世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

松本龍復興担当相の発言すべてが暴論か 村井知事の経歴の方が注目だ

2011年07月04日 | 日記
日本いまだ近代国家に非ずー国民のための法と政治と民主主義ー
小室 直樹
ビジネス社


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松本龍復興担当相の発言すべてが暴論か 村井知事の経歴の方が注目だ


今日は新聞・テレビ・ネットの中で叩きまくられている、松本龍復興担当相にスポットを当ててみよう。防災担当相に加え復興担当相への抜擢後の会見で「3月11日以来、民主党も自民党も公明党も嫌い」と発言、物議をかもしたわけだが、またまた派手に物議を醸す発言を連発した。

松本龍復興担当相の発言を纏めてみると以下の通り。( )内は筆者の解釈。

*「知恵を出したところは助け、知恵を出さないやつは助けない」 (国と地方の知恵の競争、首長は弱者被災者の立場に立ってばかりいて“くれくれ”だけじゃなく、知恵を出せと言った可能性あり)

*「何でも相談には乗る。だからしっかり政府に対して甘えるところは甘えて。こっちも突き放すところは突き放す。(漁港を)3分の1から5分の1に集約すると言っているが、県で(漁業者と)コンセンサスを得ろよ。そうしないと我々も何もしないぞ。ちゃんとやれ」 (口調は乱暴だが、言っている事は正論かもしれない。漁業関係者の意見集約もせず、復興会議で漁業組合に変わる漁業権の進出を画策した村井知事の火事場ドロウボウ的市場原理主義勢力との癒着が垣間見えていたのは事実だ。マスメディアとの癒着も目立つ)

*「お客さんが来るときは自分が入ってから呼べ」、「呼ばれて入ったら、3、4分出てこなかったから怒った。九州の人間はお客さんが来るときは本人が(先に部屋の中に)いる。(知事は)長幼の序をわきまえた方が(いい)」 (この辺がテレビ等では派手に扱っている。松本大臣が口にした“長幼の序”は孟子・儒教の中に出てくる言葉だが、年長者を敬えと解釈できる。必ずしも首長より大臣がエライと言ったとは限らない。村井知事は「時間ピッタリに入って行ったから、礼儀は失していない」と強弁するが、だったら「お待たせしてしまいました」と儀礼的言葉をかけてから握手を求めるのが筋だろう。)

*「長幼の序がわかっている自衛隊ならやるぞ。わかった? しっかりやれよ。今の最後の言葉はオフレコです。いいですか? 皆さん。絶対書いたらその社は終わりだから」(これはおそらく冗談の積りだったのだろうが、直前の会話の流れから、恫喝的に受けとめられる可能性は高そうだ。)

まぁ以上のような按配で、野党は菅政権揺さぶりに格好の材料を得て意気軒昂だ。マスメディアも虐めるネタが飛び込んできたと、火に油を注ぐ勢いで報道するに違いない。松本龍復興担当相の更迭は必定だ!と野党、マスメディアが太鼓を叩くことになりそうだ。最終的に、松本龍復興担当相発言問題がどのような推移を見せるか判らないが、またまた国会審議が停滞する材料が増えたことになる。

松本龍復興担当相と云う人物がどういう人物であるか筆者は多くを知らない。ただ、発言した要旨に復興担当相として、特に非難するような内容が含まれているとは言い難い。特に村井知事に厳しい態度を取ったのには、復興会議で浮足立ち目立つパフォーマンスに現を抜かす姿に個人的に怒りを感じていた可能性がある。筆者も同様の不快感を村井知事に抱いていたから、あのくらい言ってやっても良いだろうと思っている。岩手県知事も福島県知事も黙々と首長の仕事に邁進している。

村井嘉浩宮城県知事の横顔
大阪府豊中市生まれ。1984年(昭 和59年)3月、防衛大学校本科(理工学専攻)を卒業し(第28期)、4月から陸上自衛隊幹部候補生学校に入校。同年9月、ヘリコプターパイロットとして東北方面航空隊(仙台市霞目駐屯地)に配属された。1991年(平成3年)から宮城地方連絡部募集課広報班長を務め、翌1992年(平成4年)に退官。退官時の階級は1等陸尉。陸上自衛隊を退官後、松下政経塾に入塾し、1995年(平成7年)に卒塾(13期生)。同年、宮城県議会議員選挙に宮城野選挙区から立候補し、初当選を果たした。以後3期連続当選。県議時代は自由民主党に所属し、自民党宮城県連幹事長を務めた。(ウィキペディア抜粋)

何となく妙な経歴だ。胡散臭いと感じるのは筆者だけだろうか(笑)松本大臣の経歴より、こちらの経歴の方が何倍も興味深い。

松本龍復興担当相の腹の中も判りにくい部分が多い。菅政権を内部崩壊させる為に動いているようにも見える。隠れ反菅と云う見方も可能なくらいだ。そもそも、復興担当相のポストを餌に谷垣自民党総裁を連立に引き込もうとしたわけだが、頓挫。次には仙谷由人だ亀井静香だと、復興予算10兆以上が自由になる価値ある大臣ポストと言われていたが、現実はそんな甘いポストではない。上手く行って当たり前、僅かな失策でも袋叩きに遭いそうなポスト。実体は誰もが尻ごみするポストなのだろう。それを引き受けた松本龍復興担当相にしてみれば、切れるモノなら切ってみろ、と云う計算もあるのかもしれない。勿論、松本龍復興担当相がタダの威張りたオヤジと云うこともあり得る。

筆者は松本龍復興担当相の今後よりも、村井嘉浩宮城県知事が県の復旧復興にどのような手腕を発揮するのか、その方が興味深い。防衛大卒(復興会議議長は防衛大学長)と松下政経塾卒、なんだか材料が揃い過ぎた、この知事の去就に興味津々だ。

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出井 康博
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