acc-j茨城 山岳会日記

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塩見岳

2017年01月14日 17時00分00秒 | 山行速報(雪山・アイス)

2017/1/7-8 天気:晴れ→雪

メンバー:szt(単独)

 

 今は長期の遠征をするとなると,年末年始か5月の連休くらいしかなくなってしまった.だから今シーズンは聖にでも行こうとおもっていたら,事前の準備不足であっさり敗退.正月は思いがけずのんびりすることになってしまった.それでも成人の日の3連休があるじゃないか.体力も余り気味だったので,2泊3日の計画で年末年始山行のプランの一つだった塩見に行くことにした.

1/7(土) 天気:快晴

5:46,冬季ゲート手前に車を置いて歩き始める.ここから鳥倉登山口までひたすら林道歩き.年末の事を思えばまぁ短いかな?約2時間で登山口に到着.雪はほとんどない.水分補給&栄養補給をして7:51に登山道を登り始める.

ちなみに登山道はこんな感じで,雪はなし.

豊口山とのコルから北側に回り込む辺りから登山道が凍り始めるため,慎重に足場を選んで歩いていく.

途中にルンゼ上のところが何か所かありそこは雪で道が埋まっていたが,それ以外は年末年始のトレースがばっちり残っている.今回の3連休は中日の午後~夜で荒れそうな感じなので,帰りのポイントになりそうなところもチェックしていく.ルンゼのところは何か嫌な感じである.

ラッセルなどしないものだからどんどん進んで,塩川小屋との分岐には9:41に到着.よく見てみると,塩川小屋方面から歩いてきている強者もいるようだ.お疲れ様です.

ここら辺からつづら折りに高度を上げ,途中中央アルプスの山々や塩見を眺めつつ,三伏小屋には10:02に到着した.想像以上に速いペース.まぁ,年末年始からこの日まで天気は安定していたしね.歩かれた皆さんのおかげです.

翌日の天気がいつから崩れるのか予測できないのでまだまだ進む.ここら辺からは南アルプスの山々の景色が素晴らしい.天気も最高でいい眺めである.眺めを楽しみながら歩いているうちに三伏山に到着.ここで10:19.

年末年始の聖は惜しかったけど,こんなにいい天気ならここに来てよかったかもと思えるほどいい眺め.

まずは塩見岳.頂上まで行けるかな~?

続いて仙丈?

次は北岳方面?

もうちょっと手前に引いてみたりして.

あ~景色が本当に素晴らしい.できることなら今日塩見の頂上まで行きたいものだ,などと欲が出る.

そんなことを考えながら順調に進んで,10:59にはBCにする予定だった本谷山に到着した.

さて,ここで一考.この分なら山頂まで行ったとして5~6時間くらいで戻ってこられそうな気がする.う~ん,去年の五竜の事もあるし慌てるといいことなさそうな気がするしどうしよう.

ちょっと写真でも撮って頭を冷やそうということで記念撮影を進める.

富士山が少しだけ見える.あー,今日頂上まで行って富士山みたいな~

ずーっと見えていた中央アルプスも素晴らしい.来年は空木岳に登ろうかな~?

それとも木曽駒から宇津木への縦走もいいかな~?

なんてことをしていたら少し落ち着いた.今日は計画通りここまでにしましょう.焦って今日アタックすると五竜の時じゃないけど何かやなこと起きそうだからね.

ということでテントを建て,一服したらその先を少し偵察する.

所々でビューポイントがあり,南アルプス南部の山が輝いている.中々の迫力だ.そしていつものことながらその迫力を全然伝えられない.残念極まりない.

それでもまぁご覧ください.

本谷山から先は踏み跡はしっかりしているが,事前に調べたルートと違うみたい.どうしよう?まぁ明日考えよう.

明日は天気が悪そうだからこんな景色は今日で最後だろうな~と思いながら,テン場から最後に塩見をアップでパチリ.

 

 1/8(日) 天気:曇り→雪

本谷山をベースにしたおかげでスマホに電波がしっかり入る.天気予報では昼までは何とか持ちそうである.昼過ぎから飯田は小雨となっているが迫っているのは南岸低気圧.どのくらい荒れるのかは予測がつかない.林道の下りを考えるとできればあまり雪の積もらないうちに下の村まで降りたいところである.であれば昼前にここをたたんで下に降りるつもりくらいがいいのでは?

そんな感じで,2:30起床.前日は明るいうちから横になり,夜も結構眠れたので疲れはかなり抜け体はだいぶ楽になった.朝食を摂り4:00にテントを出発した.出発直前に4人パーティが通り過ぎる.その人たちの話だと夏道がしっかりついているからそのトレースをたどるようだ.自分も舗装道路並みのトレースを歩いていく.

ザクザク進んで,塩見新道と夏道の分岐に5:11到着.

ここからは尾根を上がっていく.風は冷たくなってくるが昨日同様それほど強くない.

塩見小屋の少し手前でジャケットの中にフリースを着込み,ストックからピッケルに持ち替える.

塩見小屋を5:35に通過.

初めて塩見に来るものだから天狗岩がどれだかさっぱりわからない.トレースらしきものをたどっていく.薄い岩の上に雪が氷化していてアイゼンを履いていても歩くのがいやらしい.トラバースもところどころ出てきて結構歩きづらい.これならアックスも持ってくるんだったなどと思いながら淡々と頂上を目指していく.夜明けだってもうすぐなのだ.

登りやすそうなところを淡々と登っていき塩見岳西峰に6:42到達.あー富士山が見える.

富士山だけじゃなく仙丈,甲斐駒,北岳がそして南アルプス南部の山だって見える.昨日ほどの景色ではないけど頂上からの眺めはまた味わいが違う.

写真を撮ったら東峰へ移動.

富士山が見える.

聖からだったらまた違ったのかな~,昨日の山頂からなら全然違ったのかな~なんて思ったりしたけど,ここまでこられてここから富士山眺められるんだからそれはそれで良かったんだろうな~

天気はこれから崩れるからこんな眺めともお別れだな~

これからの事を考えて7時前にはさっさと降り始める.下りは慎重に.

焦っていたつもりはなかったのだが下りの途中で2回も転倒.危ない危ない.危うく滑落である.

氷化したところが多いこと,岩の上に薄く氷雪がのっていること,そして去年岩に激突して痛めた左足首の可動域が狭く,左でステップした時の左脚の反応が悪いこと.これらが重なって下りはとても苦労した.左脚のトレーニングをもう少ししないとね.

明るくなってくると塩見小屋周辺の雰囲気がようやくわかる.なるほど,ここで幕営するのは風が強いと辛そうだ.幕営禁止というのもうなずける.ここで7:50.

ひたすら登ってきたトレースをたどってBCまで戻っていく.ごらんのとおりトレースはバンバンだ.

9時過ぎにはBCに到着.事前の予想通りの時間で戻ってこられた.とっとと撤収して10:10には本谷山を後にする.

10:57三伏山を通過.三伏小屋までもう少し.

ここら辺から3,000m近いところには雲がかかってくる.

南アルプスの南部方面はこんな感じで,

塩見岳だって怪しくなってきた.

三伏小屋に11:10到着.ここら辺から小雪がちらつき始める.予定通り下山しましょう.

登山口に降りたのが13:04.ここら辺から雪の勢いが強くなってくる.

夏場のゲートでこんな感じになり.

冬季ゲートの駐車場に着いたのが14:51.冬季ゲートまでの道のりが思った以上に長かった.ほぼ2時間.行きと大きく変わりなし.あー疲れた.そして思っていたより雪降ってますぜ.やっぱり今日降りてきてよかったよ.

麓の村に最後の最後でタイヤを滑らせながら降り立ってようやく一安心.つくばまでの帰りの道中だって雪はじゃんじゃん降ってるし,中央道は途中通行止めになってるし,家に着いたのは翌日の2:30過ぎだった.

それでもいい景色を見られたし,頂上に行くことができたし,危ない目にあって課題も見つかったし,充実した山行だったのかな?

 

szt



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