走れなくなって2週間。ストレスで、つい食べてしまいあっという間に+2kg。
59kg台に乗ってしまい、かなりマズイ(BMIも20を超え20.5)。
しかし、いまだに普通に歩くことさえままならぬ状態ゆえ、頼みの代替運動=ウォーキングやステップ(踏み台昇降)も今回は不可。
もっぱら体操と筋トレ、プールも腕だけクロールばっかりで、どうもあんまり楽しくないオヤジである。
そんな鬱々とした心境でいた時、手にしたのが「白寿の処女詩集」と銘打たれた『くじけないで』(柴田トヨ著/飛鳥新社)。その中から、「倅(せがれ)にⅠ」……
何か つれえことがあったら 母ちゃんを思い出せ
誰かに あたっちゃあ だめだ あとで 自分が 嫌になる
ほら 見てみなせ 窓辺に 陽がさしてきたよ 鳥が啼いてるよ
元気だせ 元気だせ
鳥が 啼いてるよ 聞こえるか 健一
はい、聞こえます。元気だします。(笑) なんだか今は亡き母に叱られてるようだ。
著者略歴によると、柴田トヨさんは明治44年(1911年) 6月26日、栃木市生まれ。まもなく満99歳を迎える。現在、宇都宮在住。大好きだった日本舞踊が90歳を過ぎて腰痛で踊れなくなった時、詩に出てくる息子・健一さん(昭和20年生まれ)にすすめられて詩作を始めたそう。
産経新聞「朝の詩」に投稿して掲載されたのを機に常連に。自費出版した詩集『くじけないで』が1万部を超える「ベストセラー」。ラジオ深夜便に出演するなど話題となり今回の本格出版につながったとのこと。
どの詩にも「前へ、前へ」の気持ちがあふれていて、NHK朝ドラのヒロインみたいである。色気もあって、全然枯れてなんかいない。
とりわけ、この「秘密」という詩はスゴイ。
私ね 死にたいって 思ったことが 何度もあったの
でも 詩を作り始めて 多くの人に励まされ
今はもう 泣きごとは言わない
九十八歳でも 恋はするのよ
夢だってみるの
雲にだって乗りたいわ
まいりました。もう泣き言は申しません。前を見て、姿勢良くして出直します。
★オヤジの心を癒す昭和の歌 (41)
というわけで、夢みる白寿の乙女にこの恋歌を捧げます。
♪雲にのりたい (黛ジュン/1969)