シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

じっちゃん、ばっちゃん、そしてキューバの美しき映像・・「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」

2005-01-30 22:45:32 | Weblog
今日の1本は「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」99年、ヴィム・ベンダース作品。

キューバでかつて活躍したミュージシャンに感動したライ・クーダーとヴィム・ベンダースが彼らを再び光のあたる場所へとよびだし作ったドキュメンタリー・ロードムービーだ。

ライ・クーダーはアメリカのミュージシャンでいろいろな異なったジャンルの音楽家との共演を好むタイプ。来日コンサートは見逃したが、好きなミュージシャンのひとり。でも、年とったな~体型はまさにおっさんだ。まあ、仕方ないか、彼の息子が立派な大人のミュージシャンとして登場しているくらいだものね。

「キューバのフランク・シナトラ」といわれているイブライム・フェレール、ピアニストのルベーン・ゴンザレス、伊達男のギタリスト、コンパイ・セグンド・・

コンパイ・セグンドは70代だが、「まだまだオレっち、男としていけますよ~」みたいなことを言う。
でも、全然いやったらしい感じがしない。
明るく元気なおっさんにしか見えない・・

彼らをアメリカに招いてニューヨーク・カーネギーホールでコンサートをする、そのライブのエンディングがこの映画のエンディングだ。
アメリカに呼び寄せることだって、すごく大変だったろうな~
アメリカとキューバの関係を考えるとね。

コンサートの前、じっちゃんたちはニューヨーク見物。エンパイア・ステートに登ったりして、本当に正真正銘のおのぼりさんだ。
でも、すごくキュート。

そして、もちろん、この映画の素敵なところは彼らの音楽。そして、キューバの街中・・
なんかとっても切ないくらい美しい色彩でキューバが描かれていく。

単館ロードショーでロングランのヒットをした映画だけど、公開前、今はなき「トゥナイト2」で取り上げられ、キャスターの石川二郎(次郎?)さんが「日本でこの映画がヒットしなかったら日本のカルチャーのレベルはもう終わりだと考えていい」と言っていました。
二郎さん、ちゃんとロードショーで見ましたよ~~

今はもうセグンドもルベーンも亡くなってしまいました。でも生きているときの彼らの音楽に出会えた幸運は今も自分の中に残っています。