世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

IMF前専務理事ストロス・カーンの冤罪事件と小沢一郎捏造事件の共通項

2011年07月02日 | 日記


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誰が小沢一郎を殺すのか?画策者なき陰謀
カレル・ヴァン・ウォルフレン
角川書店(角川グループパブリッシング)



IMF前専務理事ストロス・カーンの冤罪事件と小沢一郎捏造事件の共通項


IMFの専務理事だったドミニク・ストロス・カーン氏のホテル女性従業員強姦未遂事件と云うのがあったが、当初から手際の良過ぎる米国検察の逮捕拘留行動に疑問の声が上がっていた。当然欧米マスメディアはトップニュースでセンセーショナルに事件を報道した。 IMFの専務理事と云うのは、つまり余計な事に口出しする我が国財務省のお友達でもあるのだが、国際通貨基金機構のトップの座と云うことだ。

*IMF概要(国際通貨基金、英語: International Monetary Fund、IMF)は、通貨と為替相場の安定化を目的とした国際連合の専門機関。本部はアメリカ合衆国。加盟国の経常収支が著しく悪化した場合などに融資などを実施することで、国際貿易の促進、加盟国の高水準の雇用と国民所得の増大、為替の安定などに寄与する事を目的としている。また、為替相場の安定のために、経常収支が悪化した国への融資や、為替相場と各国の為替政策の監視などを行っている。各国の中央銀行の取りまとめ役のような役割を負う。本来融資を行う際に、内政不干渉の原則を守り、特に条件をつけることはなかったが、成果があがらない国も多く、1979年以降は融資の効果を阻害するような政治状態の国には、政策改善を条件にした融資を行うようになった。)

そのIMFトップの人物が突然、ホテルの従業員をレイプしようとしたと云うのも奇想天外な話だが、同氏は性に関してオープンな体質の持ち主らしく、且つドンファンなようであり、度々浮名を流し、歳ととともにひひ爺さん度も増していたらしい。つまり、同氏の性癖や噂が「ホテル女性従業員強姦未遂事件」も “あり得る話” と云う素地があったようだ。こう云う事件が起きると “私もやられました” 等とマスコミに語る人物まで出てくるのも、古今東西同様のことである。

ところが、昨日の報道によると、同氏を告訴した女性と云うのが、どうもマフィアと強く関係していた事が判明、同氏の“性癖”をターゲットに“罠”に掛けたのではないかと云う疑惑が浮上してきた。検察当局は同氏の訴追取り下げを視野に検討に入った模様、と云うものだ。 強姦(ごうかん)未遂など七つの罪で起訴された同氏だが、襲われたと訴えたホテルの女性客室係の供述に複数の嘘まで発覚。起訴は殆ど無理な状況になっている。

このような、初歩的ミスと不名誉の汚名を受けても、同氏を冤罪に巻き込む強力な力が作用したと云う想像は可能だ。 この事件は、当初よりIMF内部の権力闘争があり、米国が自国の利益に反する事を平気でする同氏を貶め、辞任に追い込む“罠”だったのではないか?と云う疑念が持たれていた。

さらに、驚くことに、フランスの次期大統領選においては、サルコジ現フランス大統領の有力な対抗馬であった事実だ。フランス社会党の代表でもある同氏の存在は、サルコジ大統領にとっても、米国を中心とする金融マフィアにとっても、目の上のタンコブだったと云う状況があった。 現時点での情報では、ドミニク・ストロス・カーン氏がフランス大統領選に出馬する状況ではなくなったようだ。また、裁判で絶対無罪を勝ち取ると、公判に専念する為あっさりとIMF専務理事も辞任している。

つまり、事実は未だ全面的に判明していないが、この事件が“罠”であったなら、仕掛けた側は、その目的のすべてを既に手中におさめたわけで、同氏を敢えて犯罪者にする必要性はゼロになったと云うことになる。ゆえに、レイプされたと云う女性従業員の訴えの信憑性を公表したのだろう。 仮に同氏がフランスの大統領選に勝利するような事があれば、EUのど真ん中フランスに社会主義政権が生まれる事態だったわけで、欧米の自由主義勢力の人々は大いに胸を撫で下ろしたに違いない。また、金融マフィアにとっても悦ばしい事になるわけである。

このような事実と噂を重ねて観察すると、サルコジ大統領と米国の蜜月状態が明白になり過ぎて鼻白む。サルコジCIA説にも僅かに真実味が出てきた。まさかと思うのだが、我が国の福島原発事故で、いやが上にも米仏の協力態勢が際立っている事実がオーバラップしてしまうのは、筆者がヒネクレテいるからだろうか。

ヒネクレついでに言うなら、ストロス・カーン氏の場合、政権間近の有力政治家への罪状捏造と性癖を熟知して“罠”を仕掛けた、罪を作り出すなどが一人の人間に対して重複的行われた事になる。このような事件は我が国においてデジャブのように、バラバラだが、起きている事実を指摘できるのではないだろうか。

政権間近の有力政治家への罪状捏造何て云うのは、完璧に小沢一郎に関する事件と同種のものなのだろう。ストロス・カーン氏が政治家として復権するかどうか微妙な段階だろうが、判官ビイキとしては早期の復権を祈る気分だ。

そういえば、小沢陸山会裁判で検察が追い込まれる事態が発生しているようだ。
≪裁判所 特捜部の取り調べ批判民主党の小沢元代表の政治資金を巡る事件で、起訴された元秘書らの主な供述調書のほとんどが証拠として採用されないことになりました。決定の中で裁判所は、「心理的圧迫と利益誘導を織り交ぜながら、巧妙に供述を誘導した」と指摘し、東京地検特捜部の取り調べを厳しく批判しました。
この事件で、収支報告書にうそを記載した罪に問われている衆議院議員の石川知裕被告(38)ら小沢元代表の元秘書3人は、裁判で無罪を主張し、検察は起訴の内容を認めた捜査段階の供述調書38通を証拠として採用するよう求めていました。これについて、東京地方裁判所はこのうち12通を「信用できない」として、証拠として採用しない決定をしました。NHKが入手した決定文の中で、裁判所は、石川議員の取り調べを担当した検事が、「特捜部は恐ろしいところだ、何でも出来るところだぞ、捜査がどんどん拡大していく」と脅すような言葉を述べる一方で、「調書に これぐらい書いても、小沢さんは起訴にならないから」と安心させるような言葉も伝えていたと認めました。
そのうえで、「威迫とも言うべき心理的圧迫と利益誘導を織り交ぜながら、巧妙に供述を誘導した」と指摘し、特捜部の取り調べを厳しく批判しました。
今回、証拠として採用されなかった供述調書の中には、石川議員らが「小沢元代表に報告、相談した」などと供述した調書も含まれています。裁判所の決定は、ことし秋にも判決が言い渡される見通しの石川議員らの裁判だけでなく、今後の小沢氏の裁判にも影響を与える可能性があります。
一方、検察は、調書に対する評価が不当だとして、近く東京地裁に異議申し立てを行うことを検討しているということです。検察幹部の1人は、「客観的に見て、収支報告書にうその記載があったことは間違いないので、無罪になることはありえないと思っている。バタバタしてもしかたがないので、淡々と判決を待つしかない」と話しています。元秘書らの弁護団の関係者は、「自分たちも驚くほど検察の 調書が採用されなかった。検察が主張したかった内容はすべて削られたと言える。裁判長の怒りのようなものも感じる」と話しています。≫(NHK)

以上だ。素直に読み解けば、石川、大久保、池田被告の虚偽記載は罪にするほどのものではなく、訂正させるべきものであり、逮捕拘留等々の起訴の罪には当たらないと云う判決が出ても不思議ではない状況になっている。当然、現役国会議員の逮捕など、権利の濫用と指弾されるべきである。勿論、検察審査会のアホ臭い小沢一郎無理矢理起訴など、既に東京地裁で証拠採用を却下された検事調書が基に起訴状が書かれており、検察官役の弁護士らは“影響を受けない”と強弁しているようだが、審査を行った検事調書の“小沢に説明した”が脅迫誘導的な自白だと認定されたのだから、打つ手はないのが事実だ。

しかし、筆者は法的にあり得ない事実の積み重ねを2年間にわたり見せつけられてきたトラウマがあるので、この当然な事実の認定だけで、もろ手を挙げて歓ぶ気分にはなれない。東京地裁の秋口には出るであろう判決を聞き、その後で改めてこの問題を、徹底的に書いてみようと思う。今のところ自重する。ただ、マスメディアが極力触れずにシカトしたい姿勢を保っている事実からして、検察側にとって、今回の東京地裁の証拠不採用は“起訴自体がおかしい”と言われたも同然、窮地に立たされたと考えるのが妥当だろう。

まぁ自民党も凋落し漆間も麻生も居ない、菅も仙谷も風前の灯火。検察バッシングも一段落はしたものの、再び非難が噴き出すかも判らない状況。これ以上の陰謀を企てるとは考えにくい。マスメディアは僅かに触れるモノの、“エライことになってきた”“小さいベタ記事で済ませよう”こんな阿吽の呼吸が蔓延しているのだろう。

まぁこの日本の癌、マスメディアも判決が出た時点で、特集でも組んで、連日連夜叩き捲ってやろうではないか。そのような日が来ることを心から祈っている。

半分冗談なのだが、この調子で行くと、菅直人が10月くらいまで頑張って首相を続け、それからの民主党代表選となると、小沢一郎が代表選に出てくる可能性もありそうだ。現時点で、菅政権が10月まで延命するのが良いことだとも言えないが、野田や前原がなり、仙谷が生き残る方が民主党にとって不都合な事態だとも思う。

いずれにせよ、茹だるような暑さだが、ザワっと鳥肌が立つ状況になっているのは事実だ。 ストロス・カーン氏の事件と小沢一郎に関する一連の事件は多くの点で権力闘争の結果生まれてきた、と云う共通点があるようだ。世界中で起きる事件には、直接にせよ間接にせよ、米国と云う国家の姿が見えてくる。そんな余裕があるとは思えない米国と云う国は、性癖のように権謀術策を好む国家なのかもしれない。否、世界の警察と云う過去の勲章から抜け出せないマンモスなのかもしれない。

世界を不幸にしたグローバリズムの正体
ジョセフ・E. スティグリッツ
徳間書店


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