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スロットカー・シリコンタイヤ「SUPER TIRES」

2010-05-16 16:19:49 | スロットカー
今回は、シリコンタイヤ「SUPER TIRES」のお話です。

スーパータイヤは、アメリカではインディグリップスやマックストラックと並び称されるシリコンタイヤです。1989年、ニック・ララトンダが、ニューヨークのバッファローにHOスケールのスロットカーサーキット「ウィリアムズビルナショナルレースウェイ」をオープンします。それ以来、彼は、新たなシリコンタイヤの開発に着手します。それは、2種類のコンパウンド、バラエティに富んだカラーとサイズを持つものでした。彼は、それが、今日の市場でスロッターが見つけられる最高のタイヤであると確信します。
彼は、1960年からHOスケールのスロットカーを始め、サーキットのオーナーとなり、タイヤテストに膨大な時間を割きます。特に、数年間は、シリコンタイヤのデザイン、エンジニアリング、テストに精力を傾けます。そして、それは、1/32スケールや1/24スケールにも及び、1/32スケールでも確固たる地位を築き上げるのです。
このように、スーパータイヤは、アメリカでは長い歴史もスロッターからの高い支持も受けているのですが、日本ではあまり流通していないこともあり、ライバルであるインディグリップスよりも知名度の低いタイヤになっています。また、1/32スケールは後発なこともあり、当初は適合するメーカーとクルマが少なかったことも、それに拍車をかけていたのではないかと思います。
それでも、現在ではバリエーションがかなり広がり、インディグリップスのワイドレンジには及ばないものの、インディグリップスの実質的な後継モデルであるマックストラックよりはラインナップが広くなっています。アヴァントスロット、アーティン、ヴァンキッシュMG、SCX、MRRC、カレラ、カートリックス、スケーレクストリック、スピリット、スロット・イット、ニンコ、フライ、プロスロット、モノグラム、とざっと名前を挙げただけでも、いかに多くのメーカーとクルマに対応しているかが分かるでしょう。
私も、試しに、スロット・イットのニッサンR390GT1用に買ってみました。見た目は、色が黒く、エッジの効いたシェイプで新鮮な感じがします。柔軟性は、シリコンらしい、柔らかくもしっかり感のあるものです。肝心のグリップですが、タイムこそ計ってはいないものの、路面がウッドでもプラスチックでも、インディグリップスと甲乙つけがたいぐらいの安心感があります。スーパータイヤは、性能面で言えば、インディグリップス、マックストラックとともに、有力な選択肢に入るシリコンタイヤです。
ただ、こんなスーパータイヤにも、弱みがあります。それは、価格が少し高いことです。インディグリップスやマックストラックが$4.50で買えるのに対し、スーパータイヤは$6.00するのです。性能面で明らかな優越性を実感できないと、この差は大きいのではないかと思います。それでも、いろいろなメーカーの製品が競い合ってこそ面白い市場が生まれるわけで、そうした意味でも目が離せないタイヤであることは確かです。