世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

” ヒーロー ヒーローになる時 それは今♪ " 安倍のエクスタシー

2014年07月02日 | 日記

 

バカが多いのには理由がある
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●” ヒーロー ヒーローになる時 それは今♪ " 安倍のエクスタシー

 日銀短観は消費増税の悪影響は改善の方向と嘘八百を枕詞にしているが、企業の業況判断を分析するとあまり良くないと云う事実。全企業中7割の企業が「さほど良くない」と答えており、リセッションとは言わないが、改善方向に向いているには程遠い。さほど良くないとは、本当は悪いのだが口にしたくない企業の気持ちの表れだろう。増税や円安による物価上昇を消化できる筈の賃金上昇は、前年比0.8%の上昇で、物価の変動を考慮した実質賃金は前年比3.6%減になっている。にもかかわず、日銀は改善方向の枕詞を連発し、GPIF等の年金買いへの期待誘導相場を形成している。国家が東証の株価を維持しているようなもので、その歪みは早晩弾けることになるだろう。

 まあ株価も含め、欺瞞だらけなのだが、オバマ米国も欺瞞の連鎖が続いているので、目くそ鼻くその金融市場である。株式市場はさて置くとして、イラクでは、米軍仕込みの、自国意識の希薄なイラク政府軍兵士がヘナヘナで、イスラム国樹立勢力、ISIS或いはISILの軍事勢力の優勢は顕著で、米国の関与は限定的で、オバマ自身逃げ出すチャンスを模索している。ウクライナも同様の情勢で、米国EUの後押しで大統領紛いに就任したポロシェンコ大統領は政府内で実権を握ることが出来ず、ロシア及び親露派勢力との休戦宣言の延長が出来なくなっている。プーチンが一旦ひっこめた軍事力をいつ再開させるか、そういう状況になっている。無論、オバマが動ける状況ではないので、EUとロシアが米ネオコンの狼藉で迷惑を蒙る事態になっている。

 安倍は「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があるが、そのようなことはあり得ない。憲法が許すのは、あくまで我が国の存立を全うし国民を守るための自衛の措置だけだ。外国の防衛それ自体を目的とする武力行使は今後とも行わない。今回の閣議決定によって、日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく」「…現実は米軍の横暴に巻き込まれ、二進も三進も行かなくなったら、戦争ってのはこう云うものだから仕方ない…」と言い訳すれば良いのだな。おそらく、安倍以外の官邸関係者は、“…”内のように考えている。昭和天皇を祭り上げ御前会議した時より強引だと云うことだ。昨日も語った通り、米国は、資金不足で戦争したいが、銭と兵力が不足しているのが現状。そこに夏の虫のように、飛んで火にいる奴が出てきたのだから、勿怪の幸いである。

 政権が変わるたびに、憲法の変わる国。こんな国が21世紀に生まれるとは、誰も考えていなかっただろう。政権が憲法を弄繰り回す国なんてのは、独裁国家でも躊躇う愚行であり、気が狂っている。早速、米国防総省が、安倍の集団的自衛権行使容認を、もろ手を挙げて評価しているが、ホワイトハウス、国務省からの評価は聞こえてこない。国防総省は日米同盟における日本の役割を高め、安保協力を強化したと評価、米軍の軍事力の貢献を期待している。WSJは、「これで、日本は今までより重い軍事的負担を受け入れることになった」と論評するが、つまり、より深く米軍にコミットしたと云うことだ。そして、全方位に世界の安全保障を維持する責任を米軍に代わり肩代わりしてくれるだろうと期待感を表している。

 つまり、米軍の不備がどの程度か別にして、日本に、その責任を押しつけることが可能な態勢が出来上がったと云うこと。安倍は今回もお気に入りの“米艦船に同乗した”おじいちゃんや孫“のフリップをバックに「批判を恐れず行動に移した」なんちゃって、”♪ヒーロー ヒーローになる時 それは今♪“、今にも口ずさみだしそうな高揚感に酔いしれていた。気の毒だが、安倍晋三は谷内らの罠に嵌ったのだろう。彼自身は、集団的自衛権行使容認によって、日米同盟強化され、抑止力が格段に高まった、と思い込んでいる節がある。でなければ、笑い話のネタになっている例のフリップをまたぞろ引っ張り出しはしないだろう。

 それにしても、朝日新聞の反集団的自衛権キャンペーンに目を通しながら、何を今さらウダウダと愚痴を言うのだと白々しさを憶える。いままさに、安倍政権は「決められる政治」を実践しているわけで、お前らの主張通りになったのだから、文句あるまい、と言いたくなる。アベノミクスでは提灯記事を書き、月一で安倍と酒盛りをし、支持率アップに貢献し、お調子者が舞台で踊るように仕向けたのは朝日ら記者クラブメディアではないか。TPPで日本を日本でなくする事はOKだが、集団的自衛権は駄目だ。そんなご都合主義は通じない。民主主義の原点は熟議しないと進まない政治こそが、民主主義の歯がゆい政治体制なのだ。

 苛立つくらい順調に行かない民主主義だからこそ暴走を防ぐことが可能なわけで、今まさに朝日が望んだ「決められる政治」が展開している。歓喜せよ朝日新聞。言いたくはないが、メディアの魔女狩りで、小沢鳩山を潰した時点から、このような醜悪な事態は想定できたのだ。集団的自衛権の関連法案がすべて整うのに数年はかかるのだから、その前に安倍政権を引きずる降ろすキャンペーンにでも精を出せ。安倍の阿呆が調子に乗ってヒーローと悦に入るのには罪はない。罪は、そのようなお調子者でも内閣総理大臣に就任してしまう政治状況を作り出したマスメディアに責任の半分くらいは存在する。朝日、毎日、中日新聞は、安倍内閣支持率が低下するあらゆる言論のペンを奮うべきである。それが朝日らの、贖罪への償いだ。

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