5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

車載クーラーの省エネ義務

2012-05-20 22:28:35 | 社会
午後の競馬観戦(今日は優駿牝馬オークスで3番人気のジェンティルドンナが見事にレコード優勝)を終えて緑区の街中を抜ける万歩。湿度が低く雲天のせいか歩いても暑さは感じることはなく快適である。

市内交通は日曜日のこともあって自家用車ばかりが目立つ。しかも、こちらからすれば無意味にデカい車ばかり。多くの一般市民たちがこんな立派な大型車を自由に(時として我が物顔に)乗り回せるのだから、日本人の不景気感というのもどこかウソ臭い。

鳴海の町を抜けていく県道は2車線の幅広道路で、順法スピードで走る車の方が少ないほどの快適空間。一方、その路肩にお約束程度に付けられた歩道は、コンクリートとブロックとアスファルトのまだら舗装だったり、側溝の蓋の上だったり、しかも道路側はガードレールが邪魔をし電柱が行方を塞ぐ。狭い歩道を自転車が走りぬけ、散歩する犬が吠え掛かる。横道から突然出てくる車、後ろから来て横道に入ろうとする車にも気をつけねば危ないのだから、のんびりと歩けるわけではないのだ。

車と歩行者との扱いの差を考えながら歩けばいつもは腹がたつのだが、今日はまた別のことを考えた。

爽風の五月が終われば梅雨が始まり酷暑の夏がやってくるわけだが、今年は電力不足とやらで「節電」が全国的なスローガンになる。ところが、工場や会社や家庭の電力不足を云々する割りには、車のガソリン消費を抑えましょうというのは余り聞かない。

眼の前をスピードを上げて走ってゆく大型車、ほとんどは1人乗りだ。夏になったら、車内冷房をがんがんかけて、優雅に運転なさるのだろう。日本には何台の車が走っているのかは知らないが、数千万台の車載クーラーが一度に出す放出熱量というのは、膨大なもののはず。市街地のヒートアイランド現象の影の貢献役と言っても過言ではない。

ならば、車載クーラー使用に対する「省エネ義務」というのが今までに語られたことはあったか?自分の知る限りでは無い。車の駆動はハイブリッドになって「省エネ」だというだろうが、車載のクーラーは「省エネ」か?そうではあるまい。

節電が半強制的に実施されれば、日中の暑いオフィスや自宅を避けて、涼しい車の中へ逃げ込むサラリーマンや主婦連が増えるということもかんがえられる。その分ガソリン使用が増えるということになったとしても、政治的建前は「電力の節約」なのだから、これでよいというわけであろうが、どこか腑に落ちない。自分が車を必要と考えない人間だから特にそう思うのである

市街地には車が多すぎる。自家用車の多くは無くても問題はない。ましてや一家に2台3台なんていうのはもってのほか。世界のエネルギー不足も日本の高齢化もはっきり読めるようになった今、車不要で暮らしやすい都会のありかたを真剣に考えるタイミングではないのだろうか。もっとも、愛知県は車産業の膝元、車不要論はタブーなのだろうが。

商用は別にして私用車に対する税金は高くすれば、消費税の分など簡単に捻出できそうだ。自動車が減れば交通事故も減るし、そも、夏のヒートアイランド現象が一変に納まるのがいい。いずれにせよ、年寄りの万歩ウオーカーには安全で安心である。

立ち寄ったSCのロビーではTVが旭天鵬の初優勝を報道していた。






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