イタリアより

滞在日記

サン・ジミニャーノへ

2015年12月21日 | サン・ジミニャーノ

ポルタ・サン・ジョヴァンニ

この城壁の門をくぐって町の中心へ入ります


■2015年12月20日

フィレンツェからバスを乗り継いで、サン・ジミニャーノへ行きました。昨年、シエナを訪ねた際に、サン・ジミニャーノへも足を延ばすつもりでいたのですが、シエナの大聖堂の壮麗さと広場の美しさにすっかり魅了され長居をし過ぎた結果、時間切れとなってしまったのでした。いわばリベンジ旅行ですが、一年間宿題を抱えたような気分からやっと解放されました。


チステルナ広場


朝、10時過ぎにフィレンツェを経ち、途中「ポッジボンシィ」という可愛い名前の駅で乗り換えて、サン・ジミニャーノまで、約2時間の日帰り旅行でした。オフシーズンの、それも日曜日とあってバスの便はすこぶる悪く、無事に行き帰りが出来るのか不安でしたが、バスは正確な時間を保って走ってくれました。しかしポンジボンシィの駅では、電光掲示板に表示されるはずの時刻表が出なくて、次のバスの発車時刻だけが現れてハラハラする場面も。日本では起こりえない、この辺りがやっぱりイタリアなのですね。


大聖堂とグロッサの塔


中世の町サン・ジミニャーノには、その当時沢山の塔が建っていました。天を貫かんばかりにそびえ立つこれらの塔は、町の権力者が、己の力を誇示する為に競って建てたのですが、言い伝えによると、100以上もあったとか。正確な資料では72本となっているようですが、まさしく権力の象徴だったのでしょう。小さな町の中にこれほどまでの塔が乱立していては、日が差す時間は限られ、さぞかしその光景は圧迫感ある、うっとおしい町並みだったろうと思います。


グロッサの塔に昇る!


結局、その競争に終止符を打ったのは、サン・ジミニャーノ政府によって建てられたグロッサの塔でした。権力争いの為だけに高い塔を望んだ市民たちに、ついにこの塔以上の高さでは、建ててはなぬと、制限せざるを得なくなったのです。しかし、後世それが世界遺産に指定されることになるとは、歴史は面白いものですね。


グロッサの塔(地上からの高さ52メートル)、到達記念!

後ろに見えるのは、「ロニョーザの塔」

ヨーロッパで最も写真撮影される10の塔の一つだとか


お天気に恵まれたので、頑張ってこのグロッサの塔に昇ってきました。眼下に雲海広がる、いやぁ見事な景観、絶景でした。シーズンでは、恐らく待ち時間があるのでしょうけれど、この季節の恩恵を思いっきり享受した気がします。町も小さな面積であっという間に回れますが、シエナと掛け持ちで訪れるとなると、時間的にはちょっと厳しい。日を、いや年を改めて、良かったと思いました。



行き方を含めた詳細は、後ほど綴りたいと思いますが、取りあえず、行かれる方に帰りのバス停の場所だけ、お知らせしておきます。

上記の写真、黄色い丸で囲っているのが乗って来たバスで、ここで下車しました。帰りのバスは、ポッジボンシィまで、矢印のバス停で乗車します。時間はきっちり時刻表通りでした。切符はフィレンツェで、「フィレンツェからサン・ジミニャーノ」往復、と言って購入して下さい。2015年12月20日現在片道6.8ユーロです。サンジミの町の中にもタバッキはありますが、万が一閉まっていたら慌てることになります。フィレンツェから乗り換えのポッジボンシィまでが片道5.2ユーロ、ポンジボンシィからサン・ジミニャーノまでが2.5ユーロ、切符をこうして区切って購入するより安いです。
コメント (6)
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