acc-j茨城 山岳会日記

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上越国境・白毛門~巻機山縦走

2023年04月14日 22時54分12秒 | 山行速報(雪山・アイス)

2023/3/29-30 上越国境・白毛門~巻機山縦走

 


前夜、仕事終えてから水紀行館へ直行
車中で仮眠後、夜明前に土合駅まで

生憎の雨
土合駅で身支度を整え、天気にためらいを覚えながらも歩き出す

白毛門登山口の広場は車で入ることができるほど、雪が消えていた
この先を慮りつつも歩を進める

最初の尾根に上がるあたりで闇中に道を失い、彷徨する
初っ端から先が思いやられる

それでも上へ上へ
雨は上がったものの尾根に乗る頃に夜は明け、すでにヘトヘトになっていた

やれやれ
この先、巻機までたどり着けるのか
撤退の理由を探しながら、松ノ木の頭
都合のいい理由など見当たらないまま、白毛門まではと自分に言い聞かせる


”この道程の先にあるもの”

些細な望みは、救いへの一つの道だ
「あの山巓を繋ぎ歩きたい」
理由なんて、それだけでいい


前日までの悪天もあってか明確なトレースはない
白毛門で一服
笠ヶ岳では避難小屋が完全に露出しており、ネットで見た先週の記録と比較して融雪はかなり進んでいる

朝日岳を越え、ジャンクションピークでこの先を思案
先に進むか、それとも戻るか

覚悟は決まっていた
そもそも、ここで戻るようなら次はない

人は心満たされる瞬間を探して歩き続ける
そして「次」を求める

この道程の先にあるのは、目標?歓喜?それとも未来?

なんてことはない
この道程の先には、まだ道が続いている
その先が果てたなら、そこが消失点

一歩、また一歩
歩程にして僅か五十センチ、高さにしたら二十センチほどの登行
このありふれた地味な行いを続けられるのも才能だと言ってくれ
今の俺にはコレしかないんだよ

檜倉山で幕
風が強いので、平らな山頂から少し下って露出した笹原を風よけに幕を張る
柄沢山が大きい

夜はさすがに冷え込む
明日は雪の緩む前が好機だ
凍える星空に街の明かりが対照的に映る

明けて薄明とともに行動開始
幸い雪面はクラストしており歩行も捗る

時に藪へと突っ込むこともあるけど、ご愛敬
荒々しい山谷を右手に「次」を想う

米子頭山までくれば巻機山は近い
ニセ巻機を行く登山者も見える

抜ける青空に気分が晴れる
そしてまた一歩踏み出す
雪上を彷徨うセッケイカワゲラを踏まないように

 

六日町駅から上越線に乗る
車中、上越国境が白く高く霞んで見えた

乗客の母子がその景観を指さしながら「綺麗だね」と言っていた
私はその一言が嬉しくて仕方なかった


sak


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