「若葉して御目の雫ぬぐはばや」
WEBで見つけた芭蕉のこの初夏の句。奈良の唐招提寺を訪れた際に詠んだのだといわれ、紀行文「笈の小文」に収められているという。鑑真像を囲んだ瑞々しい若葉で、盲目鑑真の涙のしずくを拭ってみたいというのだろう。
涙ではなく水の滴りを意味する「しずく」、今日打ち上げられた水観測衛星の名前である。早朝、種子島の宇宙センターから打ち上げられたのは、「しずく」のほかに韓国の「アリラン3号」という多目的衛星も一緒。ロケットはおなじみのH2A(21号)だった。打ち上げは今回も成功で、これで連続15回、海外の衛星を搭載しての打ち上げは始めてのことだというから、めでたい。
ニュースには「打ち上げ成功率95%と信頼性が上がり、今後の受注活動に弾み」とあるが、同時に課題もあるようで、海外のロケットより2~3割方高額だという打ち上げのコストをどう抑制し競合に勝つかということ、衛星の大型化でH2Aロケットで対応できるのは市場の1割程度にしかならないこと、などが上げられている。
今回の韓国衛星のように、複数の衛星を同時に打ち上げることでコストも抑制できるし、今後は新興国にもフィージブルな小型衛星市場を開発することでH2Aが存命できる可能性もあるはづだ。JAXA&三菱のビジネスチャンスである。
さて、日本のロケットを使った自国衛星の打ち上げについて、いつも日本に批判的な韓国マスコミがどういった報道の仕方をするのだろうと、KBSと聯合のPODニュース(日本語)を読んでみた。どちらも同じような表現の仕方だが、「韓国のアリラン3号打ち上げ成功 地上とも交信」というのが聯合のリードだ。
「韓国3番目の多目的観測衛星《アリラン3号》が18日午前1時39分、日本の種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた~アリラン3号は日本の3つの衛星とともにH2Aロケットで打ち上げられた~韓国は米国と欧州、イスラエルに次いで、測位精度1メートル以下のサブメートル級の商業衛星を運用することになり、高解像度衛星画像市場に参入する足がかりを得たといえる~云々」
「打ち上げは種子島、日本の衛星と一緒に」とは書かれていても、打ち上げたロケットH2Aが日本のものだったとは書かれていない。このところロケット打ち上げに連続して失敗している韓国。今回の衛星は日本のロケットに載って打ちあがったということはやっぱり云いにくかろう。だから、マスコミも善意の韓国人読者のプライドを傷つけぬよう微妙な言い回しで配慮したということなのだろうか。
聯合によると、アリラン3号のあとも韓国は3基の衛星を今年度中に打ち上げる計画なのだというが、打ち上げコストからしても外国とのジョイントが合理的なはずだ。日本のJAXA&三菱には今後もご用命が頂戴できるのだろうか。
WEBで見つけた芭蕉のこの初夏の句。奈良の唐招提寺を訪れた際に詠んだのだといわれ、紀行文「笈の小文」に収められているという。鑑真像を囲んだ瑞々しい若葉で、盲目鑑真の涙のしずくを拭ってみたいというのだろう。
涙ではなく水の滴りを意味する「しずく」、今日打ち上げられた水観測衛星の名前である。早朝、種子島の宇宙センターから打ち上げられたのは、「しずく」のほかに韓国の「アリラン3号」という多目的衛星も一緒。ロケットはおなじみのH2A(21号)だった。打ち上げは今回も成功で、これで連続15回、海外の衛星を搭載しての打ち上げは始めてのことだというから、めでたい。
ニュースには「打ち上げ成功率95%と信頼性が上がり、今後の受注活動に弾み」とあるが、同時に課題もあるようで、海外のロケットより2~3割方高額だという打ち上げのコストをどう抑制し競合に勝つかということ、衛星の大型化でH2Aロケットで対応できるのは市場の1割程度にしかならないこと、などが上げられている。
今回の韓国衛星のように、複数の衛星を同時に打ち上げることでコストも抑制できるし、今後は新興国にもフィージブルな小型衛星市場を開発することでH2Aが存命できる可能性もあるはづだ。JAXA&三菱のビジネスチャンスである。
さて、日本のロケットを使った自国衛星の打ち上げについて、いつも日本に批判的な韓国マスコミがどういった報道の仕方をするのだろうと、KBSと聯合のPODニュース(日本語)を読んでみた。どちらも同じような表現の仕方だが、「韓国のアリラン3号打ち上げ成功 地上とも交信」というのが聯合のリードだ。
「韓国3番目の多目的観測衛星《アリラン3号》が18日午前1時39分、日本の種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた~アリラン3号は日本の3つの衛星とともにH2Aロケットで打ち上げられた~韓国は米国と欧州、イスラエルに次いで、測位精度1メートル以下のサブメートル級の商業衛星を運用することになり、高解像度衛星画像市場に参入する足がかりを得たといえる~云々」
「打ち上げは種子島、日本の衛星と一緒に」とは書かれていても、打ち上げたロケットH2Aが日本のものだったとは書かれていない。このところロケット打ち上げに連続して失敗している韓国。今回の衛星は日本のロケットに載って打ちあがったということはやっぱり云いにくかろう。だから、マスコミも善意の韓国人読者のプライドを傷つけぬよう微妙な言い回しで配慮したということなのだろうか。
聯合によると、アリラン3号のあとも韓国は3基の衛星を今年度中に打ち上げる計画なのだというが、打ち上げコストからしても外国とのジョイントが合理的なはずだ。日本のJAXA&三菱には今後もご用命が頂戴できるのだろうか。
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