今宵も劇場でお会いしましょう!

おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

吉本百年物語6月公演 「舶来上等、どうでっか?」

2012年07月16日 22時14分54秒 | 観劇(ミュージカル/音楽劇)

2012/06/23、24
吉本興業創業100周年記念公演 @なんばグランド花月
【出演】中川晃教/間寛平/林明日香/隅田美保/川畑泰史/西川忠志/チャド・マレーン(チャド・マレーン)/太田里織菜(NMB48)/村瀬紗英(NMB48)/他

私は元気で生きてます

なんて、突然言うのも何ですけど
今月はもう半分ほども過ぎたっていうのにほとんど何も書いてなくて、それでも検索経由以外に沢山の方にご訪問いただいているので、「申し訳ないので、先に安否報告しといたほうが良いかも?」とか思って…

どうもね、この「舶来上等、どうでっか?」の感想をぐずぐずとまだ書いてなかったせいか、次の舞台を観ても先が進まないんですよね~。
思うところがたくさんありすぎて……というより、この作品に関しては、各メディアの劇評や友達の感想を先に読んでしまったので、「それでもう満足」という、いつものパターンなんですけど。

それで、いざ自分で書くとなると、それらとは全く違ったものになりそうなんで、「それもどうなんだろう?」って思わなくもないし。
でもまあ、あちこちで書かれている感想以外で、自分の思ったことを記録しておこうかと思います。
で、できれば今日中に、大急ぎの文でも、今月の前半に観た舞台の感想が書けたらいいな~(←あくまでも、願望)


この「舶来上等、どうでっか?」は、吉本興業創業100年の歴史を、一年かけてリレー式で舞台化している「吉本百年物語」の、その一つです。
というのは、今となっては「言わずもがな」のことですが、ですから、長い歴史の、大河物語のひとつのエピソードなんですよね。
その「吉本百年物語」の主軸はたぶん大阪が舞台で、この「舶来上等」は、「一方、東京では…」というよな、支流というか、外伝のようなもの。
ですから、主人公の林弘高(中川晃教さん)のこの物語のその後の話というのは、今後は表舞台から退いてしまいます。

…って、今さら何を長々説明しているんだか
いや、将来の私が少々ボケてしまっても、ちゃんと思い出せるように書いてるんだけど(笑)

いや、だからね、この舞台の最後は黒ちゃんの「初日、おめでとうございます」という台詞で、唐突のように終わりますが、この終わり、次の舞台へバトンタッチしている感じで、私、すごく好きだったんですよね~。
そもそも、「初日、おめでとうございます」という、この言葉が私は好きなんです。
今までに、いったいこの言葉を何度繰り返してきたことか……。

『初日の劇場には、何か、独特な晴れがましさと、そして一種の哀愁のようなものが漂っている。』
(「真・天狼星 ゾディアック3」より)

これは、知る人ぞ知る、栗本薫さんの小説からの引用ですが、哀愁を感じるかどうかは人それぞれの感性の問題でもありますけれど、少なくとも自らが演出した舞台の幕開けを何度も経験した方が書くからには、そういう一面があるのかもしれません。
幕が開くまでに繰り広げられる、様々な煩雑な出来事に人間模様、もろもろの面倒ややっかいごと…その舞台裏の全てを乗り越え、あるいは継続しながらも、それでも劇場の幕が開く。開けることができる。
それはやはり、とてもお目出度いことなんですよね。
そして、観客の私たちは、裏で起こった出来事などは知らず、表の華やかな世界を求め、ひとときの夢を共有するためにやって来る。

この「舶来上等、どうでっか?」は、その裏と表を程よいバランスで、しかも「お笑いとミュージカルの合体」という珍しい形で、とても上手に、面白く見せてくれたと思います。

あっきー(中川晃教さん)や、林明日香さんの歌の場面では、どの楽曲も、想像していた以上にずっと、ミュージカルに相応しい、いかにも「これぞ、ミュージカルの歌の醍醐味!」と感じさせてくれるような歌でした。

林明日香さんが駆け落ちする二人を送る歌は、とても素敵でした。
ウエディング・ソングの定番にしてもらいたいくらいです。心のこもった声に感動しました。
あっきーの歌は、最初の一曲からミュージカルの幕開けにぴったりで、力強くて華やかでしたよね。
間寛平さんとのダンスも交えたアップ・テンポの曲は、楽しくてうきうきしました。

そして、私が一番心に残ったのは二曲目でしたか…
あの歌の時、舞台は暗くなり、あっきーの後ろから青いライトが照らされて、あっきーだけが夢のように浮き上がって見えました。
私はこの舞台を二度観たのですが、そのうちの一回がその場面を真正面から見ることになり、この時だけはつかの間、別の場所に意識がトリップしてました(笑)

ずっとこのまま、命尽きるまで、こんなふうに、この人の歌が聞き続けられたら良いのに・・・

なんてね(笑)
この舞台の一番、強く思ったこと、ずっと忘れられないだろうという場面がそれだというのも何ですが、本当に、私個人の想いだからこそ、他の誰かが代わりに書いてくれないので、やっぱりここに書いておかないと、ね。

他に書き残しておきたいのは、二つ。

一つは、隅田美保さんの、お黒さんがとても好きだったこと。
面白くて、情が深くて、男前で、そして、乙女でしたよね~!
私は彼女を見ていると、中学時代のクラスメートを思い出すんです。
その友達も、ああいう感じの素敵な子で、大好きな仲良しでした。
それに、お黒さんったら、NMB48の可愛いお嬢さんたちよりも、何気に難しいステップを踏んでいたでしょう?
あの、NMB48の皆さんとお黒さんのダンス・シーンも、他のミュージカルなどでは観られないような、面白くて、楽しいシーンで、私は大好きでした。

そして、もう一つ。
今回は、大阪のあっきーファンの方々が力を込めて、とても頑張ってあっきーを応援していたのが印象的でした。
この舞台は、大阪の吉本でこそ成功した舞台だったと思うんですよね。
なにせ、間寛平さんが登場しただけでも笑いがおきる。
他の芸人さんの笑いのシーンなども面白くて、吉本なんばグランド花月ならでの笑いがありました。
この、いわば、あっきーにとってはアウェイの舞台で、「あっきーを皆で盛り上げよう!」という地元ファンの熱い気持ちが伝播して、客席全体が盛り上がりました。
私は残念ながら千秋楽には行けませんでしたが、遠く東京からもその想いが感じられて頼もしかったです。


一つの舞台の幕が開き、そして幕は必ず閉じる。

終わってみれば、私はその幕開けと共に、舞台に恋をし、けれども、それはいつでも少し切ない片恋で、そして幕が閉じたと同時に失恋する。
なんか、その繰り返しを延々と続けている限り、まるで自ら失恋地獄にはまっているようでもありますが(笑)、つかの間の夢を見ていられる今は、やはり幸せなんだと思います。
たった二日間だったけど、大阪に行けて本当に良かったです。

劇場でお会いした皆さん、どうもありがとうございました。


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