5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

タワーズライツと円高効果

2008-11-08 22:21:26 | 社会

昨日11月7日は立冬。昔人曰「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」。

初めて冬の気配が現われてくる日とはよくいったもので、今日の名古屋の最高気温は16.3度までで上着必需の体感温度。北海道では平地に雪が降り始めたという。

年末商戦に合わせたこのタイミングで、名古屋駅前のツインタワーのイルミネーション「タワーズライツ」が始まった。

今年で8回目とすでに恒例になったイベントを見ようと、たくさんのカップルや親子連れが名古屋駅前に参集しているせいか、自分の乗ったバスは、ターミナルを眼前にしながら渋滞の列をゆるゆると進む。

バルコニーのツリーやオブジェにつけられた白色の発光ダイオードは公称で100万個。例年よりも明るさが増しているようなのは気のせいか。

「輝きの絵本の世界へ、ようこそ」が今年のテーマらしく、ダイオードツリーの森には、大きな箱型の光る絵本がディスプレイされて、カップル写メ用の背景になっている。ツインタワーの壁面にも、大きな「絵本から飛び出した輝く街」が表現されて、結構複雑かつダイナミックに変化するのは、見ていて飽きない。

名古屋駅のコンコースにも人人人。世の中の不景気はどこへいったのかと思うほどの勢いである。

「強い円を武器に、今こそ日本を活性化するチャンスだ」というのは、最近のニューズウイーク誌に載ったアメリカ人コラムニストの評だが、こうした人の流れを見ていると、日本の購買力喚起のためには、円高メリットがもっと感じられるような各種の施策が必要なのではないのかと考えてしまう。アメリカが財布の紐を締めた今、相変わらずの輸出一辺倒では日本の経済が立ち行かないだろう。 

ガソリンは夏の反対運動が嘘のような低価格で売られているし、海外旅行の燃料サーチャージもいつの間にか云われなくなった。いささか危ない中国産を買うのなら、より安全なスタンダードで他国からの食糧輸入チャンネルも必要だろうし、トヨタやホンダの自動車はアメリカで作られたものを輸入した方がひょとすると安くあがるのかもしれない。観光省が「ようこそジャパン」なら、厚労省は、ニューズウイーク評に書かれている「平成版シルバーコロンビア計画」をもう一度打ち上げてみることもいい。海外の優秀なマンパワーを買うのもチャンスだ。純粋国産推進派には怒られそうだが。

イルミネーションを楽しみに集まった若者たちに「円高効果」をどんどん買ってもらうアイデアとエネルギーこそ、名古屋駅前に必要になっているはずだ。そのままで帰すのは惜しいぞ。










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