世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

程々に頑張ろう、小沢一郎 平成の西南戦争は持久戦、一敗地に塗れている暇はない

2013年07月10日 | 日記
終わらない〈占領〉: 対米自立と日米安保見直しを提言する!
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●程々に頑張ろう、小沢一郎 平成の西南戦争は持久戦、一敗地に塗れている暇はない

 正論を言えば、今回の参院選は民主主義を合理主義と勘違いしたキチガイに、フリーハンドを与えてしまうかどうか、瀬戸際の選挙なのである。しかし、期待を裏切った上に、国を窮地に追い込み、ついでに売国した民主党と云う政党への、並々ならぬ怒りが国民の隅々にまで蔓延しているので、半年程度で鎮まる筈がない。要するに、自民党が支持票は増やさずないが、馬鹿勝ちする選挙と云う事になる。小沢一郎も“未来の党”ミステークの禊が終わったとは言い難い期間だ。慌てず騒がず、ジッと結果を待てば良い。待てば海路の日和あり。これも確実だから、今は雌伏の期間、牙を磨き、爪を砥ぐ期間だと思うべきである。

 筆者の周囲の口の悪い奴は、「開き直りじゃないのか?」、「ヤケクソにしか見えん」、「みすみす国民に塗炭の苦しみを味わえってのも」等と穏当にして、妥当なチャチャを入れる者も多い(笑)。しかし、ここで中途半端に野党勢力が過半数を取った場合を考えてみてくれ。安倍自民は、問題の先送りやメリハリのない法案になった原因を、すべて野党に押しつけてくるのは必定だ。安倍晋三がどこまで馬鹿で、自民党が如何に既得権益守旧派であるか、国民には半信半疑の状況が継続し、電通プロパガンダ・テレビ報道が功を奏するのである。この状況を打破する為には、手続きに難儀し、最大公約な法案を作らなければならない、極めて合理的とは言えない民主主義制度を超越する政治状況を作ってしまうと、何が起きるかを、身をもって知って貰うしかないのである。

 国土を強靭化すると言って、無理無体なインフラを整備するのは間違いがない。その間の官僚連中のピン撥ねも拍車がかかるだろう。日銀の無尽蔵の金融緩和は、誰が考えても判る“ネズミ講(マルチ商法)”と近似している。つまり、出口のないトンネルに入り込んだわけで、先にあるのは金利の大上昇と株バブルの崩壊がいつ起きるかを待つのみである。安倍晋三の成長戦略は、大企業や一部の勢いのある企業群がどんどん強くなるだけの、お手盛り改革に過ぎない。“マネー”に雁字搦めにされている企業経営者が、“マネー”からのお仕置きを怖れず、トリクルダウン(下々にも配分がある)させる筈はないのだ。つまり、注ぎ込む税金は“マネー”にごくごく呑みこまれるだけの結果になる。

 ホンの10年前に、小泉・竹中のイカサマ構造改革の結果を忘れたとでもいうのだろうか。給与所得者は年収を60万近く減少させ、非正規若年層を増大させ、少子高齢化現象を一層悪化させるただけである。しかし、この現象が間違いだとは、竹中平蔵などは思っていないだろう。市場原理主義者やマネタリストの殆どは、更にその現象は深化しなければならない、と思っている筈だ。非正規雇用の増大、労働の流動化と云うのは、ユニクロの柳井氏が言うところの年収100万円の労働者と云う言葉に象徴される“移民国家”の原型である。

 つまり、マネタリストや市場原理主義で民主主義国家を運営しようとすると、議会制民主主義は徐々に後退し、国家主義性の強い見せかけ民主主義か、資本に隷属するマネー民主主義に至る。今の安倍自民党は、グローバリズムによる市場原理主義と立憲国家を放棄し、天皇元首の国家主義の混在させる、あり得ない国家像を描いていることになる。多分、安倍の憲法における発言などを聞いていると、彼には原理や原則を知る知能の不在が手に取るように判る。最近、目の前で起きている事象だけが、彼の政治判断の物差しだと云う性癖が完璧に表れている。また、彼の頭の中は、自民党や自分自身が“永遠不滅”の前提で、考えがまとまっている。苦笑いするしかない、トンデモナイ人物である(笑)。

 しかし、それでも安倍自民党が圧勝することが決定的な参院選である。真面目な人は、日本が地獄に落ちると苛立っているが、もう後の祭である。此処から、3000円も日経平均が落ちれば別だが、公的資金が買い支え、個人や海外ファンドがハイエナのように、残りモノを貪る相場は、簡単に化けの皮は剥げない。おそらく、17、18日までは持つだろう。しかし、21日投票日以降は、アホノミクスの化けの皮が剥がれ、日本人は地獄に向かうことになる。しかし、慌てることはない、かなりきついお仕置きだが死ぬことはない。国民の敵が何処にいるのか、判らない国家は救いようがないのだ。敵の姿が、どんなボンクラにも見え、電通プロパガンダで隠しようがない痛みが、拡大した方が良いのだ。

 現状の安倍自民の国家破壊行動が、TPP参加や、その前の米国との事前交渉や、来年の消費増税を通して、間違いなく国民はバシバシと鞭打たれる。痛さに悲鳴を上げる人々も出てくる。しかし、戦後米国隷属で構築された統治システムは、そのレベルの奈落を見ないと、国民は気づかない。気づいても、まぁイイやの世界に留まる。それでは盤石とも思える、現在の米国支配による官僚統治システムを革命的に変えようと云うエネルギーにはならない。戦後とは異なる形だが、戦後以上にショックが日本には必要だ。哲学とか、宗教的な思考経路を持たない日本と云う国では、雷電爲右エ門の張り手の数発喰らうしかないのだ。*張り手が雷電の得意技だったかどうか知りませんが(笑)

 週刊ポストの表紙に【「もう、ここいらでよか……」小沢一郎と西郷隆盛 】と云うキャッチコピーが目に入った。文芸評論家富岡幸一郎という人の執筆だが、中身は詳しく読んでいない。ただ、小沢は自らの平成の西南戦争を戦い“一敗地に塗れるべき”と結んでいるようだ。この考えも、それはそれで、男小沢の行動美学になる。しかし、政治家小沢は武士の魂だけで行動しているわけではないので、やはり、国民の為の戦場に赴くべきだ。慌てなくて良い。論理的に考える限り、いずれ、安倍自民は国民から唾を吐きかけられ、鞭打たれ、刑場の露となる。IMFも「来年の日本は危ないようね」と言っている(笑)。その時、小沢待望論が、再び復活する。それまでは、そこそこ頑張り、雌伏の期間とすべきである。

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