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進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

民主党の自民党化

2010-03-09 20:47:54 | 政治
アゴラにもコメントしたのだけれども、次の展開は「民主党の自民党化」と思う。
派閥政治のはじまりだ。
マスコミによって作られたシナリオに見事に乗ってしまうのが民主党のアマチュアなところであり、悲しいところでもある。
支持率だって世論だって街角インタビューだって、マスコミ次第でなんとでもなるものである。
なのにも関わらず、それに乗っかって選挙に勝てないとかそういう理由で派閥争いに飲み込まれてしまうのが情けない。

自民党やみんなの党が、民主党への大きな対抗力にならない以上、民主党の分裂が最も話として面白いのである。
「小沢派vs反小沢派」の構図はいかにもマスコミが好きそうなネタである。
しかも相手は悪玉の小沢一郎と、若手の反逆児達という漫画みたいな話になる。

そもそも、小沢一郎は自民党の派閥政治(裏調整型政治)に嫌気がさして自民党を出た政治家だ。
その小沢が派閥政治を阻止させるためにも描いたのが、政府与党一元化による「権力の一元化」である。
しかし、権力を一元化しようと思えば、当然、権力の中枢から漏れる政治家が出てくる。
今であれば、民主党内で政調会を復活させようと騒いでいる人達だ。

小沢が恐れるのは、政調会のようなものが復活した場合に、そこに必ず利権が絡んでくるということだ。
小沢は、利権欲しさに幹事長室に権力を集めているわけではない。
今の民主党では、利権に飲み込まれることが火を見るより明らかなので、権力を分散することができないのだ。

これはトレードオフで、解決のしようがない。
(一つある、行政機関の仕事をリストラし、権力を小さくすることである)

ただ、緩和のしようはある。
(当ブログのいつもの繰り返しだが)
政治家の数を減らし、選挙区を拡大し、国会議員を「地域の代表」から「国民の代表」にすることだ。
行政機関の長を大統領制で選ぶでもいい。
とにかく、国の政策が地域の論理に左右されるようでは、いつになっても「国家天下を語る政治家」は生まれてこない。
地域で選ばれる政治家が、その地域に貢献することなしに選挙で勝つのは論理的に考えて異常である。
(そういう意味で、今の政治家が個別最適派なのは当り前なのである)

そうしないと、二院制の意味も出てこない。
このまま議院内閣制を維持したいなら、地域の代表の参議院と、国民の代表の衆議院に分けよう。
でなかったら大統領制にすべきである。

続きは明日・・きっと

総合力で勝る日本が、なぜ、韓国に負けるのか

2010-03-09 16:56:29 | ビジネス
最近見直しもしない、文章校正もしない適当ネタが増えてきました・・更新をいそぐあまり

ソニー・ウオッチャーとして、久しぶりにソニーネタを。

日経ビジネス2010年3月1日号
「ソニーのジレンマ アップル・サムスン包囲網を崩せるか」

週刊ダイヤモンド2010年2月27日号
「ソニー・パナソニックvsサムスン」

を読んだ。

まず、日経ビジネスの記事について。
ソニーの経営幹部に直接インタビューをするための交換条件だと思うが、特に偏ってはいないが基本的にソニーに好意的な記事。
経営幹部の発言についての評価を避けており、雑誌としての格調というか、体裁を整えるために無駄なインタビューをつけた感じすらある。
読んでも薬にも毒にもならない内容で、ここから得るものは何もない。
(日経ビジネスがつまらないのは、何の役にも立たない情報が多すぎるからだ。)

日経ビジネスは発行部数30万超で経済誌として国内断トツ1位であるが、たった30万である。
優良顧客であるであろうソニーグループを礼賛するのは仕方もないのであろう。

あと、私が愕然とするのは、ソニーの経営幹部から主張される戦略がここ10年以上進歩していない点だ。

「ネットワーク化によってアップルのような専門店に対して、総合百貨店の強みが出せる。」

こういうフレーズを聞き続けて10年は経つが、その強みが何なのか、いい加減説明してくれないだろうか。
結局、時代に振り回されているような印象しか受けない。

週刊ダイヤモンドの方は、サムスンを礼賛して日本人の危機感を煽る内容。
(終盤にアップルを持ってきて、少し中長期的な観点も述べているのでサムスン礼賛とまではいえないかもしれないが)
記事を書くにあたって事実ベースに成らざるを得ないから、どうしても統計などの数値をベースとした内容に偏り勝ちになる。
専門的に研究する余裕があるわけではないので、公開情報の垂れ流し気味になるのも仕方がない。
ただ、もう少し企業研究の専門家(がどこにいる?という問いもあるが・・)の意見を載せるなりすればよかった。
当Blogでも紹介した「ソニーvsサムスン」の内容を超えるものは特になく、単に新しい情報が掲載されているというだけに過ぎない。

TV事業だけがやたらクローズアップされているのだが、今日ソニーから新製品がプレスリリースされたのでリンクする。

臨場感あふれる3Dに対応した機種やシンプルで美しいモノリシックデザインを採用した機種など
液晶テレビ〈ブラビア〉新シリーズ発売 (プレスリリース)
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201003/10-0309/


液晶テレビ〈ブラビア〉などホームエンタテインメント機器に共通の新たなデザインテーマであるモノリシックデザインを採用。華美な装飾を省いたシンプルなデザインの機器を組み合わせることで、美しい空間を演出します。


サムスンにデザインで圧倒的に負けて、今更デザインで勝負してきた感もあるが、少しやり方を変えてきたところは評価できると思う。
しかし、出井政権末期からそうであったが、最近のソニーは小手先の技術で奇をてらうものばかりになった。
ちょこちょこ早すぎる中途半端な商品やサービスをやっては引っ込めやって引っ込める。
少しソニー視点に立ってみれば、「他との違いを出さねばならぬ」というジレンマに苦しめられている。
他と同じことをやっても「ソニーらしくない」といわれてしまうからだ。

ただ、そういう後ろ向きな発想では新しいコンセプトを導き出すことは難しいだろう。
他者との違いを出そうとすると、他者を動静に注意がいき、視点が狭まり、自ずと後追いになる。
他者をフォローすることを自ずと課してしまうので、独自の方向性を打ち出しても、他者が打ち出した他の方向性に分がありそうになるとすぐ諦める。
もちろん、逆に行き過ぎると問題で、これはトレードオフなのだが、最近のソニーはあまりにも業界動向や他社動向を気にしすぎて、完全に振り回されているように見える。
もはや市場を牽引するプレーヤーとして見なされなくなってしまった。

大きな組織を維持するためには、どうしても官僚的組織が効率がよいから、官僚的構造に蝕まれてしまう。
そうなると、組織が硬直化して新しい発想を育てにくくなるのだ。

では、サムスンはどうか。
まず、サムスンと日系企業を単純比較してはいけない。
事業ポートフォリオが違うとか、そういうことは前にも述べたが、今日は違う視点から述べる。
まず、韓国の名目GDPが約100兆円で、サムスンの売上高、時価総額ともに10兆円程度。
サムスンの時価総額が韓国株式市場全体に占める割合は約10%。

日本のGDPが約500兆円だとすると、韓国の経済規模の大きさは1/5。
二乗で効いてくるかもしれないが、単純に倍数で考えると、韓国におけるサムスンのプレゼンスは、日本に換算するとその5倍になる。
最近落ちたがトヨタ自動車の時価総額が高いときで30兆円程度だから、それよりも大きいことになる。
単純比較はできないが、GDP100兆円の国で売上高10兆規模の会社ということは、日本にとってみると売上高50兆円規模の前人未到の領域になるわけ。

それでもって、サムスンはすごいドメスティック経営の会社なので、彼らは韓国を代表しているといっていいくらいの規模の企業なのである。
日本で換算すると、日本の総合電機企業を全て集めたくらい、それ以上のプレゼンスがある。

これは少し戦略論的な話になるが、韓国は「敵の弱いところに戦力を集中して戦う」を実践しているのである。
日系総合電機だってもっと集約して「ヒト、モノ、カネ」を集中すれば、サムスンと余裕で戦えると思うけれど、そうできないところが「日本としての弱さ」なわけだ。
要は、「日本という国は総合力では勝るが、戦闘ではことごとく負ける」のである。
「政策」もなければ「戦略」もないからである。
日系企業は個別の戦闘で苦心して、それこそ素晴らしいパフォーマンスを発揮するが、いかんせん全体の戦略がないものだから、戦争には負ける。
同様の理由でスポーツも負け続けているのだ。

これは、太平洋戦争で見られた日本軍と同じである。
精神論は取り払えないし、陸軍と海軍の組織の壁は埋まらないし、とにかく場当たり的戦闘が繰り返されるばかりである。
陸軍と海軍を統合するために大本営本部を作っても機能せず、大局を見誤って泥沼化、最後は行くところまで負けを認めなかったために、負け過ぎる結末を招いた。

私にはこれと同じに見える。
メンツや既得権に縛られて企業合併は進まず、ヒト、モノ、カネを集中できない。
負け戦なのにも関わらず、それを認識せずに無駄に戦力を浪費し続け、多くのヒトやモノを犠牲にするのだ。

「総合力で勝る日本が、なぜ、韓国に負けるのか」、それは日本人の精神性に深く起因している。

というところは内田樹の「日本辺境論」を基に私的日本論で繰り返し述べてきたので、ここでは繰り返さない。

後日またまとめたい。


[追記]

[経済]「世界に躍進する韓国企業に学ぼう」(日経社説)に反論する~韓国経済の抱えている大きな問題点に触れていない(木走日記)
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20100309/1268116441


いかん、日経と内容がカブってしまったらしい。
しかし当Blogでは「韓国企業に学ぼう」などというつもりは全くない。
韓国企業にしても、韓国という国にしても、学べないところは多い。
当Blogの問題意識は、日本論であって、韓国にあるのではない。

内田樹リスペクト

2010-03-09 12:14:08 | 哲学・思想
当ブログで内田樹を持ち上げつつ散々叩いておきながらいうのもなんですが、私は内田樹ファンです。
ただし、彼の主張の全てに同意しているわけではありません。
話が面白いし、彼の書籍を読むと美輪明宏氏の本を読んでいるような気分になるからです(笑)
一部では知的詐欺師と呼ばれておりますが、膝突き詰めて話し合えば分かり合えることもあるのではないかと考えますよ。

私以外にはどうでもいいことだが、内田樹がただの文学者ではないと改めて思わされた。
特に新しい知見ではないが、このソフトさが彼の凄さかなと思う。

グーグルの存在する世界にて(内田樹)
http://blog.tatsuru.com/2010/03/05_1307.php


ビジネスというのは本質的に「ものがぐるぐる回ること」である。
「もの」の流通を加速する要素には「磁力」のごときものがあり、それを中心にビジネスは展開する。
逆に、流れを阻止する要素があれば、ビジネスはそこから離れてゆく。
「退蔵」とか「私物化」とか「抱え込み」というふるまいは、それが短期的にはどれほど有利に見えても、長期的スパンをとればビジネスとして絶対に失敗する。
ビジネスの要諦は「気分よくパスが通るように環境を整備すること」それだけである。


おぉ・・
意外に、社会学者ではなくて経済学者と仲良くできそうな気がする。
是非、今後は「贈与経済」なんてワーディングにこだわらず、経済学との融合を目指していただきたい。

本文中に触れられている著作権の議論ですが、下記参照していただけるとなおよろしいかと思います。

「共有経済」と「商業経済」は共存できるか - 『REMIX』(池田信夫)
http://agora-web.jp/archives/950521.html

「数(量)」と「率」は使い分けよう

2010-03-09 11:42:08 | 社会
就職氷河期 サイコー!(Chikirin)
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/comment?date=20100309

↑内容には同意するが、ちょっと違う視点を。

まず、新卒採用率は減っているが、新卒採用数がそれほど減っているわけではない。
「数」はさほど変わっていないが、受ける大学生が増えているもんだから「率」は下がる。
だから採用「率」を使って時系列的なトレンドを説明するのはミス・リーディングになりやすい。

また、学生の質が落ちたというが、これも基本的に間違い。
少子化で子供の「数」が減っているのだから、優秀層の「率」は変わらなくても「数」は減る。
前にも述べたが「最近の若者は~」議論は5000年前から繰り返されている大人の嘘。
いかに社会が情報化しても世代間学習の難しさが見て取れる。

(これは違う話題だが)
「インド工科大学に入れるのは東大工学部に入れるうちのの10人に1人。」って、人口が10倍なんだから当り前。
インド人が日本人より優秀なわけではない。
これは「数」ばかりに着目して「率」を忘れているからこうなる。

インド式教育法が話題らしい。
2桁の掛け算を暗記するか計算に強い?
(そればかりじゃないけど、そこばかりクローズアップされるから)
馬鹿もほどほどにしろといいたい。
たぶん、こんな教育法を話題にするのは計算の出来ない連中の親なのだろう。

日本には最強の暗算技術「そろばん」があるだろう。
これで4桁5桁の掛け算も割り算も余裕。
(子供の頃、先生にそろばんで頭叩かれながら覚えたものだ・・今じゃ有り得ないな)
私が高校生だった時、仲の良かった友人は、暗算のかなり高い段を持っていて、高等式を一瞬で解いてしまう荒業を見せていた。
私が答えを求めて数通りの方法で計算している時に、彼は圧倒的なスピードで総当り計算をして一瞬で問題を解いてしまうのである。
(そんな彼が人間的に私より優れていたかというと、単に数学が他の人よりできるだけのただの人だった)
だが、そんな彼も、安いPCにも勝てない。
この時代、暗算能力がそれほど重要とも思えない。
論理的思考能力としての数学力はいくらでも役に立つが。

って話になる。