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「日本の産業を巡る現状と課題」を読む

2010-03-05 12:57:43 | 経済
しまった。
前回のエントリでは熱くなりすぎて、話がそれてしまった。
書き初めと書き終わり時では、書きたいことがかわってしまっていた(笑)

↓これについて語りたい。
50ページあるが、PPTでまとまっているので簡単に読める。
ただし、ここに書いてあることが全てではないし、視点によって結論も変わるだろう。
が、ここに書いてあることくらいは知っておきたい。

日本の産業を巡る現状と課題(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100225a06j.pdf


■問題意識

・1人あたりのGDP世界ランキング推移
2000年(3位) -> 2008年(23位)

・世界GDPに占めるシェア
2000年(14.3%) -> 2008年(8.9%)

・国際競争力順位
1990年(1位) -> 2008年(22位)

・市場の中心は先進国から新興国にシフト

・日本の貯蓄率は先進国で最低水準
貯蓄少ないのだから消費性向を上げるのは困難

・日本の労働分配率は先進国中で高水準
単純には給料を増やすのは無理

=> 日本全体の「パイ」を拡大しない限り「内需」は拡大しない

・賃金はずっと下降トレンド

・日本企業の対外投資は増加、国内投資は下降

・生産機能を海外にシフトする企業は多数

・東京、名古屋圏以外の地方経済は衰退中、人口も減

・潜在失業率は905万人(13.7%)
短期的に雇用不足
中長期的には労働人口が減少

■産業構造全体の課題

・近年の所得の拡大はグローバル製造業に依存
経常利益の36%がグローバル製造4業種によるもの
そのうち半分は自動車

・雇用者報酬は横ばい
グローバル製造業は新興国との競争に直面しているから

・全就業者数中に占める製造業の比率は低い
たった17%
先進諸国でも同様

=> グローバル製造業に雇用の量を期待するのは無理

・グローバル企業とドメスティック企業の1人あたりの付加価値に大きなギャップがある
国内企業の付加価値(労働生産性)が低い

・日本の輸出依存度は低い(17.4%)
国内企業と海外の成長市場とを結びつけることが付加価値を高める要素

・日系企業は低収益体質

・日系企業は同一産業内に多数のプレーヤが存在
海外では1,2社に集約されている

・韓国企業は日系企業よりもグローバル市場に積極的
韓国国内の市場が小さいから
日系企業は国内で消耗戦を繰り広げている

・企業の少子高齢化
廃業が増えるのに対して、起業が減少

・地域ものづくり中小企業に格差
グローバルに活躍する中小企業と衰退する中小企業

■企業のビジネスモデルの課題

・世界市場が伸びるのと同時に、日系企業のシェアが低下
新しい成長市場でビジネスモデル的に出遅れる

・世界と日本の企業戦略の推移
日系企業はバブル崩壊後に国内回帰した
海外企業はモジュール化モデルで世界シェアを奪還

・日本産業の構造的行き詰まり
垂直統合モデルの限界
新興国との価格競争に勝てない

・世界市場が伸びても日系企業がシェアを維持している例
すり合わせ型の自動車
クローズ・オープン型のデジカメ

=> 電気自動車でも維持できるか

・海外企業は標準戦略で競争優位を確保

■企業をとりまくビジネス・インフラの課題

・日本の立地競争力は低下

・日本では事業コストが高い
法人課税負担が先進国最高
国港湾インフラの競争力低下
航空貨物の取り扱い競争力低下

・人材の競争力
工学系博士数が少ない
海外からの高等教育修了者の流入が先進国最低
海外からの留学生は主要先進国中最低

・金融市場の国際競争力
日本市場での上場企業数は低下し、シンガポールに圧倒的に差をつけられる

■諸外国の産業政策の積極化

ここは無視

■日本の産業構造の方向性

・グローバル製造業がグローバル市場で稼ぐ

・特定グローバル製造業以外の企業が海外の成長市場につながる

・社会課題を先取りした産業、投資を伸ばす

・今後の戦略分野
アジアの所得弾力性の高い産業
炭素生産性の高い分野
少子高齢化による市場拡大分野


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