蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

ヒロイック・エイジ 第14話「荒ぶる者」 感想

2007-07-14 16:15:20 | ヒロイックエイジ
待ちに待っていたディアネイラの決意。
他人より常に一歩引いて考えるディアネイラが、ようやく立ち上がる、熱い展開でした。
我らの星の英雄的行動、それが我らの英雄を救うことができるか?

恐らく次の第15話は前半戦最大のクライマックスになるに違い有りません。

■ディアネイラ
基本的に彼女は精神感応能力を持っているがゆえか、決して自分が前に出るということはせず、殆どの場合相手を立てるというか、譲ってしまう傾向があったんですよね。
#まあ、ある意味精神感応能力を持っている人が「私が、私が」で前に出ていると非常に問題もあると思うので、彼女の場合、環境を考えても、自分をわきまえての行動だったんでしょうね。

それがそうもいかない局面まできてしまった。

崩壊寸前の人類軍、存在を感知できなくなったエイジ等。

ディアネイラって、基本的に精神感応能力を持っているがゆえに、他人を受け入れるということが非常に難しい、近くに異性がいるだけで体調が悪くなる(波形が違うので異物を体内に入れている感覚になるらしい)という体質で、一歩引いてしまうのは仕方ないにしても、逆に相手の中に一歩踏み込むということも非常に難しかったわけです。

だから今回、自分の心情を吐露した場面は隠れたクライマックス的要素を含んでいて、エイジが自分を嫌っていたらどうしよう、エイジが自分を拒絶したのではないか?と思ってしまう部分、ここはひとえにディアネイラという特殊な存在だからこそ思ってしまう、そういう心配だったわけです。

ここが一番面白くて、彼女はここで、一人の女性として初めてエイジのことを考えているんですね。
これまでの人生で、自分の精神感応能力や王家という立場で色々と枷があったわけで、そこを今、(はたから見たら滑稽なくらいに)悩んでいる。

さらに、もう一つ、王家としての立場、みんなを導く立場としても、ここで自分が前に出るべきか悩んでいるわけです。

エイジを想う気持ちと皆を導く立場がシンクロしてくるわけですよ。

一人の女性として、また、王家の一人として、ここで決断をする。

この二つのストーリーが今回一つに重なった点、それが面白くて、このヒロイック・エイジのタイトルにあるように「英雄的」な行動に繋がっていくんですね。
ここがしびれます。

また、「皆が誰かの星になる」というこの作品のキャッチコピーにシンクロするように、そしてエイジの描いた絵にシンクロするように、ここに新たな星が生まれて、人々の星になる人が生まれたわけです。

ということで、ここまでの展開が非常にもたついていて個人的にはやきもきしていたところもあったのですが、今回でそれも解消。

さあ、次は「仲間」であるエイジを救いに行くしかない、です。
#ラストのワープに入る船団のイメージは熱かったです。

狂乱状態になったのは予想どおりですが、ここで一つ見せ場を作るとしたら、やはり地球を背にしての狂乱状態にあるエイジとアルゴノートクルー、ひいてはディアネイラの行動でしょう。

ヘタをすると、地球崩壊?、のみならずアルゴノートまで崩壊か?というギリギリのラインで、エイジを救い出す、そう、今までエイジに守られていた人々が、「仲間」であるエイジを救いにいく、ここが熱いわけです。

エイジとベルクロスの強大すぎる力に比べて、人類の持つそれは極めて小さい。
けれども、エイジを独りにすることはしない。
何故なら仲間だから。

そしてディアネイラ。

自分の気持ちをさらけ出せる相手であり、これまで一歩引いてきた自分を初めて前に出させた人であるエイジ。

やはりエイジを救うのはディアネイラしかいないわけで、地球を背にしたこの救出劇(最強の力を持つ仲間を、あまりに非力な人類の仲間たちが救い出すというカタルシス)、ここがたぶん前半戦の最大のクライマックスになるのではないですかね???
いや、間違いなく次は前半戦最大のクライマックスに違いないと確信しました。

つーことで、今回非常に面白かったので、いい緊張感を持って&英雄的な気分を持って、次のクライマックスへ臨めそうです。うんうん。
#見返すと今回、味があってみるたびに面白く感じました。

#今回はDARKER THAN BLACK-黒の契約者-の第13話・第14話「銀色の夜、心は水面に揺れることなく…」の脚本を担当された大西さんだったわけで、このときこのお名前を覚えておこうと思った矢先の出来事でした(笑)。


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天元突破 グレンラガン 第15話『私は明日へ向います』 感想

2007-07-09 02:10:40 | グレンラガン
これまでも何度かクライマックスがあったけれども、今回が間違いなく前半戦の超・クライマックス。
ストーリー展開はもちろん、作画から背景から音楽から何から何まで凄い、超・気合入りまくり。
熱い30分でした。満腹。

穴掘りシモンと螺旋王ロージェノムの激突。
肯定する姫ニアと否定する王ロージェノムの再会。
決着、そして残された謎。

と見所満載&後半戦が既に超・気になります。

■前半戦の真・クライマックス

のっけからキテましたよ。
だって、


これは運命と戦い続ける男の物語
#ここまではいつも通り
#その後が…


今、男の前に運命がその姿を現そうとしていた


ですよ。


なんかこれでぐっときちゃいましたね。
この後序盤からずっとウルウルしながら観ちゃいましたよ。

個人的にこの第15話の見所は4つあったかなー、と思っていて、

1.シモンとニアを送り出す大グレン団の面々
2.シモンとロージェノムの対決
3.ニアとロージェノムの再会
4.明かされる言葉と残される謎

ですね。
時間がもっとあれば全部細かく書いちゃいたいくらいですが、長く書いても纏まらないので(笑)、この4つにフォーカスして感想を少し。

■1.熱いぜ大グレン団!!
全編通して熱いのがグレンラガンの特徴ですが、このAパートも良かったなぁ。
今回のAパートを丸々使って、シモンとニアを大グレン団のメンバーが全力を尽くして宿敵ロージェノムへと送り届けるわけじゃないですか。
もうなんかこれだけでウルウル来ちゃいましたね。

迫り来る敵を前に、絶体絶命的な状況を迎えて、それでもシモンとニアを信じて送り出す、これが大グレン団だよな。
そう、行くのはシモンとニアじゃないとダメなんです。

どんな困難な状況でも、アニキの死を乗り越えて頑張ったシモンにみんなが想いを託す、お前が行けと。

そして新たに加わったニアについては、みんな分かってるんですよね。
ニアが良い子で、そんな良い子を捨ててしまった螺旋王が許せなくて、ニアには一言文句を言う権利がある、と。

だからリーロンの


ロシウ、忘れたの?
この子はお父さんに文句言うためにここまで来たのよ
一途な女の想い、遂げさせてあげるのもいい男の条件よ



になってるわけで、これって大グレン団のメンバーの代弁なんだよね。
男だよなぁ(一番男っぽくないけど(笑))。

そんなニアの背中を押すようにココ爺が扉を開けて、飛び出していくニア。

ここでかかるしょこたんの『happily ever after』がまた熱い。
#第11話の挿入歌としても使われたよね。熱い展開にはこの曲だよね。

更に、二人を送り届けるために、無茶を承知で突っ込んで、機関部が爆発しても二人に心配をかけまいと平然とするクルーたち。
あんたら、男だよ(ヨーコもいるけどな)。

まさに大グレン団の総力結集なAパートでした。

■2.対決!!
Aパート終了とBパート開始のアイキャッチからして既にカッコよかった。
Aパートがシモン&グレンラガン、Bパートがロージェノム&ラゼンガンなんだよね。
もうここから戦闘開始、既に燃えるよね。


螺旋の男
螺旋の力


まだまだ謎に包まれた言葉だけれども、このとき二人がそれに該当していることは間違いなくって、このバトル、逆転に次ぐ逆転の大バトルでした。
#テンポも作画も演出も音楽も全部良かった!!ラゼンガン、かっこいー!!

でも何がカッコよかったって、そりゃシモンですよ。

何度挑んでも、全てにおいてその上を行く螺旋王。もう圧倒的。ラ○ウ様クラス!!
そんな圧倒的な螺旋王の前でロシウの心が折れそうになったとき、シモンは


諦めるな
無理を通して道理を蹴っ飛ばすのが俺たちグレン団なんだよ

ロシウ

俺を信じろ
お前を信じる俺を信じろ

俺たちはまだ戦える



。・゜・(ノД`)・゜・。


この瞬間、シモンの背中にカミナが見えましたよ(涙)。

アニキ、観てますか!?
シモンが、あんたの弟分が、ここまで大きくなりましたよ(涙)。


起死回生を狙ったラガンインパクトですよ!!


でもダメ!!
螺旋王には寸でのところでかわされちゃう。

もはや打つ手なしか!?と思ったときに、


ガタガタ言ってんじゃねー!!

負けねーんだよ
ニアが、ヨーコが、ロシウが、リーロンが、キタンが、ダヤッカが、大グレン団のみんなが
俺を信じてるんだ

アニキが信じた俺は

俺が信じる俺は


お前なんかに絶対負けねーんだよ!!



。・゜・(ノД`)・゜・。
。・゜・(ノД`)・゜・。


アニキ、観てますか!?
シモンが、あんたの弟分が、ここまで大きくなりましたよ(涙)。


ここで更に起死回生のドリル!!

しかーし!!これでもまだ終わらない!!

螺旋王、ガンメン乗り捨て!しかも生身のほうが強いし!!
どないなっとんじゃい!!
#螺旋の力はガンメンより強いってことだ。

一方的に生身でラガンとシモンを殴りつける螺旋王、強過ぎ!!

そこでニアちゃんだ。


シモン

シモンを信じる心がシモンの力になるのなら
私は全力であなたを信じます

だから

勝って!!



もう絶体絶命の大ピンチ。
もうダメ!!と思ったそのときに、


更に、更に起死回生のコアドリル!!


俺はシモンだ

大グレン団のリーダー 穴掘りシモンだ

お前が壁となって俺の前に立ちふさがるなら
いつだって風穴開けて突き破る


それが 俺のドリルだ!!




。・゜・(ノД`)・゜・。
。・゜・(ノД`)・゜・。
。・゜・(ノД`)・゜・。



アニキ、観てますか!?
シモンが、あんたの弟分が、ここまで大きくなりましたよ(涙)。


逆転に次ぐ、逆転。
シモンの成長がココまで来ましたよ(涙)。
月並みで恐縮ですが、凄いバトルでした。

ずっとアニキの背中に隠れていた少年が、そのアニキの死を乗り越えてココまでやってきました。
俺なんか…、とずっと言っていた少年がここまできましたよ。
俺がシモンだ、と胸を張って自分を主張できるまでになりましたよ。
これがあるから少年の成長物語はやめられないねぇ(涙)。

シモンはこんなに大きくなりました。

■3.再会!!
シモンとロージェノムの戦いが物理的なものであるとするならば、ニアとロージェノムの戦いはイデオロギーの戦い、みたいな。
興味が無くなったからと言って娘(ニア)を捨てた王と、誰からも見捨てられそうになったシモンを復活させた姫の対決。
これが今回の僕の密かな見ものだったんです。

結論から行くと、バトルどころか、咬みあいさえしなかったんです。
その会話はこんな感じ。


無知とは恐ろしいものよ
お前たちは自分を正義と信じておるのかもしれないが、この世界を守っているのはワシなのだ
このロージェノムこそが人類の守護者なのだよ




人を殺す守護者などありはしません
この世界が間違っているとお気付きにならないのですか?




ニアよ
ワシの創った世界こそが人が生き残る唯一の道なのだ
そこから外れたお前たち
これ以上好きさせておくわけにはいかん

人類のために…、死ぬが良い




ニアは本当に良い子なので、螺旋王が自分を捨てたことに対してもう頓着してないんですよね(グレン団のみんなもいたし、シモンもいた、自分の居場所を見つけたんですね)。

だから螺旋王には、そんな仲間がいるこの世界をこんな風にしてしまって、一体どういうつもりなのか、その過ちのほうを問いただしたかったわけなんです。

し・か・し、返ってきた答えは「お前ら全然分かって無い」でした。
しかも「人類のために死ね」ですよ。

つまりこの問答は問答にすらなっておらず、実は螺旋王よりももっと上位のレイヤーで問題があって、螺旋王の創った世界がどうこうというのもあるんですが、そこだけでは解決しない、と言っているわけなんですよね。

ここは上手いなぁと思いました。

これってニアにもう一段上のステージで対極しないといけない「何か」があって、今回ニアは肩透かしをくらうくらいの感覚を受けたかもしれないけれど、彼女の本当の良さが発揮される、本当の勝負をしないといけないのはもっと後なんだ!!ってことなんですよね。

ここで螺旋王を改心させる、とかそういう次元じゃなくなっちゃったんだ。

こういう表現とか演出って上手いなぁ、としみじみ思っちゃいました。

でもさ、何となく、


シモン

シモンを信じる心がシモンの力になるのなら
私は全力であなたを信じます

だから

勝って!!



と言えるニアちゃんだから、この先のステージではシモンと一緒に頑張って欲しいよ、ほんとに。

だから、螺旋王を見送るニアちゃんが、


さようなら お父さま

私は明日へ向います



と言ったのは、螺旋王という父親を改心させることが出来なかった後悔もあるかもしれないし、いろんな思いが去来しているのかもしれないけれど、何気に聡いニアちゃんだから、この先にまだ大きな問題・謎があって、前に進まないといけない、明日へ向うんだという、かつては王の人形のように育てられた、しかし、今はシモンたちと出会って、自分の足で立つことを決めた、そんなニアの決意表明だったのかもしれないな、なんて思っちゃいました。

うん、ニアちゃん、頑張れ。

■4.残る謎!!新展開!!
おお、ここで第1話の冒頭のシーンに繋がるのか!!と思う言葉が出るわ出るわ(笑)。
本当の敵、それは「次元大幕府(字があってるかどうか分からない(笑))」。

ロージェノムは前述した台詞以外にも気になることを言いまくりなんだけど、



中々強い螺旋力を持っているな
その力が滅びをもたらすとも知らずに

教えてやろう、その愚かさを


かつてお前のように戦った男が居た
その行いが人類を滅ぼすことになるとも知らずになぁ



あの第1話の冒頭、あれがその男なのか、それともあれは成長したシモンなのか?とか妄想は止まらないんですが、妄想を交えて結論から言うと、螺旋の力ってのは非常に強大な力を持っていて、そういう力を人間は秘めているから、ロージェノムはそんな人間が出てこないように、人間を地下に閉じ込めた。
かつて螺旋の力を持っていた男が、次元大幕府?に戦いを挑み、恐らく敗れて、星ごと破壊されそうになったところをロージェノムが実はそれを免れるようにして(その男を裏切ったとかオプションがあっても可)、今の世界の仕組みを構築し、ロージェノムが人類を監視をすることで、人類自体は絶滅を免れた。
獣人には睡眠を取るという決定的な欠点があるので、いつでも倒せるから残しておいた。
ロージェノムは監視の目的で敢えて不死身にされちゃった……とか。

すげー妄想入ってるな(笑)。
#第1話の冒頭はグレン団マークだし、近くに居た男の髪型がロシウっぽいからやっぱりシモンなのかなぁ…。グレンラガンって言ってるしな…。

さらに、ロージェノムはそんなシモンに超・気になる言葉を残していくんですよね。


そうか……、ワシより螺旋力が勝っていたということか
その重み、知ってから後悔するが良い

一つだけ教えてやろう
百万匹の猿がこの地に満ちたとき
月は地獄の使者となりて螺旋の星を滅ぼす



ですよ。

うおー、超・気になる。

もうこりゃシモン、お前のドリルで天を衝け!!だ。
月まで行くしかないぜ。
#地下から一気に宇宙だぜ!!


と、激戦を戦い抜いた高揚感と、そしてこの先の更なる激闘を暗示する謎、これはまだ序章に過ぎなかった!!くらいの勢いでまだまだ続きます、グレンラガン。




そんな激闘を予感させる本編ですが、シモンとニアの二人なら何とかしてくれるかもしれないな、なんて思っちゃいますね。

ラストの二人。

やっぱり気丈にしていても、父親が目の前で倒れて、伝えたいことも伝わらず、きっとやるせない想いもあったと思うんです、ニアちゃん。
そんな意味の涙だったんじゃないかなぁ。

そこに手を差し伸べて、ニアちゃんの肩を抱くシモン

アニキ、観てますか!?
シモンが、あんたの弟分が、ここまで大きくなりましたよ(涙)。
#ってこのフレーズ4回目。

そこに手を重ねるニアちゃん。

うん、良い。
良いねぇ。

この二人には朝日が似合うねぇ。
うん、素敵なボーイミーツガールものになりますように。



そして朝日を受ける大グレン団のメンバー。
そのバックに流れるは『空色デイズ』。

素晴らしいねぇ。
この『空色デイズ』は本当にグレンラガンにぴったりだよ。

前半戦の真・クライマックス。堪能いたしました。
さあ、来週の総集編を挟んで、新章突入、楽しみです。

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空色デイズ(グレンラガン盤)

空色デイズ、超・お勧め。
今回の挿入歌『happily ever after』も入ってます。

ロミオ×ジュリエット

2007-07-08 00:00:38 | アニメ 感想
序盤を結構見逃してしまったところはあるのですが『ロミオ×ジュリエット』、これも中々に面白いですね。

原作は言わずと知れたウィリアム・シェイクスピアのあの名作で、作中の細かいことは知らずとも、どういう結末を辿るか、というのは皆知っているという、あの作品ですね(と言っても僕自身はきっちり読んだことはありません(笑))。

今回のはベーシックな部分だけ使う感じで、もちろん二人の純愛と絆を中心に世界は回るのだけれども、個人的には有りだと思っていて、丁寧に描かれるお話に何気に毎週楽しみにしていたりして。
#吉田玲子さんの脚本が結構好きなので、今回も楽しみにしています。

これからが佳境。
これからがオリジナル展開の見せ場(じゃないかと個人的に思っている)。

ということで密かに応援中です。

ロミオ×ジュリエット -1-

DARKER THAN BLACK-黒の契約者-「銀色の夜、心は水面に揺れることなく… 前編・後編」

2007-07-07 23:14:55 | アニメ 感想
『DARKER THAN BLACK』の第13話・第14話「銀色の夜、心は水面に揺れることなく… 前編・後編」は大変面白うございました。

毎週、毎週楽しみにしていますが、僕的に感想を書くのが難しい作品だったので感想こそ書いていませんでしたが、非常に毎回完成度高いですね。

そして今回、満を持して登場と言った感が無いでもない、キルシーちゃんこと銀(イン)。

さらにそこに渋い華を添える二人の契約者。

そして月光の中のラストシーン。

管野よう子さんの音楽と相まって、非常に切なく、美しく、そして温かささえ感じる、そんな幕引きに思わず拍手。

今回特にキルシーちゃんも良くて、ふぉーとか思っていたのですが、プラスして詩人と歌手という、この渋いコンビにも結構心動かされるところがありました。

というか、ラストシーンは登場人物全員(黄含めて)で描いた、非常に美しいラストでしたねぇ(しみじみ)。


契約者には感情が無い、というのが一般的な説であり、また殆どきっとそうなんだろうけども、実はどこかに人間らしさや、そのカケラを残している。
それはまたドールも然り(なのかもしれないし、程度によって銀が特殊なのかもしれないけれども)。

感情の起伏を失ったからこそ、皆それぞれにどこかしらの「こだわり」を持っていて、今回特に感じたのは、契約の「対価」が義務付けられていますが、その「対価」は彼らのこだわりにどこか通じる部分があったり、極論すると「対価」=「贖罪」にさえ思えましたよ。
#体を乗り移る契約者の時もそういうシチュエーション、こだわりがありましたよね。

感情(の起伏)が無いからこそ、何かに実は感情に(無意識に)こだわっていたり、それこそなくしたものを埋めようとしている、そんな感じにもとれます。
失ったものは取り戻すことは出来ない。
しかし、だからこそ「ゲート」という存在がある。

やっぱり、契約者=無くしたものを埋めようとしている、そんな寂しさをどこかしらに抱えているんだろうね。
その寂しさを埋めるために得た能力が「契約」、その契約は「贖罪」でもあり、また「対価」を要求されるもの、みたいな。

その辺を描いているから、渋く、そして切ない物語であり、そしてどこかしら涙をさそう感覚があるんじゃないかな、と思えます。

いいよねぇ。
渋いな。

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答えはそう いつもここにある

2007-07-05 01:16:03 | グレンラガン
今週のサンデーの作者コメントで、「一番最近泣いた出来事は何ですか?」という質問に、ハヤテのごとくの畑先生が「アニキー!!」と泣きながら叫んでいたのは、間違いなくグレンラガンの第8話を指していると直感的に理解できた燕。です、みなさんこんにちは(長い挨拶)。
#ちなみに僕もそうなのですが、第11話でまた泣いているので一番最近と言われるとそっちです(笑)。


さて、そんなグレンラガンの主題歌といえばしょこたんが歌う『空色デイズ』ですが、先日手元に届きました。

もちろん通常版ではなく、グレンラガン盤を購入したことは言うまでもありません。


イイ。

イイね。

すごくイイですね。


毎日ヘビロテ中です。

つか、しょこたん、歌うめー!!

楽曲としょこたんの歌唱力もさることながら、素敵なのはその歌詞でもあったりするんですよね。
これがまた泣ける。

いや、ほんと泣けるんだわ。

超爽快な楽曲なんです、んでもって聞いてても凄く元気がでるわけです。

でもって泣ける、という不思議な感覚。

1コーラス目と2コーラス目、この歌詞の内容を聞いちゃうと、あれこれ思い出してしまって泣けてくる、もうパブロフの犬状態、もうどうにでもして!!みたいな。

それもそのはず、というか、通しで聞いて感じたことが、実は全てライナーノーツに書かれていたんですよ。
うおー、その意図が分かって更に感動。
やっぱそうだよね!!みたいな。

詳しくはライナーノーツを読んで欲しいのだけれども、一番分かりやすいのは1コーラス目が第11話以前、2コーラス目が第11話以降、という形になっているということ。

で、これはグレンラガン盤にしか(たしか)無かったと思うけど、TVサイズの1コーラス目と同じくTVサイズの2コーラス目が収録されているんですよ。

このタイトルがね、

・空色デイズ -of construction-



・空色デイズ -of realization-

というタイトルなんですよね。

ライナーノーツ読む前に、なるほどー、と思っていたわけですよ。
特に2コーラス目の方なんかは全くもってその通り、と思ったわけです。

そしたら、これにプラスしてライナーノーツには、歌詞の一部に「築いていく」というのが1コーラス目、「気付いてく」というのが2コーラス目としっかりと書かれているわけじゃないですか。

これはぐっときちゃうよね……、ほんと。

で、やっぱりどうしてもシモンとカミナのこと考えながら聞いちゃうじゃないですか。
そこでやってくる2コーラス目のサビパート、


あの日くれた言葉が今でも

この胸に確かに届いているから

昨日よりも今日僕は

僕の生まれてきた理由に気付いていく


答えはそう いつもここにある



ですよ。


。・゜・(ノД`)・゜・。


アニキー!!(泣)って感じですよ。

またここは、プラスしてニアのあのシモンを全肯定する言葉として理解してもまた良し!みたいな。


更に追い討ちをかけるように、カップリング曲は前述の2曲+『happily ever after』なんです。

この『happily ever after』と言えば、あの感動の第11話の挿入歌じゃないですか!!

これはちょっと反則的です(涙)。

この辺がタイアップ曲のずるいところ(笑)というか、パブロフ状態というか、もう好きにして状態ですよ。


ということで、グレンラガンをご覧になっている方には是非ともグレンラガン盤をお勧めしたいところです。
#あのライナーノーツは通常版にも入っているのだろうか…?
#あれも読む価値はあると思いますよ。たぶん。
#あとしょこたんのヨーココスプレも(笑)。

ちゅーことで、既にリピート回数が40回を超えた『空色デイズ』でした。

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第1話・第2話の出来は超・秀逸。

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ヒロイック・エイジ 第13話「時空流の戦い」 感想

2007-07-04 00:07:45 | ヒロイックエイジ
レクティがその身に宿すノドス「エルマントス」の能力は時空跳躍という反則的能力でした。
#もうちょい正確に言うと、色々と分岐していく過去へ遡り、この攻撃ならエイジを確実に仕留められるというポイントを何度も探る、というものでした。

つか、その全てのアタックにおいて優位性を示す、つまり倒される可能性の無いエイジ=ベルクロスのほうが実は反則的だ(笑)。

……というわけでも実はなく、やはり予想通り孤独の英雄の戦いは疲弊を増すごとに「狂乱」へとひた走る、そういう展開に入って参りました。

「狂乱」になれば敵も味方も関係なく攻撃を始めると思われ、これによって英雄の種族自体も5匹までに減少したわけですよね。
恐らく星のひとつや二つを破壊することなど造作もないわけで、こうなってくるとやはりここでのクライマックスとしては、舞台を地球付近に持ってくることでしょうね。

最大の大きさを誇る木星が吹き飛んだ、そんな戦いをしている中で、スターウェイに引きずられて辿り付く先はやはり地球。
「狂乱」状態のエイジが地球まで吹き飛ばしてしまうのではないか?という舞台設定になるとやっぱり緊張感あって良いですよね。

そんなエイジを助けられるのはアルゴノートクルーとディアネイラしかいない、そんな展開になるんでしょうね。
#ここまで引っ張っているのはきっとそこを描きたいがために違いない。

そのためには自分が兄たちを差し置いて前に立つことに逡巡しているディアネイラが、自らの意思で星の道を示す、という決意をしないといけないわけで、そのきっかけとしてエイジの「狂乱」があって、それを鎮めるためにも自分が立ち上がらないといけない、エイジをとめることができるのはディアネイラ、そしてアルゴノートクルーしかいない、孤独の英雄を助けるのは自分たち仲間しかいない、という展開だといいなぁ。

黄金の種族が残した契約、そしてノドスということについては何となくこれまでの予想で正しいかも?と思える表現もありました。
銀の種族の持つ安定という理念、それを打ち破ろうとする鉄の種族の好奇心?
このせめぎ合いの末に生まれる星の道に、この宇宙の未来を託した、と考えるのが筋でしょうか。
#逆に通常感情の起伏が少ない銀の種族、その銀の種族のノドスであるユティに、ノドスであるがゆえに感情を持っている、というのは一つ非常に面白くて、この感情が恐らく後半へ向けて何らかの鍵になるんじゃないかと予想。

それにしてもここまで個人的に思ってしまうのはちょっと淡々と進みすぎている気がしないでもないんですよね。
冲方さんファンとしてこの作品を観始めたものとしてはそろそろ冲方さん自身の脚本で観たいところでございます。
#14話までは違うことは分かっていますが、15話以降期待してしまうなぁ……。

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天元突破 グレンラガン 第14話『皆さん、ごきげんよう』 感想

2007-07-02 23:38:34 | グレンラガン
皆さん、ごきげんよう



さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。
マリア様のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。
汚れを知らない心身を包むのは、深い色の制服。
スカートのプリーツは乱さないように、白いセーラーカラーは翻らせないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、遅刻ギリギリで走り去るなどといった、はしたない生徒など存在していようはずもない

私立リリアン女学園(ってまだ続けるのかよ!!)。


……失礼しました。
#続きは…、というか気になる最新刊はこちら
#新刊も素晴らしかったですね。



気を取り直して、



グレン団調理主任のニアと申します



突っ込みどころはこっちだ!!
#いや、そこなのか。


* * *

ダイグレンの修理の時間を利用して、カミナの墓前に誓いを立てるシモンとヨーコ。

決戦直前。

そう、今回はイデオン張りの攻撃があったり、空中戦と言えば板野サーカスでしょう!!くらいの勢いで空中戦やったり、四天王を一気に二人相手にしてのバトル回でした。

グレン団のメンバーまで空飛んじゃったり、絶対絶命のピンチには援軍が現われたりと、盛りだくさんでしたが、なんちゅーか、この激戦さえも次回への布石というか、更なる盛り上がりのためのステップにすら感じてしまう、つか、既に次回が気になって仕方がないっす。


王道で行けば、グレン団が最初に四天王チミルフに勝負を挑んで苦い経験をしたように、援軍が集まっていざ決戦でこっぴどく負けてしまう、そういう展開もありかもしれないから。


でもね、でもね。
個人的に超・気になっているのは、ニアと螺旋王ロージェノムの再会なんですよね。


超・天然のお姫様ニア。
だけれども、彼女は実はすっごい辛い思いをして、それでも立ち上がって、グレン団のみんなに(本人は気にしてないかもしれないけれど)シモン含めて、一筋の光みたいな存在になってるわけじゃないですか。

今回だって、勇み足になるみんなを「皆さん、ごきげんよう」の一言で止めたり、




もうすぐ竜巻は止まります

シモンが止めてくれます

なぜなら、シモンのドリルは

天を衝くドリルなのですから!!





みんな「はぁぁ!?」状態だったわけですが(笑)、そんなニアの期待に応えるシモンとグレンラガン。

あの妙な説得力と、明るさにいつも救われます。


そんなニアが、自分を飽きたからと捨てた父、螺旋王ロージェノムと対面する。

人類は存在してはいけない、もう要らないものだ、存在を全否定する螺旋王ロージェノム。

それに対して、失意のどん底にあったシモン、そのシモンを肯定してあげることによって大・復活させたニア。

否定する王と、肯定する姫。

存在を許さない王と、存在してもいいのだと許す姫。


何気に螺旋王ロージェノムも色々謎を秘めている伏線を張りまくりですが、ここはその伏線を置いておいても、次回はイデオロギーのぶつかり合いになるかもしれないし、その辺超・楽しみです。

というわけでニアちゃん、頑張れ。
#当ブログはニアちゃん応援体制に入りました。


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