顔も切れた感じがしないし、何より「善人」すぎる。ファミリーで安心して見れるルパン?そんなのおかしいよって思う人の気持ちもわかりますね。

だから、原作とは別物と思わなきゃいかんかもしれません。

実写になったらどうなるんでしょ?ルパンは?次元は?五右衛門は?
銭形のとっつぁんは?
今度投票してみましょうか?









あの・・これ・・ホラーですよね?・・「パラサイト・イヴ」

2006-09-07 21:47:29 | Weblog
94年落合正幸監督作「パラサイト・イヴ」

原作はとっても人気があるようです。本作は数年前にテレビ放映時に鑑賞。

あのさ~~「恐い」映画ってことでアピールしている映画がすべっているくらい、頭に来ることはないと思わない?「アナザ・ヘブン」もそうでしたが、いったい、この映画のどこが恐いねん!!

主演は葉月里緒奈さん、怪優三上博士(最近見ないね、どったの?)。

葉月さんはとても魅力的だと思う。
いろんな男どもがどんどんガンガン恋の道連れになるのも、しごく納得いく気がします。あのぽってりした唇で「好き・・」とか言われたら「何でもします!!」と土下座しちゃうんだろうな。

三上君の愛する奥さん(葉月)が亡くなってしまう。完全に彼女を失うことに耐えられなかった彼は、彼女の細胞を培養して命を継続させようとする・・そんな話だ。

結構科学的な説明も出てくるのだが、とにかくさ~~恐くないの。全然!

この監督は「感染」ちゅう作品も撮っていて、こちらはポスターの印象などは「お!」と思えましたが、見た方の感想では散々なようです。

映画って難しいよね、感動させることも笑わせることも泣かせることも、そして恐がらせることも本当に難しい・・

(あくまでも私個人にとっては)日本映画では「リング」が最強の恐怖映画でしたが、さかのぼること「四谷怪談」や「牡丹灯篭」などの陰気な恐さの方が身にしみるのは、私が年だってことなんでしょうかね~~


素晴らしい映画との出会い・・「ホテル・ルワンダ」

2006-09-06 22:21:39 | Weblog
04年テリー・ジョージ監督作「ホテル・ルワンダ」

今日レンタルにて鑑賞。

もしあなたが映画ファンなら、絶対に見るべき映画だ。
もしあなたが映画に娯楽のみを求めているとしても、絶対に見るべき映画だ。

この残虐な事実の前に言葉を失うが、単に「本当に起こったこと」を伝えているだけではなく、映画作品として立派に出来ている素晴らしい1本です!

いつになく今日は真面目だが、鑑賞中何度も涙が流れた。

主演はドン・チードル、ルワンドの首都でベルギー系一流ホテルの支配人を演じている。彼はこれでアカデミー主演男優賞にノミネート、本当に素晴らしいよ!英語のサウンドのなまりも非常にナチュラルで・・

妻役は「イーオン・フラックス」で足を手に改造したサイボーグ娘を演じた女優さん。西側のカメラマンにホアキン・フェニックス、UN軍のボスにニック・ノルティ、ホテル本社の社長にジャン・レノ・・と一流の役者が顔をそろえています。

このドンが演じるポールさんは1200人の人間をホテルにかくまい、命を救った。

ルワンダの民族間の衝突で、100万人以上の人間が虐殺された事実・・それまでの怨念が原因らしい。

ルワンダは石油も出ず、西側にとってめぼしいものがない。そんなルワンダ人に救いの手を差し伸べるなんて・・誰もが彼らを見放します。
ニック・ノルティは言う、「君らはゴミだと西側大国は思っている。君らは二ガーですらない、アフリカ人なんだ」と。

「二ガーですらない」・・「肌の色で人を差別するなんて、ひどいことだわ」なんていうレベルをはるかに超えている。

ひと時も気の抜けない毎日、人が人を「ナタ」で惨殺する毎日、路上の累々ところがる死体、残虐する側にとっては「正当化」できる理由があるんだろうな、でも、やっぱり「群集心理」なんだと思う。

人が「群集」になるとき、「暴徒」となるとき、ひとりひとりの中の「暴力」がマックスまで引き上げられ、一種の「快感」にまで引き上げられるんだろう・・

あ~~本当に疲れた・・

でもね、最後にもう一度言いましょう「絶対に見るべき作品だよ!」って


ダイヤは女の親友?・・「紳士は金髪がお好き」

2006-09-05 22:28:04 | Weblog
53年、男っぽい映画で有名なハワード・ホークス監督作「紳士は金髪がお好き」

金髪のローレライにマリリン・モンロー、黒髪のドロシーにジェーン・ラッセル。
ふたりはショー・ガール。気性は正反対なのに、なぜか親友だ。

モンローはとにかく「金」大好き!ジェーンは「いい男」大好き!
ジェーンは、いい男でも金のないやつに惚れちゃったりするので、親友のモンローは、何とか彼女に金持ちの男を見つけてあげなきゃと思っていたりする。

このふたりが船旅でアメリカからパリに渡る。

そこでダイヤの鉱脈をもっているオヤジ(もちろん妻帯者)と出会い、そのオヤジの奥方がしている超高価なダイヤのティアラにモンローが狙いを定めたから、さあ大変。

モンローは「頭が弱くて、とにかく拝金主義」の女をうまく演じています。
彼女、本心もこんな風なんじゃないの?と思われることを、計算に入れた上で悠々と演じてますね。

一方ジェーンは男っぽい気性で頼りがいのある姉御肌。
この方単体で見れば十分に美しいのですが、隣がモンローなので・・

ミュージカルとしては、あまり曲のシーンに魅力を感じなかったな。

でも画像にもあるパリのキャバレーでのモンローのダンスシーンは最高でした。

「ダイヤは女の親友、女は年をとると醜くなる、男は寄り付かなくなるわ、でもそんなときでもダイヤは裏切らない、ダイヤが女の親友よ!」という歌詞には爆笑した。

あまり宝石に興味がないので、貴金属に血道をあげる気持ちはわからないけど・・。細木○子のように弁当箱のような大きさの石のついた指輪とか、自分がめちゃ金持ちになっても買わないだろなと思います。

本作は物語の展開も少々強引で、ちょっとめちゃくちゃですが、とにかく主演のふたりの圧倒的な魅力で最後まで突っ走ってしまいます。

大富豪の少年(10歳くらい)が登場して危機一髪のモンローを助けるシーンで「君を助ける理由はふたつ、ひとつはボクが子供であなたを助けることが犯罪にならないこと、もうひとつはあなたが抗いがたい魅力をもっていること」とオナマなセリフを吐きますが、モンローは本当、抗いがたい魅力満点!

生きていれば今年80歳!圧倒的に美しいときに人生の幕を閉じたことは彼女にとって幸せ・・だったと言えるかもしれません



あっさり味&喉ごしさわやか・・「すべてをあなたに」

2006-09-04 19:59:24 | Weblog
トム・ハンクス脚本&監督作、96年の「すべてをあなたに」
製作にジョナサン・デミもかかわっているんだ、知らなかった。

これは数年前にレンタルで鑑賞、結構好きだ。

このころトムはオスカー俳優として重量感たっぷりの役ばかり演じていたので、何かアカデミーとかと無縁のたわいもないことをやりたかったらしい。(本人がそんなことを言っていた)

60年代、ビートルズ全盛のころ、高校生の男の子たちの素人バンドが、ふとしたきっかけで人気バンドへと駆け上っていってしまう。名前はワンダーズ。

トムは彼らを発掘して売り込むマネージャー役、名前がね~ミスター・ホワイト、白さん、って犬みたいだ。

主演にはトム・エヴェレット・スコット、リブ・タイラー。脇でシャーリーズ・セロンが出ていたんだ、全然気づきませんでした、すみません。

このトム・エヴェレットは本当に若き日のトム・ハンクスに激似で、ひょっとして「ビッグ」でトム・ハンクスの子供時代を演じた子かしらと調べたが違ってた。

本作はとても軽く、サクっと見れるところがいいな。芸能界で成り上がっていく話って、成功してチヤホヤされてドラッグや酒に走るパターンが多いけど、こちらはそんな展開にならず、安心して見れます。

やたら、バッコンドッカンとやかましい映画が多いなかで、こういう淡白なかわいい映画もいいよね。

ただし、劇場で見るかどうかは・・また別の問題ってところでしょうか

結構ポップなんじゃない?・・「私は好奇心の強い女」

2006-09-03 19:39:10 | Weblog
67年のスウェーデン映画「私は好奇心の強い女」は当時アメリカで公開をめぐって裁判沙汰にもなった作品。ヴィルゴット・シューマンという監督さんが、若い女優さんを使ってドキュメンタリータッチで描いているらしい。

これは公開当時、見られる年齢でもなかったし、今にいたるまで見る機会がない作品だけど、画像検索をしてみると、かなりポップで「いいんじゃないかな~~」と思えました。

最初に日本で公開されたとき、すごい数の修正が入ったそうだ。

「エマニエル夫人」も「ラストタンゴ・イン・パリ」もそうだったけど、その修正っていうのがすごくお粗末で・・

「ラストタンゴ・・」の方はふたりの合体部分に上から電灯をかぶせたりしたらしいね。ロマンポルノです、まるで。

「エマニエル夫人」も全裸でプールで泳ぐシーンで、ターンしてヘアが映ってしまうところで、カットを少しつまんでつなげているので、動きがカクカク。
ゴダールか、お前は!

全裸をすごく遠くから撮っていて、それでもヘアは隠さなきゃ・・なので、ちっちゃ~~なボカシがその登場人物の動きに合わせてウロウロ。逆に気になるっちゅうに。

そんなにしてまで隠さなきゃいかんですかね。

作品としての価値が極端に下がるくらいなら、公開しないほうがいいんじゃないの?って感じがするが。

この「私は~」の性描写がどのくらいなのか、見ていないのでわからないけど、たぶん今見たら「ふ~~ん」っていうくらいなんじゃないのかしらね。

だいたいそんなもんでしょ。

人はどんどん刺激に見慣れてくるし、少しずつタガもゆるんでくるしね。

でもヘンなもんで、あれだけ「毛」に狂喜していた男性方も、それが一般化してくると「何だかね~~」ってなもんで逆に「ミニスカポリス」のようなものに熱を上げるようになる。

見えりゃいいのか、見せなきゃいいのか・・男心は謎のままである。

どうしたんだろ、私・・「ホテル・ルワンダ」

2006-09-02 23:22:23 | Weblog
04年の「ホテル・ルワンダ」はそのシリアスな題材ゆえ、日本での劇場公開は予定されていなかったんだそうだ。

でもアメリカでの情報から「この映画は見るべき」という人々の署名で劇場公開が実現。最近DVDにもなりました。

ちょこっと知っていたくらいのこの作品、今日テレビの「王様のブランチ」で紹介されているのを見たとき、「えええええ」ってくらいショックを受け、涙が後から後から出てきて止まらなくなった。

どうしちゃったんだ!あたいは!泣きが止まらないだお~~

アフリカのルワンダで民族間の争いがあり、たくさんの人が虐殺された。たった12年前の出来事。

「アフリカのシンドラーのリスト」というコピーは確かにそうなんだろうけど、本当に自分がこの状況にいたら何が出来るのだろう?

地獄にいるような恐怖感、絶望感・・ちょっとした日常での自分のへこみなど、道端のゴミのように思えてくる。

これは・・苦しいが本編を見なきゃでしょ。

ジャン・レノとかも出ているだって。

「下妻物語」でレディースの親分、小池栄子が「みんな、痛いんだよ、何か背負ってるんだよ、だから泣くことは恥ずかしいことじゃない、でもな、女は人前で泣いちゃいけないんだよ、同情されちまうからな!」とおっしゃっていました。

ほんと、みな何かを背負っているよね。
苦悩は比較できないけど、この「ホテル・ルワンダ」のような状況を「大変そうだね~~」と言いながら、「でもやっぱり私の悩みが大変」と自分の痛みが世界一と思い続けるか・・

とにかく見てみよっと

どんでん返しすぎ、やりすぎでしょ~~「ワイルドシングス」

2006-09-01 21:13:05 | Weblog
98年ジョン・マクノートン監督作「ワイルドシングス」

主演はケヴィン・ベーコン、マット・ディロン、そしてふたりのお姉さん。

昨日テレビ放映をなぜか後半のみ鑑賞。

犯罪サスペンスですね、でも映画ファンの感想を読むと「エロい」と書いてある、残念なことに「エロ」を見逃したらしい。でも主演のお姉ちゃんは好みの顔ではないし、マット・ディロンも「イケテナイ」ので、まあ見逃してもいいっか~~とくやしさを隠す。

でもね、結構面白かったです。
エロは見れなかったが・・とまだ未練。

特にラスト近くで、「え」「ほ」「へ」と何回もどんでんどんでん、連続どんでん返し責め。

「○○と見せかけて~~実はXX」の数分後に「と見せかけて~~実は△△」の数分後に「と見せかけて~~実は■■」

ってえ~~~い!しゃらくせい!

もし母が見ていたら、たぶん誰がどうなったか、わからなかっただろうな。

どんでん返しはサスペンス映画の楽しみだけど、ちょっとあの回数は腸ねん転になりそうでした。

でもまずまずの出来で悪くないよ。

ケヴィンっていやなやつを演じるのが上手だね。(前も書いたかも・・だが、顔だけ見てるとシシー・スパイセクに似てると思う)クセ者を演じる貴重な役者として、これからもがんばってね!