昼のTVニュースで大阪の橋下知事のインタビューを見た。
大阪府の教育委員会が、公立小中児童生徒の携帯電話の校内持ち込みを禁止する方針に関するコメントを求められたもので、「問題なし」と賛同する姿勢を見せ、「携帯を欲しがる自分の子供には持たせていない」とちょっと自慢気に云いながら、家庭や保護者の理解と対応を望むメッセージの発信だった。
「ルールの明確化を求める」だけで、具体的なアクションの伴わない文科省の姿勢にたいする大阪府からの問いかけ。一律禁止を打ち出した府県は今までにないというが、大阪に追随するところがどれだけ出てくるかで、「規律をもった教育への流れ」が見えてくるかもしれない。
それを読んだのか、河村官房長官も「全面禁止して構わないと思う」と個人的に同調したとWEBニュースが補足している。
大阪府内の公立小中学校の9割前後がすでに、携帯持込禁止なのだそうだが、メールや裏サイトによるイジメが増え続け、授業中の集中力低下も目立ってきたということで、持ち込み禁止を再宣言するのだという。全国学力テストの結果が2年連続で低迷した大阪府だから、真剣にならざるをえないのかもしれない。
1日に3時間以上携帯を使う者は、中1で16%、高1で33%。メールを50回以上送信する者は中1で11%、高1で16%いると云う調査結果を見ても、やはり、携帯中毒というか携帯依存の生活態度を修正できていない小中高生が多数存在するということになろう。これは、大阪府の調査だが、日本全体の傾向と考えても間違ってはいないだろう。
携帯の電磁波が人間の脳に与えるマイナスの影響について、若年期はとくに要注意だとするアメリカの研究結果もあることだし、今以上に「偏った脳の持ち主」を日本に増殖させぬためにも、せめて学校にいる間くらいは、ノーケイタイにするほうがまともだと思うのだが。
しかし「賛成」があれば「反対」も必ずあるもので、生徒やモンスターペアレントの対応に矢面に立たされる現場教師からは、「取り上げたときの大混乱が予測できる」と消極的らしいし、登下校時のセキュリティについてあれこれ云う輩も多くなりそうだ。
「オギャアと生まれたときにはすでに携帯があった」世代に対して、「公共の場での携帯使用を無条件に赦した」社会が対峙するわけで、この勝負果たしてどちらが勝つことになるのだろうか。
蓋をあけたら、生徒指導をする側の若い教師が携帯依存症だなどというブラックなジョークも間違いなくありそうだし、なんとなく、今から結果が解りそうな気もするが、さいわいに依存症ではないゆうぜんは、ゆっくりと見物させてもらえる傍観的立場である。
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