4月末、大学の園遊会(同窓会)の日、かつて学んだ教室が使える学年と言うのでクラス会が開かれ11名が西荻窪のキャンパスに集まった。その時、この後は毎年案内状を出さず11月第3水曜日に東京駅ステーションホテル、ロビーに集まり、ランチをいただきましょう、と言うクラス会の方針が幹事さんより提案され、名前も「山水会」と決まった。👇は、その時の私のブログです。
http://blog.goo.ne.jp/67kiyoh/d/20170503
4月に急に来られなくなった友人と「11月はお会いしましょう」と約束していた。が、10月は観劇で上京、11月には3度も舞台に出る行事が入り、高校の東京地区同窓会案内も届いたり(これは断ったが)で、だんだん気持ちがそがれて行く…。
とは言うものの、いつものホテルを予約、新幹線切符を買い…、定番の準備を進めて行くうちにだんだんその気になるから不思議だ。初日の午後をどう過ごそうか?と思案しだす頃は、ルンルンとまでは行かずともけっこうその気になって来た。
あまり動きたくないから、①上野で降りて公園内で何かを見る、②上野から地下鉄で「三越前」へ出て日本橋で富山のアンテナショップを覗く、そのいずれかだな~と思った。息子にラインをすると「北斎が面白いと評判ですよ」と返事が来て、その一言で決めた。「北斎」は駅から一番近い「西洋美術館」で開かれている。あまり歩きたくないからね~。
👇は、「国立西洋美術館」の横の道路。 今年のお正月にTOさん、HAさんと会ったのは、ここの常設館のレストランだった。今は企画展の看板が上がっている(北斎の相撲取りとドガの踊り子)。左端の黒く見えるのは、前庭のロダンの「地獄の門」。美術館が、「ル・コルビュジェの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成資産として世界文化遺産に登録されたそうで、ツアーのコースになっているらしく団体客が多かった。
チケット売り場で少しくねくねと並んだがそう時間はかからなかった。中に入りロッカーに荷物を預ける。中は、かなり混んでおり行列の個所もあるが、自由に動けるスペースはある。
ともかく内容が面白かった。 葛飾北斎と言えば「冨嶽三十六景」で有名な天才浮世絵師。風景だけでなく、人物、動物、花、鳥…を錦絵、版木に残している。その数110点と彼の影響を受けた西洋の名作220点を並べて展示してあるのだ。
19世紀後半、日本の美術が、西洋で新しい表現を求める芸術家たちを魅了し、”ジャポニズム”と言う現象を生み出した。中でももっとも注目されたのが北斎(1760~1849)。
北斎の漫画、一筆描きは、人物の骨格、ポーズ、躍動感も目を見張るものがある。それらの絵がヨーロッパの印象派の画家たちにより再現されているのが驚きだった。
👇はパンフから。左はスーラ「尖ったオック岬」、右は北斎「おしをくりはとうつうせんのづ」。
👇もパンフから。左が北斎「冨嶽三十六景」、右はモネ「陽を浴びるポプラ並木」。
👇 左は北斎漫画、右はドガ「踊り子たち~ピンクと緑」。撮影スポット。
👇 左上 円の中は北斎漫画、右はカサット「青い肘掛け椅子に座る少女」。
他にもセザンヌ、ゴーガン、ゴッホなどの名作が集められていて驚くばかり。ちょうど見終わった頃場内アナウンスがあり、2時から「トークシリーズ:浮世絵に恋したモネの食卓」と言う講演があり席に余裕があるからどうぞ、とのことで講堂へ聴きに行った。キューレーター・アートライターの林綾野さんのお話だった。睡蓮で有名なジベルニーの庭の話など興味深い内容だった。
帰る頃、小雨が降りだし上野公園内は傘でいっぱい。大井町のホテルに入るにはいい時間だった。明日はいよいよクラス会だ。
「北斎とジャポニズム」:国立西洋美術館
2018年1月28日(日)まで
9:30~17:30 但し金、土曜日は20:00まで
休館日は月曜、但し1/8は開館