5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

済州島のクリーンエネルギー化

2017-07-05 22:45:41 | 韓国

台風3号が東に抜けたと思ったら、韓半島の緯度に上がっていた梅雨前線が下がってきて九州上空に居座り、その南には豪雨の降り続く線上降水帯が現れて福岡や大分では考えられないほど大量の雨が降った。

気象庁は「重大な危険が差し迫った異常事態」というこれまでになかった表現で大雨の継続に対する警鐘を鳴らした。

今は韓半島も梅雨。チャンマ(長雨)というが、南海に浮かぶ済州島も雨の中だ。

その済州島について今日の中日夕刊「世界の街、海外リポート」でソウル特派員氏はこう書いている。

溶岩の島を強い海風が叩き、漁師の男たちは台風に遭って命を落とす。 「石、風、女」が多い「三多島」だと言われてきた済州島が、今取り組んでいるのが強風を利用した風力発電。

2030年までに島の全電力を再生可能エネルギーに切り替える目標を掲げる地方行政。Co2排出抑制に向けた電気自動車の普及にも力を入れている。

一時期韓国人カップルのハネムーンの行先だったほどの観光で活きる島だが、美しい自然を求めてやってくる内外の観光客需要の喚起と維持には〈クリーンエネルギー〉が不可欠だとするのがウォン・ヒリョン道知事の持論なのだ。

最近は都会の空気に含まれるミセモンジ(微小粒子状物質)から逃げようとやってくる健康志向の韓国人も増えたという。ソウル暮らしの特派員氏としては煙る都会からいっときなりと離れたくなる心理は良くわかるという。

漢拏山を中心に四方に広がる山麓は風力はもちろん太陽光発電にもちょうどよさそうな地形である。半島とは海で遮られ、重厚長大な経済活動が集積してこないこと、道民の人口も多すぎないことなども 〈クリーンエネルギー〉化の可能性の高さを感じさせる。

昨日のBBCはドイツ・シーメンス社が実用化を目指すセスナ型の「電気飛行機」の試乗のシーンをニュースにしていた。バッテリーの小型化と大容量化がポイントらしいから、韓国の半導体技術で飛行機生産も夢ではなかろう。

パリ協定不参加をちらつかせて世界の顰蹙を買ったトランプ米大統領の動きに対する反作用も色々なところで出始めている。極東の小島が挑戦する全島クリーンエネルギー化政策にも注目である。

 


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