ランニングおやじの野望!

50歳を目前に突然走り始めた鈍足おやじランナーのトレーニング雑記です。

2足歩行が諸悪の根源?

2006-07-27 22:53:27 | ナンバ・古武術・動き
裸足走を始めて1カ月近く。
その効用は未知数ながら、走る楽しさをもう一度原点に帰って味わい直すような「走快感」はたしかなものとしてある。

「足」そのものへの関心と感心も格段に増してきた。
で、ふだんはあまり近寄ることもない医学書コーナーで、素人にも読めそうな足の本を探してみた。

あった。

『足のクリニック -教科書に書けなかった診療のコツ-』(井口 傑著/南江堂刊)
医学生向けの副読本らしいが、マンガ入りで図版も多数入っていて読みやすそう。
(A5判222ページで定価4500円+税、とさすがに一般書より割高)

前半が足の診療のコツと治療法、後半は足の部位別疾患につき各論的解説。
前半の総論は「読み物」としても、なかなかおもしろい。

「人間が2足歩行を開始したのは、たかだか600万年前のことであり、人類の進化の歴史からすればつい最近のことである。
そのため、人間の体は2足歩行に適応する進化の途上にあり、完成にはほど遠い。
つい数百万年前まで4本足で歩いていたのに、急に半分の2本足で歩き始めたのだから大変である。単純に考えても、倍の体重を支えなければならない。
体が前に倒れようとするのを前足で支える替わりに、1/10の長さもないつま先で踏み止まらなければならない。痛みや変形を起こしやすいのも無理はない」

なるほど、ただ歩くだけでも大変なことなのだ。

「水平の体幹に垂直に付いて体重を支えていた前足は、直立すると体幹からぶら下がることになり、肩は圧力から張力というまったく反対の力に対抗することになった(四十肩・五十肩)。
直立によって解放された前足は手となり、物を握るときに手関節を背屈位で固定する必要が生じた(テニス肘)。
股関節が伸展したので、腰腸筋は閉鎖孔を通り引き延ばされた(四十股・五十股)。
そして、足底の足指屈筋群は足指を曲げる仕事は放り出し、もっぱら前に倒れないように踏ん張る仕事に専念することになった(踵骨棘・足底腱膜付着部炎)。
直立という慣れない仕事で早く老化し、他の器官より『保証期間』が早く切れるため、直立2足歩行による一連の疾患が新たに生じた」

さらに、直立によって「心臓と足の上下関係は倍近く悪くなった」うえに、実用性から逸脱した靴もまた足の痛みや変形の大きな原因となっていると、足の環境悪化を著者は嘆いている。

ランナーズのHP所載の動画で紹介されている浅井えり子さんの「4つ足歩き」は、上記の観点から見ても有用な補強運動かも。
そういえば、以前、東京体育館RCでお世話になった金哲彦氏もこの動きを推奨しておられた。
明朝、人目のない所でやってみよう。


朝、16km 1:27'38"、ラスト1マイル7'17"。心拍172。
夜、高下駄バランスなど定番トレ。
コメント (4)
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