ランニングおやじの野望!

50歳を目前に突然走り始めた鈍足おやじランナーのトレーニング雑記です。

山頭火

2008-12-23 20:06:03 | ことば・歌
  
  分け入っても分け入っても青い山   

  うしろすがたのしぐれてゆくか   

  さて、どちらへ行かう風が吹く

山口県防府市は、放浪の自由律俳人・種田山頭火(1882ー1940)の出身地。といっても、実は今回マラソン参加で防府に行き初めて知ったオヤジだが。

前日受付を済ませて宿に向かう途中、駅前の市立多目的ホールに立ち寄ってみると「山頭火の部屋」という展示コーナーがあった。コンパクトにその生涯と作品を写真や遺品とともに紹介している。

山頭火といえば酒癖のイメージが強烈で、まともに作品を読んだこともなかったのだが、心に沁みるような句がいくつもあった。とりわけ、    

  この道をゆくよりほかはない草しげくとも

など、道を歌った句々が胸に響いてくる。

「家庭人」としてはどうにもならぬ破綻を繰り返し、「どうしようもない私が歩いている」の自句を地で行くような人生だったようだけれども、作品にはそれが魅力となるのがまた人生の妙かもしれぬ、などと珍しくしみじみ思ったオヤジであった。記念にオリジナルカレンダーを買った。


今年は1月の勝田フル撃沈に明け、今回の防府まで 計7本のフルを走り、フルに明け暮れた1年となった。去年までは初フル以来4年間で9本だったから自分でも信じられないフル漬けである。
防府で区切りをつけるはずが、結局再度の勝田にリベンジめざして臨むことになった。今度こそ。
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防府フル、自己ベストに10秒届かず…

2008-12-21 23:43:52 | レース

3時間28分37秒。自己記録には届かなかったが、3年ぶりの3時間半切り。

「第39回 防府読売マラソン」に参加。この大会、前回まではサブ3制限で開催され、ワシなどお呼びでない大会だった。今回から4時間となり、同じようなランナーがどっと押し寄せ、20年ぶりに1000人を超えるエントリーとなったそう。

12時2分スタート。(なぜ正午ではなく2分なのか、役員さんに尋ねたら地元TV局のCM枠を別スポンサーが12時01分59秒まで持っているためだとのこと)
本日ここに立てたことを深く感謝する。
小雨、ほぼ無風、気温は14度と高めだが日射しがない分、体感的には低めに感じる。ワシにとってはこれ以上は望めないほど絶好の記録ねらい日和。
この際、目標を自己ベスト10分更新=3時間18分に定め、中間点を1時間38分13秒で通過。が、30km過ぎに砕け散った。

23'43"ー23'08"ー23'15"ー23'02"ー23'06"ー23'51"ー25'12"ー30'52"ー12'25" (前半1:38'13"ー後半1:50'24")

30kmで粉々に砕けてボロボロとなりkm6分ですら走れなくなり、もうやめようと何度も思った。しかし、やめるわけにはいかぬ。
残り1kmを過ぎ、ただゴールまでたどりつくことだけ考えていた時、3時間半切りめざして懸命にスパートする女性ランナーに続けざまに抜かれた。

その時、自分に対して不意に怒りのマグマがこみ上げてきた。このまま終わっていいのか。馬鹿野郎。いいはずが、ない。
思わず「ウオー」と一声吼え、怒りのダッシュで追いつき追い抜く。負けじとダッシュする男たちとダンゴ状態になって怒濤のゴール。だが、自己記録には届かず。
マグマ噴出があと10秒早ければと悔やんでも、あとの祭り。
よし、次こそは!

コメント (6)
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2016 名古屋国際女子マラソン?

2008-12-16 21:56:26 | 本・漫画・映画など

のんきに小説本を読んでいる時節ではないのだが、つい引きこまれてけっこう夢中になって、クライマックスではもう泣けて泣けて……。

読んだのは『彼女の知らない彼女』(里見蘭/新潮社)というファンタジー・女子マラソン物語。
作者はマンガの原作も手がけている方だそうで、いかにもそれらしい展開。三浦しをんさんの傑作箱根駅伝小説『風が強く吹いている』以上に「ありえな~い!」場面の連続なのにリアリティーがにじみ出て、いつのまにかハマッてしまう。

女子マラソン界に彗星のごとく現れ、2012年のロンドン五輪で金メダルを手にした蓮見夏希。連覇の期待がかかる「2016東京オリンピック」直前に故障し、苦悩するコーチの村上。
偶然出会った怪しげなハカセの発明したパラレルワールド移動マシンに乗り込み、東京五輪が開催されていない別世界でマラソンをしていない無名のもう一人の蓮見夏希「夏子」を村上コーチは探しだし、「影武者」として連れ帰る。
わずか4ヵ月のトレーニングながら急速にランナーとして成長を遂げてゆく夏子。最終選考会である2016年3月の名古屋国際女子マラソンに出走した結果は……。

文字通り荒唐無稽なストーリーなのに、とくにランニング初心者の夏子が名古屋国際女子をめざして村上コーチの指導を受けていくあたりは「実用」的でさえあり、付箋をいっぱい貼ってしまった。村上コーチの言葉も胸に沁みる。
レース本番の過剰なまでにドラマティックな展開は「ありえねえよ」と思いつつもハラハラドキドキの連続で、感動で思わず落涙してしまったオヤジであった。


実はワシ自身も、今週末に今年のフルマラソン集大成のつもりで参加する防府読売マラソン (山口) 直前に左脚に不安を抱えた状態。なので、レベルは全然違うけどよけいに心に沁みてきた。

コメント (3)
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