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マクロスF 第22話 「ノーザン・クロス」 感想

2008-09-07 09:12:12 | マクロスF
やっぱりいつの世も女性には適いません。
ランカが自分の道を決めて歩き始め、そしてもうひとりのヒロインであるシェリルもまた、自分の命を削りながら歌を歌うという選択をして前に進む。

絶望を見て、そして今なお死に近づいているからこその境地なのか、シェリル自身もまた一歩前へ進んだシェリルとなり、作中でもミーナたちオペレータが言ったように、新しい境地を拓いていく。
しびれます。

ここ数回のランカの歌が流れてバジュラとの戦闘に入るときは、これはこのままでいいのか?とか間違った方向へ行ってないか?という後ろめたさ?的なところが続いたけれども、皮肉にも仲間同士での戦いとなった今回、そこに流れるシェリルの「ノーザン・クロス」は次週のタイトルである「トゥルー・ビギン」という名のように、新しい方向へ向かって進む、停滞感を払拭していくような力強さを感じました。

そしてラストシーンはビッグサプライズ。
バジュラの母星はなんと、地球に似た星だった!みたいな。

ランカの逃亡がグレイスの意図したものかどうかは分からないけれども、結果的にギャラクシーが考えていたことというのは、そういうことだったのか、という結構な驚きでした。

安住の地を探すための旅。

なぜバジュラが人類を襲うのか?

もうすぐこの理由がひとつになりそうな気配です。


■シェリルとアルト

シェリルには是非「ダイアモンド・クレバス」に続くバラード調の曲を歌って欲しいと思っていただけに、今回初お目見えとなった「妖精」は個人的にぐっときました。
きっとサントラ2にも収録されるだろうから、これはもう今から楽しみなのです。

それにしても、自分の死刑宣告から前を向いて歌いだすシェリルは素敵過ぎる。

レオン三島がどうとか、バジュラがどうとか関係ない、今、自分の歌を必要としてくれている人がいて、その人たちのためなら自分は歌うことができる。
たとえ自分の命が残り少なくても、いや、残り少ないからこそ、最期の最期まで歌っていたい。

星はどうやっても輝くものなんです。
ましてや彼女は北極星のように不動の輝きなんですよ。

なら最期までみんなのために歌う。
自分には歌しかないのだから。

やっぱりいつの世も女性には適いません。


それでも、そんな強いシェリルでも、やはり人として支えや勇気が必要で、それがシェリルとしてはいつもシェリルであろうと気を張っていたけれども、唯一素のシェリルを見せることができるアルトという存在に行き当たるというのは至極当然なんですよね。

また、アルトとしては、儚く散ってしまうのではないかという際にいるシェリルに、若くして亡くなった自分の母親の姿を重ねてしまったのかもしれない。

そこでアルトがシェリルに対して、最後までお前のそばにいる、というのも至極当然なのかもしれない。
#もうこれ以上失いたくない、という気持ちもあるんだよね。きっと。

オズマがアルトに問いかけた言葉。

その場の状況や感情に流されてないか?

ここも非常に難しい。

アルトとルカは、ある意味、自分の好きな女性を意図せずとも人質に取られているようなものだから、SMS組にすぐに参加することができない。
#けれどもカナリアはそういう危険性をも超えて参加している。自分の家族を本当に守るためにはどうすべきか?と考えたんでしょうね。
#そういう意味でも女性には適わないなと思うわけですよ。

ランカ・シェリル、この二人に対する思いを巡って、もう一度アルトは飛び立たないといけない、という展開が残り数話として訪れて、きっとそれはこの物語の真のクライマックスになるんじゃないかな。
#もちろんルカにも同じタイミングがきっとくるんだろうな。

アルト自身もパイロットとしての腕は上がっていて、オズマの最新鋭VF-25Sに、VF-171Exで多少なりとも手傷を負わせたのだから、愛機であるVF-25を手にしたとき(=それはSMSに戻るときだと思うんだけど)、アルトも真の力を発揮するのかも?しれないですね。


■ギャラクシーの目的

今回のラストシーンは結構驚きました。

バジュラの母星が地球と同じ感じの惑星だったなんて。

これで何となくギャラクシーの目的と、何故バジュラが人類を攻撃するのか?の意味が分かってきた気がします。

ギャラクシーは最初からバジュラの母星は地球と同じような条件であることが研究から分かっていて、フロンティアをおとりにして、バジュラの母星への航路を探していたと見るべきなのかな?

ギャラクシー船団自体はほぼ無傷で残っている感じもあったので、ここで最後の敵=本当の敵として登場するのは、モラルハザード、バイオハザードの陰をちらつかせる=人類の進化に対するモラルや歯止めを失ったものの象徴として描かれるギャラクシー、人類の敵は人類?という展開を見せても不思議ではなくなってきました。
#フロンティアではインプラントやサイボーグ化が法律で禁止されているけれども、ギャラクシーはそういうサイバネ技術を奨励していたし、グレイスたちにいたっては、ひとつのボディで複数の思考が併存するという、既に人類としての枠を超えてしまっているのかもしれないし、そういう表現は作中ネガティブとして扱われている気がします。

対してバジュラは、以前にカムジンのそっくりさんのテムジンが言ったように、宇宙は二種類の生物が生きられるほど広くはない、という言葉があったように、バジュラ自身(は生体兵器という扱いかもしれないので、バジュラのクイーン?)も、人類と同じく生き残りたいだけなのかもしれない。

バジュラはそういう外敵に対する自動的な防御手段で、生き残る手段なのかもしれない。

母星にもっとも近づいたのがギャラクシーの調査船団だったから、攻撃したとか。

それとも、もっと色々絡んでいて、ランカの記憶が喪失している部分=11年前、シェリルがV型感染症に感染したのが10年前という数字の符号を考えていくと、その前からバジュラに対する研究は、ランシェ博士、マオ・ノーム博士、グレイスとともに、そのもっと前からなされていたと見るべきで、ランシェ博士とグレイスの方向性とかがそのあたりで違ってしまったのかもしれない。

共存か殲滅か?

という2者択一になっている状況を考えると、ランカを巡って(いや、シェリルもその輪に入るのかもしれない)最後のクライマックス突入ということなんだろうな。

ランカは11年前の出来事と向き合わなければいけないし、シェリル自身も死を前にしてグレイスとの対峙は避けられないと思うし、つまるところこの姉妹のような歌姫二人は、グレイスを基点として対峙して乗り越えていかないといけないのかもしれないですね。

シェリルの名づけ親は本当にマオ・ノームなのかもしれない・・・とか思っちゃいますよね。
#あのフォールド・クォーツの送り主も。

この姉妹のような二人のデュエット、しかもそれが「ライオン」で、是非いろんな閉塞感を打ち破って欲しいところです。

やっぱり女性には適わないなぁ。

マクロスFO.S.T.2 「娘トラ。」
これも購入確実。今から楽しみです。

ライオン

買っちゃいました!現在ヘビロテ中。

マクロスF(フロンティア) 2(blu-ray Disc)


DX超合金 マクロスF(フロンティア) VF-25Fメサイア(アルト機)

やばい、これは買ってしまいそう。2008年11月発売だそうです。


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