蒼穹のぺうげおっと

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『のだめカンタービレ 第3巻』感想

2004-09-24 11:56:55 | コミックス 感想
水曜日、関東地方は突然の大雨で帰りに足止めを喰らいました。
ならば書店に寄って『のだめ』の第3巻・第4巻でも購入して喫茶店で雨がやむまで時間潰そう、なんて有意義だなんて思って書店に行ったところ、第4巻だけ売り切れ・・・。
他の巻は山積みなのに、第4巻だけ・・・(泣)。
という訳で今回は第3巻の感想です。

■Sオケ最高!
ラストの定期公演本番で魅せるSオケのパフォーマンスはこの一言に尽きました。
マンガという媒体で音楽を表現するのは難しいと思いますが、これはそんなことを微塵も感じさせない、むしろマンガであるからこそオーケストラが一体になっていくシンクロ感が出せている、そんな感覚に陥りました。

特に峰→千秋→峰→ヴァイオリンチームへのアイコンタクトからナポレオン(仮名)が決まり、それからSオケが波に乗っていく表現はほんとうに秀逸。
いいもの見せてもらいました。
読者も観客席から拍手、そんな感じです。

■宇宙アメ
Sオケのパフォーマンス大成功に至るまでには、きちんとしたテーマや伏線が消化されていて、それがあるからこそあの演奏が感動的になるわけですが、今回のもうひとつのテーマはやはり千秋でした。
千秋が指揮者を目指す上で絶対的に欠けているのが、周りの力を引き出す能力なんですが、これは指揮者としては致命的でシュトレーゼマンがSオケを千秋に預けたのはこのテーマに気が付く事ができるかを試す意味合いが大きかったと思います。

この辺をドラ○もんのパロディーのような「ごろ太」を通じて
「人間は一人では生きていけない」=「オーケストラは一人ではできない」
というテーマを提示して、
千秋が音に酔って倒れる瞬間に峰が腕を掴む瞬間を「宇宙アメ」という助け合いの象徴で表現する流れはこれもまた秀逸。

■変化の連鎖
このマンガは構成が素晴らしくて、第3巻の冒頭の試験勉強から全てが繋がっています。
千秋は自分のレベルで他人が何故できないのだ、と他者を理解することを拒否するスタンスから入ってたのですが、のだめや峰と接することで、環境が異なれば得意分野も異なるし、何故できないのかを理解するようになってくるわけです。
コンバスの桜にしても、「問題は環境でなく自分自身にある」と理解してから行動を起こして上達していくし、Sオケの面々も得意分野のプライドを千秋に崩されることによって更に上達するわけで、変化の連鎖が起きているんですね。
この連鎖が定期公演の演奏に収斂していくプロセスがほんとうに秀逸だなと。

あぁー、いいもの読ませてもらいました。
次は変化から進化に期待です。

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2 コメント

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では (黒猫トム)
2004-09-24 18:07:29
 こんにちは。早く第4巻も読めるとよいですね。

 さて、音楽が聞こえてくるような今が旬の人気コミックというと、BECK/ハロルド作石ではないかと。

 こちらは19巻まで行ってますが、いかがですか?
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いやー ()
2004-09-24 19:00:19
BECK、痛いところを突かれました。

本文中でも引用しようかと思ったのですが、殆ど読んで無いので引っ込めたんですよ。

#19巻までいってるのもネックで手が出せてません。

しかし、のだめを読んだことでこれはマンガ喫茶でチェック対象にしたいと思います。

4巻は今日違う書店を探します。

#でもケロロの2巻は買ってたりします。
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