acc-j茨城 山岳会日記

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秋田駒ケ岳

2022年10月29日 22時45分23秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2022/10/18 秋田駒ケ岳


■山行の核心

変わりやすい秋の空の如く、不安定な休日予定。
急遽、出社となったり、はたまた休暇となったり。
そんな日々がここの所、続いている。

無論、山行計画も同様。
ドタキャンで迷惑かけてしまうという思いから、単独しかも急遽の計画が最近多い。

残念な変更がある一方、嬉しい誤算もあったりするもので今回、急遽連休となった。
そして、ひとり山計画に思いを巡らす。

しかしながら、初日は全国的に荒天。
しからば、2日目に賭けるしかない。

密かに想いを寄せていたのが秋田駒ケ岳ハイキングの計画。
秋田は自分にとって、若かりし日々を過ごした地。
とはいえ、現在の住まいから移動距離は片道約500km。
なかなか遠い。
あの頃に山に入れ込んでいればと、思うのは今更ながら。

悪天の初日を移動日として、2日目は早めの下山で帰路につくという計画。
言わずもがな、今回の核心はこの帰路にある。(※もちろん下道です)


■萌え萌えキュンっ

前夜、適当に車を走らせて、眠くなったら適当に寝る。

初日の天気はやはり思わしくなく、偵察がてら八合目駐車場まで行ってみるがガスと雨で展望はなく、風も強い。


紅葉は中腹が盛りで、立ち寄った乳頭温泉(蟹場温泉)の露天風呂は遠路疲れを癒すに充分だった。

後は適当に田沢湖駅前を散策したり、車の中で寝て過ごす。
夕食の買い出しで食料品店を覗くと、秋田の食材を見かけてあの頃を思い出す。
歳を重ねると追憶に浸ることが多くていかん。

それにしても車中泊で食べる食料品店の総菜(割引あり)は、何故こんなにも美味しいんだろう。
普段、単身赴任先で同じようなものを食べることもあるのだけれども。

山行へのワクワク度がおいしさをUPさせているのだろうか。(※個人的な感想です)
とあるカフェの「萌え萌えキュンっ」みたいなものか。(※未経験ですが)


■山を巡って、癒しの計画

2022/10/18

誰もいない八合目駐車場。
朝日に照らされた山々を眺めながらの気持ち良い歩き。
歩き始めから森林限界なんて、とってもお得。
むしろお得感が強めで、罪悪感を感じてしまうのは私だけではあるまい。

寒気が入って気温は氷点下。
風も幾分強いが雨具と手袋、耳当てがあれば無問題。
気分がなんとなく盛り上がってきた頃に田沢湖の展望。
振り向けば男女岳が大層立派だ。

一投足で、阿弥陀池。
霜の降りた木道を滑らないようにポクポク歩く。

避難小屋で一休みしたら横岳。
砂礫の大焼砂を下る。
秋田駒ケ岳、峰々の造形が美しい。

砂礫、岩稜、噴火口。池に草原。
行く手には、岩稜の男岳と地熱で蒸気の立ち昇る女岳。

国見温泉への登山道を見送ってカルデラの窪地へと下る。
一筋の径を行く。
錦秋の時期には少し遅かったけど、それでもここには魅せられるものがある。

 
=癒し、満たされる瞬間って?=
 
たとえば、「ハイキング」でいうのなら、こうだ。
まず、好天は外せない。
暑いとか、寒いとかそれはそれで何とかしようじゃないか。
最初の歩き始めは息が上がるかもしれない。

しかし、しかしだ。
ほどほどに歩いて、ほどほどに身体が温まったなら、呼吸も楽になってくるはずだ。
それこそ身体が「ゾーン」に入った証。
ここからが楽しいハイキングの始まりと言ってもいい。

そうしたら、まわりの景色を楽しむんだ。
ゆっくり、ゆっくりとな。

もう、わかっただろ。
そう。癒され、満たされる瞬間。
それは、自分の足でしかたどり着けない場所まで歩くことで、生きている実感を体で感じる。
これでしょ。

山上の池と草原最高!
燻る火山最高!
とろけたプリンみたいな噴火口最高!
ちょっと罪悪感を感じたとしても、八合目からの登山道最高!

来てよかった。
そう思える場所がそこにあった。


■akita effect

下山後はかねてより、興味のあった国見温泉に立寄湯。
風情ある善き湯であった。

さて、帰路である。
ナビはgoogle先輩にお願いすることとして、国見温泉(岩手)からでも山形経由が近いらしい。
往路を戻って秋田(大仙)から南下し、庄内、福島へと向かう。

ふと食料品店を見かけ、昨夜見かけた地の食材を思い出す。
地元の食材は土産物屋ではなく、地元食料品店で探すのが断然オモシロい。

はたはた、じゅんさい、とんぶり。おはよう納豆に、たけやのパン。
稲庭うどんは、あの端っこのところが安価で良き。
「きりたんぽ」はできたてが一番なのでパス。
「がっこ」はお好みで数種類。味どうらくの里も買いだろう。
オランダせんべいは酒田(山形)だけど、塩味が絶妙な逸品。
加えて、飛良泉と刈穂の吟醸。

カゴに入れるたび、秋田で過ごした日々の記憶が蘇る。

初めての独り暮らしをしたこと
たいあん弁当の「とりから大盛」をよく食べたこと
”なべっこ”で、しこたま酔ったこと
一晩で車が埋没する豪雪に苦労したこと
そして、あの娘と初めて手を繋いだときの温もり

地元のAMラジオで懐かしき地方言葉を聞きながら、余韻を楽しむ。
温泉入って、ハイキングして、また温泉入って、土産物を買って、想い出に浸る。

あれ?
これってもしかして、山行というより、観光?

否、akita effectと言っておこう。


(※あの娘=嫁、です)


sak


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