イタリアより

滞在日記

ポルトヴェーネレへ

2012年12月27日 | ポルトヴェーネレ

ポルトヴェーネレの景観

今日は、少し足を伸ばして、チンエテッレに続く、やはり世界遺産になっているポルトヴェーネレへ行って来ました。滞在しているモンテロッソから普通電車に乗ってラスペッティア駅まで。そこから更にバスに乗って海岸の突端に向かいます。


ポルトヴェーネレ行きのバスの切符


バスの切符は駅構内にあるタバッキで往復分2枚買いました。この切符は、他の切符と違って時間制ではなく一回乗り切りです。帰りの切符は本来なら売っている場所が閉まっている可能性もあるので、こんな時往復を購入しておくに限ります。案の定、ポルトヴェーネレのタバッキは閉まっていました。まだクリスマス休暇なのですね。


ここにも見つけたゴールデンレトリーバー犬

お~い、こっち向いてぇ

バスは、小高い丘をどんどん登ること約30分ほど、現地に着きましたが、思っていたほどの景観に思えないのは、オフシーズンのせいか、それとも湾内の沢山の工事のせいか。それでも、写真で見た光景の中に自分が居るというのは何とも不思議な感覚でした。


バスの車中


私は、世界遺産なのだし、何か特別仕様のバスで行くのかと思っていましたが、ごくごく普通の「ポルトベーネレ行き」のバス。地元の人たちが沢山乗っていて、終点のポルトベネーレまでの停留所で三々五々、降りて行きました。車中、みんな知り合いみたいで、乗ってくる人、降りる人、「チャオ・チャオ」と挨拶しているのが印象的でした。この方達にとっては、ポルトヴェーネレが世界遺産であろうとなかろうと、自分たちが終生生きていく、ただただその場所でしかないのですよね。

終点でバスを降りて、上記の写真の黄色い点の通りに歩いて行きましたが、なんか白々として、どのお店も開いていてもやる気なしの雰囲気。「」というのはやはり夏が似合うのだとつくづく思いました。湾内の海の穏やかな雰囲気が一転したのは、高台にあるサンピエトロ教会に向かった時。横にあるバイロンの洞窟と呼ばれる入り口から身を乗り出した時でした。わー凄いっと思わず声が出ました。


正面がサンピエトロ教会、矢印から下へ~バイロンの洞窟を望む



絶景とはこんな景色をいうのですね


階段が下方へ続いていて、訪れた人はみな降りて行きます。手すりも勿論付いているのですが、波が高く、ごうという海鳴りもして、さすがに足がすくみそうでした。夏は沢山の人で賑わうのでしょうが、この季節だから観光客も少ない、ここで何かあれば、助けてくれる人はいないよなぁ…と思いながらも、折角来たのだからと、又セルフタイマーをセットして、私を撮りました。怖いといいながらも、なんと軽~いノリ。


ハイチーズっ…(^_^)vにっ…だけど、手すりにしがみつく


まるで雲母のような岸壁で、どこにでもカメラを据える場所があったから良かったですが、しかしこんな場所でセルフタイマーとは。身体も引けてるし…^^;まっ一人旅だし、よしとしよ。良い記念の一枚になりました。


ポルトヴェーネレ行きのバス停


そうそう、世界遺産の場所に行くのだから駅前からバスが出ても良さそうなのに、駅から結構歩いた所にバス停があります。黄色の矢印がバス停です。赤丸は交差点の角にある靴屋さん。私は駅のインフォメーションでまず大まかな道を尋ねて、それからその方向に歩きながら、更に細かい道順は地元の方に聞いていきましたが、このバス停までは分かりやすかったです。

世界遺産ありき、ではなく、人々が普通に暮らす村が世界遺産に登録されただけで、どこまでも住む人のためのバス。観光客のためにバスが走ってるのではないことを思いました。夏のバカンスの頃はきっと増便されるのでしょうが、そうなると沢山の観光客が押し寄せて、住民の皆さんは迷惑されるかも知れません。

バス停の前の通りは、ガリバルディ通りと言います。バス停はこの通りの名前が付いています。あの黄色い観光本、地球のこけ方、じゃなかった歩き方に地図が載っていますが、その通りだったのでちょっと感激でした。

観光本もネットの情報も鵜呑みにせず、参考程度にして、とにかく現地のことは現地で聞く。これまでの経験からそう思います。更に言えば、現地の人の言うことも時には間違っていることもあって、イタリア人はこんな時もイタリア人です。決してだまそうとか、嘘を言ってやろうとかということではなくて、人から聞かれたことは、とにかく答えてあげようという親切心からなのですが、いい加減というかテキトーというか…最近では、どの人に聞いたら正確な返事が得られるか、勘が働くようになりました。今日も一人、違う方向を自信たっぷりに教えてくれましたよ^^;



モンテロッソのサンタクローチェ教会


さて、この教会の前を通ってホテルに帰るのですが、二日間だけでもこうして滞在したら、心なしかこの教会にも愛着が沸いてきて、少し感傷的になりつつあります。今年の旅行ももう終盤、いよいよ明日は列車を乗り継いで最後の地、ベネチアへ行きます。やっぱり今年もベネチアには寄りたくて…ツアー旅行なら絶対に組まない旅程…それほど効率の悪い移動です^^;

あっ今から荷造りをせねば。明日は8時にホテルを出発です(*^_^*)。
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モンテロッソの情報

2012年12月27日 | チンクエテッレ

部屋のWiFiスポットを見つけました(^^)


先にご紹介したように部屋のWiFiが効かないからニコレッタのデスクを使わせて貰っていましたが、お仕事の邪魔になってもいけないと思い、もしかしたら、部屋のどこかでWiFiが使える場所があるかも知れないと、パソコンを頭にのっけてみたり、肩にかついでみたりしながらスポットを探してみました。すると、ビンゴ!窓のそばでWiFiのランプが付きました。但し、ここから少しでも動かすと通信が切れてしまう…でも取りあえず部屋でゆっくり通信が出来るのは嬉しいです。特に鉄道の時刻表を確認するのと、主人に生きている確認メールをするのに役立つので助かります。いつ切れるかとヒヤヒヤもしますが、そのときはその時のことで。



イカスミのタリアテッレ


そうそう、モンテロッソのレストラン情報です。ニコレッタから美味しい店だと教えてもらったリストランテに昨晩行ってみました。ホテルからすぐのところにあるので、夜でも行きやすいです。そして、このパスタにはうなりました。こしがありながらスルスルと口にはいっていく、海の香りもほんのりして、それでいてしつこさがありません。日本のイカスミパスタのようにお歯黒にもならない。メニューには、イカスミは自家製とあります。



乾杯~一日よく歩きました、お疲れ様でした私!(*^_^*)


昨日のお昼は、トイレ利用のバールでチョコシューとカプチーノを飲んだだけだったので余計に美味しく思ったのかも知れませんが、地元の人が次々やってくるのとニコレッタのお勧めなので間違いのないお店だと思います。



エビのグリル


レモンをかけると風味が増してシンプルな味なのに絶品でした。このお店のスタッフのお勧めの一品です。食後のデザートに私の好きな「アッフォガード・カッフェ」(コーヒーの中にバニラアイスがおぼれている意)も頼みましたが、お腹がいっぱいなのにすんなり胃に収まりました。いやぁ食べ過ぎ!でもきっと今夜もこのお店に行くと思います(*^_^*)


お店の名前は「AL POZZO」(アル・ポッツォ)多分、洞窟という意味かな。それっぽい店内でした。行き方は、モンテロッソ駅を出たら海を正面に左の道路を行きます。トンネルがありますので、そこをくぐります。すると広場に出ますが、その広場を右に見て次にある広場ガリバルディ広場へ。そこで地元の人に聞くと教えてくれます。私がややこしい説明をするより、その方が正確にたどりつけます。なお住所は、Via Roma24 TEL+39 0187 817575です。モンテロッソにこられたら、町の中心なので是非訪ねてみられて下さい。


ガリバルディ広場


昨日の朝は雨模様でしたが、夜は綺麗なまんまるいお月様が出ていました。そして今日はなんとか晴れそうな気配。今27日の朝、午前9時を過ぎました。上の写真の黄色い点は、昨夜駅から私が歩いてホテルまで帰った足跡です。今日も今から少し遠出をするので、帰りはこのようにポツポツと…(^^)

又お月様が出ていたらいいなぁと思います。
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5テッレ巡り/マナローラのプレゼピオ

2012年12月26日 | チンクエテッレ

マナローラのプレゼピオ

私のぼろいコンデジでは、これが限界でした


今日一日掛けて、チンクエテッレの5つの町を全て回って来ました。チンクエというのは、イタリア語で数字の「5」の意味。ジェノヴァからだと、モンテロッソ、ベルナッツァ、コルニッリョ、マナローラ、リオマッジョーレと海岸沿いに村が並んでいます。この5つの村がその景観の素晴らしさから世界遺産に登録されていて、中でも、今回私が一番訪ねたかったのは、マナローラという村、その村の山の頂上に飾られているプレゼピオをこの目で見たかったのです。


横の建物の壁がちょっとばっちいけれど…


ネットのわずかな情報を頼りにマナローラ駅に着きましたが、近年、このプレゼピオが少しづつ知られて来ているようで、沢山の人が山の方へ歩いて行きます。念の為、この村に住んでいると思われる人に道を尋ねると、やはり皆さんが行く方向で間違いのないようでした。

マナローラに住むお年寄りが、暗い村にまるで灯びを点けるように、たった一人で始めたクリスマスの飾り付けが、今やこんなに増えて世界中の人が訪れるようになっている…もしかすると最初は村の人たちから白い目でみられたかもしれない、それでも村を少しでも明るくしようと続けていた…勿論私の推測でしかありませんが、山の頂上にキラキラと輝く可愛いプレゼピオは、このお年寄りの気持ちを思うと感動でした。クリスマスのこの時期だけの風景だけに私には良い機会でした。

マナローラ駅からの行き方は、駅を降りて、ひたすら山の上にある教会を目指します。結構きつい坂道ですが、教会の真ん前まで頑張って歩いて下さい。写真にありますが、教会前のわずかな空間からだけ、全てのプレゼピオが望めます。

その他の町も、さすが世界遺産、こんなにお天気が悪くてもそれぞれに息を飲む景観でした。楽しい出会いもあって、又追々に記して行きたいと思います。そうそう私が滞在しているモンテロッソの村に、昨年訪ねたアッシジのフランチェスコが居ました。これも坂道を上がった小高い山の上にある像ですが、やさしいお顔で犬に何かを諭しています。動物も愛したフランチェスコ、何を言っているのでしょうね。私はこの場所からなかなか離れられずいました。



小高い丘のてっぺんにフランチェスコを見つけました




「下界に帰りなさい」と言ってくれていたらいいなぁ…


■お詫びとお願い
スマホのSPモードにどなたからか、いくつかのメールを頂いているようです。すいません、データ通信料がばからしくてメールを受信しないように設定しています。もし宜しければ、alalalpha525@yahoo.co.jpに再送していただけないでしょうか。フリーアドレスなのでパソコンで受信できると思いますm(_ _)m
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モンテロッソ・アル・マーレにて

2012年12月26日 | チンクエテッレ

ホテルの私の部屋


昨日はホテルに来たばかりで、チェックインもなしに、たった一人、放っておかれた状態でしたが、一夜明けて、このホテルの形態が少し分かってきました。多分、レジデンスというのでしょうか、上の写真の矢印が私の部屋で、その向かい側の部屋がフロントと食堂、そしてあと3部屋ある部屋になっています。私にはこの二つの部屋の鍵を渡して自由に入っていいということでした。


食堂でオーナーさんが朝食を作ってくれています(^^)

朝は、8時から食事です。10時までOKということでしたが、早く済ませてあげないと片付かないと思うから、時間通りにテーブルに座りました。ここが主婦の顔をのぞかせる私です(笑)。


今朝のお食事


楽しそうに鼻歌を歌いながらオーナーさんは支度をしてくれています。話し好きで陽気なマンマという感じ。できあがったオムレツは少し焦げてはいるけれど、中にチーズがとろりととけて美味しかったです。キウイは家の庭で採れたのだとか。甘くて良いお味でした。今、私は、昨夜の衝撃からすっかり立ち直り、今まで経験したことのないホテルライフを楽しめそうで嬉しくなっています。



彼女がオーナーさんのニコレッタ。私を自転車で迎えに来た人、そして私を残してさっさと帰って閉まった人(笑)でも話をしてみると明るくて気の良い女性です。私に分かりやすい言葉でゆっくり話しかけてくれるので意思疎通がちゃんと出来る、こんなところがこのホテルの評価につながっているのかもしれません。

私が食事するときに、手を合わせていただきますと言ったので、それは何か、紙に書いてくれと言いました。そして、教えてあげたのが…
 
・Prima mangiare → itadachimasu
・Doppo mangiare → gocisousamadesita

でした。ニコレッタは一生懸命口に出して練習していました。日本語は難しいといいながら。いやいやイタリア語の方がもっと難しいです、と勿論私は答えました。ニコレッタにブログに乗せてもいいかと聞くと、快く了承してくれましたので写真をご紹介します。


受付カウンターなんだけど…^^;


そして、私の部屋にはwifiが入らないからと、このカウンターでパソコンをするように提供してくれました。全館wifi無料とネットでは謳っていたけれど、これも仕方ないですね。少し小さくなってパソコンしています。そうそう、今夜日本人がこのホテルに来るのだそうです。どんな出会いになるか、楽しみです。

今、こちらは26日の朝、9時になりました。これからチンクエテッレを回ってきたいと思います。残念ながら外は雨が少し降り始めています。やっと百均のビニール傘の出番です(*^_^*)。
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モンテロッソへ

2012年12月25日 | チンクエテッレ

サンタ・マルゲリータ・リグレ駅前より


今回の旅行の一番の目的は、世界遺産にも登録されている「チンクエテッレ」を訪ねることでした。ジェノヴァから鉄道の移動で、同じ路線上にあるカモッリに行き、そしてその隣駅にある、サンタ・マルゲリータ・リグレにも途中下車しました。切符は6時間有効で、その時間内であれば途中下車が出来るのです。



S・マルゲリータ・リグレの海岸


相変わらずの曇り空。お天気ならなぁ~



ポツンと一人で居ます、私とカバン…


実は、この駅に着いたとき、衝動的に飛び降りたのですが、迷っていた訳は、町を散策しようにも、荷物を預ける場所がないのです。この町は、ポルトフィーノという世界中のセレブがバカンスを楽しむエリアへアクセスできるのですが、荷物を持ったままだと躊躇してしまうのも事実で、私もその例外ではありませんでした。でも、もう二度と来ることはないかもしれない、本当はそのポルトフィーノまで足を伸ばしたかったのですが、せめてこの町だけは見ておきたいと思ったのでした。


レストラン「パルマ」

矢印のテーブルに座りました(*^_^*)

もしかしたら何とかなるかもしれない、レストランで食事をして、荷物を預かって貰おう、私の小さな脳みそはフル回転、開いているレストランを探し始めました。しかし、25日のクリスマス、イタリアではほとんどのお店が閉まってしまいます。やっと開いているレストランを一軒見つけて入りました。中は予約のお客さんでいっぱいでしたが、一人が幸いして、入店できました。



意外に美味しかったエビとズッキーニのリゾット


お水とサラダとリゾットで27ユーロでしたが、30ユーロ支払って「お釣りは取っておいて下さい」と定番の挨拶をしながらその代わりに、荷物を預かってくれるようお願いしてみました。すると、午後3時で店を閉めるから、それまでに取りにくるならという条件付きで了承してくれたのでした。


カバンを預かってもらいました


私はもうご機嫌になって散策を楽しみました。わずか1時間半ほどの間でしたが、同じリグーリアでもカモッリと違う雰囲気を感じながら足取り軽く…



S・マルゲリータ・リグレにもあったコロンブスの像


これから起きることをまだ知らずにいた私です




モンテロッソのホテルの部屋

立ち尽くしています

S・マルゲリータ・リグレ駅から、再び列車に乗って一時間、ジェノヴァから行けばチンクエテッレの最初の町、モンテロッソに到着しました(プチトラブルは又ご報告ししたいと思います^^;)。ホテルの場所を町の人たちに聞きながら歩いていたら、後ろから自転車に乗った女性が、私の名前を呼ぶのです。びっくりして立ち止まると、なんと私が宿泊するホテルの、多分経営者…ガラガラ石畳を大きなカバンを転がしながら歩いていたから分かったのでしょう、私の到着が遅いからといって、駅まで迎えに行ったというのです。

でも、まだ午後の4時なのに…

聞けば、今日はクリスマスで家に帰らないといけない、だから私の来るのを待ちかねていたとか。ホテルは、マンションのような階層のワンフロアで、5部屋ほどあるらしいのですが、私は、ネットで一番評価の高かったこのホテルを選んだだけで、ごく普通のホテルだと思い込んでいたのです。

この女性は、とても急いでいて、私を部屋に案内すると、明日の朝はここに戻ってくる、食事もちゃんと作るし、心配いらないと、そう言い残して出て行ってしまいました。私はもうあっけに取られたというか…自転車で迎えに来て、鍵を渡して出て行ってしまった…今、ちょっとめまいが…
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