Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

謡曲の本をいただきました!

2016-01-07 | 能楽

 昨年9月に、友人であり先輩であるSAさんがお引越しをされた。老後の住処を考えてのことで急に話がまとまったらしい。その後、元の家の片づけに通っておられたのだが、年暮れ近い頃「謡の本をもらってくれない?」と頼まれた。お父様の遺品の中に、5曲1冊の謡の本が全巻揃っているのだそうだ。私もいつまでお稽古を続けるかわからないし、わが家も「断捨離」せんならんのに…と一旦断ったのだが・・・。

 次の「蒼山会」で、山崎先生独特のアイディアで ”リレー素謡” と言うのを2曲やることになり、その「烏帽子折」も「朝長」も新たに買わなければならない。芙蓉会でする「弱法師(よろぼし)」も持っていない。先生も「中味は同じだから充分間に合いますよ」と仰る。それでSAさんにこちらからお願いして、昨日取りに行って来た。(トップ写真は全巻。重なっているのがはっきりと見えないが、5曲一冊本が37冊もある。木の箱に入れてあったそうだ)

 ↓は、今日からお稽古が始まった「烏帽子折」、「弱法師」、「朝長」を含む3冊。汚れ具合にもよるが、オークションでは高価な値もつく品だそうだ。SAさんは亡きお父さんが大切にしておられた本を、資源回収に出すのはとても忍びがたいことだったと言われた。  

 ↓は、本の中味です。文字が大きく読みやすい反面、上段の説明や絵がないので、特徴のある節回しや謡い方の説明がない。これは慣れるしかないな、と思っている。       

 ↓は、最終頁。版元は今も「わんや書店」だ。昭和六年発行 昭和版再販と書いてある。         

  「烏帽子折」は、前段では牛若丸(子方)と源義朝の遺臣の烏帽子屋夫婦との出会いが描かれる。後段では、金売り吉次一行を襲う熊坂長範ら群盗と牛若丸との戦いが勇ましい。シテは前段では烏帽子屋の亭主となり、後段では大太刀を振るう熊坂に扮する。前後の軸となって活躍する牛若丸は大役で、子方卒業の曲ともされているそうだ。

 ↓は、ネットよりの写真。お能が見たくなってくる。