世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

もう民自公の“さや当て政局”は無視 大局は次期選挙での“民自公過半数阻止”にあり

2012年08月13日 | 日記
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もう民自公の“さや当て政局”は無視 大局は次期選挙での“民自公過半数阻止”にあり

  今回の財務省主導の3党合意は、霞が関・経団連・マスメディアが大政翼賛体制で、五月蠅くなってきた(目覚めてきた)国民を無視して、既得権益を死守しようとしている姿が具体化したわけである。似非民主主義を作り上げてきた戦後日本の統治システムは、米国支配の下、その要望に対する忖度と多少のおめこぼし政策の鬩ぎ合いであった。09年に政権交代が起きた事で、戦後日本の統治システムの齟齬が見つかり、彼らはそれの修復に着手した。そのことが、小沢西松建設事件以降、あらゆる政治シーンや法務検察のハレンチ行為等により馬脚を現した。謂わば“角をためして牛殺す”の格言通りである。

 ところが、このレベルであれば、小沢一郎と云う政治家の抹殺を狙っていると云う一個人へ攻撃の枠内だった。しかし、お天道さまは見ていたし、彼らの馬脚がより鮮明になる事件が相次いだ。東日本大震災は事件とは言えないが、福島原発は災害事故の範疇に留まらず、事件でもあった。その災害・事故・事件を通じて、日本中、世界中の人々が、政治家、霞が関・経団連・マスメディアが大同団結嘘をつく集団だと云う事実を、身をもって体験したのである。表現は複雑だが“天誅”である。そして、今回の財政の事実を捻じ曲げた、社会保障置き去りの大増税である。まして、未だ原発事故の終息にも至らず、避難者の明確な住処も、職も決まらないと云う段階で、白々しく「原子力規制委員会」に原発ムラの住民3人を起用、委員長に明らかに原発推進の人間を当てると云う、万引き犯が、ついでとばかり強盗強姦も行おうとしている。

 はっきり言って、日本では民主主義はまったく機能していなかった、と断定しても過言ではない事実関係が、次から次と溢れ出ている。流石の小沢一郎も、ここまで霞が関官僚達が腐れ切っていたとは思っていなかったに違いない。筆者も、もう少しは民主主義が機能しているのではと思っていた。しかし、事実は悪化するばかりだ。

 民主・自民・公明の3党及び霞が関・経団連・マスメディアと云う大政翼賛集団は、この3党が見た目別々でも、連携を保てば現衆議院勢力390議席前後であり、次期衆議院選が行われても320議席(衆議院2/3)以上は確実と読んでいるようだ。もうこれで、何にも怖いものはない。政治屋・政党にも楽をさせてやるから、今まで通り、戦後政治の似非民主主義システムを堅持すれば“ウィンウィン”でしょう、と民主・自民・公明に働きかけているのである。政治屋にすると、大変にこそばゆい程魅力的な提案なのである。謂わば、いま民主党と自民党の解散時期に関する“鞘当て政局”など、コップの中の嵐と云うか、マッチポンプの競演と見ることさえ可能である。幾つかの選挙情勢調査の最低線を合計すると民自公合わせて200議席と云う悲惨な数字も見えている。まさかと思うが、風が吹けばあり得ることだ。

≪ 本命は秋解散=「近いうち」合意で観測-与野党
 野田佳彦首相が自民、公明両党党首との会談で「近いうち」の衆院解散で合意したことを受け、秋に召集が予定される臨時国会での解散が有力との見方が与野党に広がっている。9月の民主党代表選、自民党総裁選にも密接に絡む解散のタイミングをケーススタディーした。
 ◇補正で態勢立て直し
 「財政再建と経済再生を車の両輪でやっていく。それに向けての補正予算も必要だ」。民主党の輿石東幹事長は12日のNHK番組で、臨時国会を念頭に、2012年度補 正予算案の必要性を強調。自民党が求めている9月8日までの今国会での解散については「できる状況にはない」と否定した。
 民主党は消費増税関連法への対応で分裂し、支持率も低迷。臨時国会で景気対策などで実績を積み、態勢を立て直さなければ衆院選に臨めないとの危機感が強い。前原誠司政調会長も11日、解散は臨時国会で補正予算案や、赤字国債発行を可能にする特例公債法案を成立させた後とするよう首相に進言していることを記者団に明かした。
 臨時国会は民主、自民両党の 党首選後となる10月前半の召集が見込まれる。民主党内では、「補正などの懸案を処理した上で10月中に解散し、11月18日投開票だろう」(閣僚経験者)との観測が浮上。野党側でも、自民党の石原伸晃幹事長が「首相の念頭にあるのは10月解散だ」との見方を示し、公明党幹部も「特例公債法案と補正の成立と引き換えに10月解散、11月総選挙ではないか」と指摘する。  国会日程が窮屈になるとの理由から、「11月解散、12月選挙だ」とみる向きもある。
 首相は代表選で再選されれば「内閣改造・民主党役員人事を断行する」(周 辺)とみられ、輿石幹事長に代え、「選挙の顔」に岡田克也副総理や前原氏を起用する案が取り沙汰される。衆院選は苦戦必至と予想されるだけに、「選挙後の自民党との『大連立』も見据え、同党にパイプがある仙谷由人政調会長代行を起用するのでは」(若手)との声もある。  
◇自民、「今国会中」に全力
 自民党総裁選で再選が懸かる谷垣禎一総裁は、今国会中の解散を求める姿勢を崩していない。同氏側近の川崎二郎元厚生労働相は11日、衆院選の投開票日は9月末か10月になるとの強気の見立てを示した。
 同党は解散の環境を整えるため、既に国会に提出した衆院小選挙区の「1票の格差」を是正する法案 の早期処理を要求。一方で、首相が解散を確約しない限り、特例公債法案の成立には一切協力しない構え。首相を追い込むため、いったんは見送った内閣不信任 決議案や首相問責決議案を、会期末近くで提出することも視野に入れる。
 ただ、首相と谷垣氏が2人きりで話し合った8日の会談でも、「今国会での解散の確約は得られていない」(自民党若手)との見方がもっぱらだ。今国会中の解散がなければ、総裁選に向け「谷垣降ろし」の動きが一気に強まる可能性がある。
◇根強い先送り論
 年内に解散がなければ、解散時期は13年度予算を編成した後の来年1月の通常国会冒頭や、予算成立後の春などが想定される。民主党には衆院選をできるだけ先送りしたいという空気が依然として強く、輿石氏や樽床伸二幹事長代行は夏の参院選との同日選に言及したこともある。同党中堅の一人は「(来年8月29日の)衆院議員の任期満了も『近いうち』だ」と語る。自民党の石原幹事長は12日のNHK番組で、「仮に首相が予算を作って選挙となれば、選挙後は新しい政治体制になり、必ずその予算を変更せざるを得なくなる。そんなことをやってはいけない」と、先送り論をけん制した。≫(時事通信)

 以上が、時事通信だけでなく、永田町の話題なのだが、今さら解散時期がいつ何時か、もうどうでもいいではないか。今考えることは、戦後60有余年の似非民主主義を追認するか、仕切り直しで、戦後の総括とこれからの日本をどのようにしていきたいか、そろそろ国民が考えなければならない、極めて重大な時期が来ているのだと思われる。8月10日、参議院で消費増税法案が通過したのを受け、「国民の生活が第一」の山岡代表代行が緊急の記者会見を開いた。マスメディアでも、ネットにおいても、小沢代表の会見ではないことから、大きな扱いとなっていなかったが、山岡代表代行は微妙に結構重要な小沢一郎の次期選挙における戦術を披露していた。

 筆者にしてみれば、“山岡さん、そこまで披露して良いのですか?”と云う思いで聞いていた。筆者同様、消費増税法案は一応成立したが、衆議院選後、“凍結”は可能なわけで、結果的廃案に追い込むことが可能だと、先ず宣言した。立法府の仕組みを知っていれば当然のことである。マスメディアは“消費増税法案”を憲法のように扱って、国民をあきらめの境地に追い込もうとしているようだが、こんな法律、簡単に凍結すれば、実質増税は実施できないことになる。此処が先ず重要だ。

 その為には、次期衆議院選で「民自公大政翼賛集団」を絶対に過半数割れに持ち込まなければならないと云う緊急の課題が生まれたと云うことだ。この法案を凍結する為に、「民自公大政翼賛集団」以外の多くの野党が緩やかなオリーブの木構想に集結し、法案の凍結を目指すべきと表明した。此処で注目すべきは、「国民の生活が第一」がオリーブの木の幹になるつもりはない。どちらかと云うと、縁の下の力持ちとして存在したい、と多くの消費増税反対勢力に、強いメッセージを発信した。

 この声明は、思った以上に需要なのだ。オリーブの木構想は、一定の目的ごとに連なる枝葉と云う色彩がある。ステルスのように小沢一郎は存在するだろうが、主役は色んな協力者が目立って構いませんよと言っている。相当重要な反消費税派や反大政翼賛政治派へのメッセージである。現在の自民党、民主党、まだ見えぬ第三局政党の勢力に向けた、小沢のメッセージと受けとめる。この詳細分析は今後の筆者の課題でもある。意図的に、チョイと口が軽い山岡代表代行に語らせたと云うのが肝である。

 オリンピックも閉会式を待つだけとなったようですが、マスメディアがチヤホヤした種目の金メダルは少なかったですね。ボクシング、男子レスリング、見向きもされない選手たちが活躍したのが、なによりも素晴らしい。腐れメディアの目ん玉は節穴だと云うこと、こんなシーンでも証明している。それでは、今夜はこの辺で、オヤスミナサイ!



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