5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

外出中の緊急地震速報

2013-08-08 22:34:33 | 社会
都心にある大手古本屋で本を探していると、突然、館内のBGMが警告音に切り替わった。

色々な場所で鳴っているなと思っていると、自分のリュックサックに入れてある携帯も同じ警告音を出しながら震動していることにも気付いた。これは「地震警報」ではないのかとワンテンポ遅れて理解し、逃げるにはどうしたらいいかと避難路を眼で探した。

揺れがくるかもしれないと身構えたが、ものの10秒~15秒ほどで警告音もバイブレーションも終わり、周りは元の状態に戻った。

何故か音声警告ではなかった。そのせいもあって本棚の前の客たちは器械的な警告音にも慌てる様子もない。また警報器の誤作動だろうくらいに考えていたのだろうか。

リュックを背から降ろして中の携帯を開くと、「01緊急地震速報 13/08/08 16:56:33 奈良県で地震発生 強い揺れに備えてください(気象庁)」というプッシュメールが届いていた。

BGMは停まったままだったが、数分後には店側が「地震は当地方には影響がないものと思われる」という案内放送を流し「安心して買い物を」と付け加えたのは適切だった。実際に大揺れが来ていたら、避難誘導はしてくれただろうか。

気象庁の緊急地震速報は、これまでに数回の経験があったがいずれも在宅中でのこと。外出中に遭遇したのは初めてだった。

携帯電話の警告音だけだと、実際には気付きが遅れることもあろうし、震源が近いのか遠いのかは、携帯画面を覗かないと確認が出来ないのも、咄嗟の時には問題だろうなと思った。

結局、名古屋に大きな揺れは起きず、震源とされた奈良地方でも同様だったらしい。「誤情報」が発信されたというわけだ。

気象庁の説明をニュースで読むと、和歌山北部を震源にしたM2.3の地震が発生、これと同じタイミングで近隣の三重南東沖海底の地震計が誤作動を起こし、その電気信号を地震の揺れとみなして計算、地震規模はM7.8と推計した結果、揺れを過大に予測した速報が発表されたという。

気象庁のシステムは、地震発生直後に出るP波を捉えて地震規模や震源位置を自動推計して揺れを予測、これが震度5以上の場合に緊急地震速報として発表されるのだそうだ。

スプリットセカンドの短時間での推計の為、精度不足は否めず、揺れの予測も1段階程度の誤差が生じるというし、今回のように離れた地域でほぼ同時に揺れが観測されると、地震規模の推定が実際よりも大きくなるともいう。

そうしたシステムハンディを承知した上で、気象庁は「今後も緊急地震速報が発表された場合は強い揺れに警戒するように」求めめている。これからも「狼が来るぞ」と叫び続けるというわけだ。

大地震襲来必至といわれるこの頃のこと、システム精度のことよりも、携帯電話が大きな警告音を発してくれることで、「身構える」ポジションは作れそうだ。次の瞬間に襲ってくる大きな揺れへの「覚悟」ができるだけでもありがたい。もしかすると、コンクリートに潰されずに生き延びられるかもしれないではないか。







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