シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

ただひとつのシーンが強烈!・・「グッド・ウィル・ハンティング」

2006-09-21 23:13:49 | Weblog
97年ガス・ヴァン・サント監督作「グッド・ウィル・ハンティング」

脚本がベン・アフレックとマット・デイモン。
ふたりは主演もしています。名優ロビン・ウィリアムズも・・

ロビンが出ている作品って、ある意味、感動が約束されている感があり、期待感もあるので「なんだ~~思ったより○○だった」とか「思ったよりよかった」とか・・

ロビンという役者そのものが先入観を与える・・そんな感じもしますね。

トム・ハンクスにも言えることだけど・・

本作は親に虐待されて育ったマットが実は数学の天才で、それを見出した人物が精神科医のロビンと引き合わせる話。マットが心を解放する過程を描いている。

私は高校1年の数学で微分積分が登場した段階で「数学」が遥かかなたに遠のいてしまい、それ以降、何をやっているんだかさっぱりわからなくなった。

今ならもっと違う角度から数学に興味を持てたのにね~~
教え方が悪い! 
ちょっとも楽しいこととして教えてくれない!

まあ、それはともかくとして・・

この映画では強烈に記憶に残るシーンがあります。

マットとロビンの会話で、虐待を受けて育ったマットにロビンが穏やかに「君は悪くないんだ」と言う。マットは無表情に「I know わかってる」とだけ言うが、ロビンと目を合わせることができない。

さらに何回もゆっくりと静かに「君は悪くない」と言うロビン
「わかってる」とだけ平静に答えるマット
ロビンはマットをじっと見るが、マットの視線はそれを避け、宙をさまよう

最後に「ボクが悪いんだ!」と激しく泣き出すマット。

そう、虐待を受けた子供は「自分が悪いから殴られるんだ」と思っている。
「ひどい親だ、ボクは悪くない」と思うことはできないんだ。
なぜなら親は子供にとって唯一のライフライン、拠り所だからだ。

この映画は、良い脚本、良い俳優、良い監督と3拍子そろっている作品です。
ゆえに逆に印象に残っていない部分もあるけど、このシーンはリアルで素晴らしいな~~と思いました!